激動の時代 幕末明治の絵師たち

激動の時代 幕末明治の絵師たち
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    会 期
    20231011日 -  20231203
    開催時間
    10時00分 - 18時00分
    ※金・土および11月2日(木)、22日(水)は20時00分まで開館
    ※いずれも入館は閉館の30分前まで
    休み
    火曜日
    11月28日は18時00分まで開館
    入場料
    有料
    一般1500円、大学・高校生1000円、中学生以下無料
    ※20名様以上の団体は100円割引
    前 売 券:一般1300円、大学・高校生800円
    ※サントリー美術館受付、サントリー美術館公式オンラインチケット、ローソンチケット、セブンチケットにて取扱 ※前売券の販売は7月22日(土)から10月10日(火)まで ※サントリー美術館受付での販売は開館日のみ
    作品の販売有無
    展示のみ
    この情報のお問合せ
    サントリー美術館
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    サントリー美術館
    住所
    〒107-8643 東京都
    港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
    最寄り駅
    六本木
    電話番号
    03-3479-8600

    詳細

    展覧会内容

     サントリー美術館(東京・六本木/館長:鳥井信吾)は、2023年10月11日(水)から12月3日(日)まで「激動の時代 幕末明治の絵師たち」を開催いたします。

     江戸から明治へと移り変わる激動の19世紀、日本絵画の伝統を受け継ぎながら新たな表現へ挑戦した絵師たちが活躍しました。本展では幕末明治期に個性的な作品を描いた絵師や変革を遂げた画派の作品に着目します。

     幕末明治期の絵画は、江戸と明治(近世と近代)という時代のはざまに埋もれ、かつては等閑視されることもあった分野です。しかし、近年の美術史では、江戸から明治へのつながりを重視するようになり、現在、幕末明治期は多士済々の絵師たちが腕を奮った時代として注目度が高まっています。
     本展では、幕末明治期の江戸・東京を中心に活動した異色の絵師たちを紹介し、その作品の魅力に迫ります。天保の改革や黒船来航、流行り病、安政の大地震、倒幕運動といった混沌とした世相を物語るように、劇的で力強い描写、迫真的な表現、そして怪奇的な画風などが生まれました。また、本格的に流入する西洋美術を受容した洋風画法や伝統に新たな創意を加えた作品も描かれています。このような幕末絵画の特徴は、明治時代初期頃まで見受けられました。
     社会情勢が大きく変化する現代も「激動の時代」と呼べるかもしれません。本展は、今なお新鮮な驚きや力強さが感じられる幕末明治期の作品群を特集する貴重な機会となります。激動の時代に生きた絵師たちの創造性をぜひご覧ください。

     
    会期中に展示替えがあります。

    《 展示構成 》

    第1章 幕末の江戸画壇

     19世紀の江戸では、浮世絵をはじめ、狩野派や南蘋派、文人画など多彩な作品が生まれ、まさに百花繚乱の様相をみせていました。
     江戸時代に画壇の覇者として君臨していた狩野派では、単に伝統を墨守するだけではなく、やまと絵や浮世絵、琳派、西洋画法なども取り入れています。その門下からは従来の狩野派とは異なる独創的な作品を描く絵師も現れました。四条派や土佐派などを学んだ後に狩野派へ入門したとされる狩野一信(1816~63)は、伝統的な仏画の画題に洋風の陰影法を用いて、強烈な迫力をもつ極彩色の「五百羅漢図」(大本山増上寺)を制作しています。
     また、多種多様な絵画を学び江戸画壇に大きな影響力をもった谷文晁(1763~1840)の一門からは、流派にとらわれず新たな表現へ挑戦した絵師が輩出されました。文晁一門の系譜は明治以降も続き、その表現は近代日本画へも受け継がれています。
     本章では、19世紀の江戸において二大流派であった狩野派と文晁一門を中心に、数多くの絵師たちが腕を競った幕末の江戸画壇の一端を紹介します。

    第2章 幕末の洋風画

     近世から近代への美術の流れを考えるうえで「西洋絵画をいかに受け入れたのか」という問題は見過ごせません。鎖国下では西洋絵画の情報は限られていましたが、江戸時代中期には蘭学が盛んになり、司馬江漢(1747~1818)や亜欧堂田善(1748~1822)によって西洋画法を取り入れた洋風画が描かれています。江戸時代後半には、舶載の銅版画や洋書が多く流入し、陰影法や遠近法を用いた様々な洋風画が制作されました。
     その後、幕末の江戸で活躍した洋風画家が安田雷洲(?~1859)です。はじめ葛飾北斎(1760~1849)に学んだ雷洲は、緻密な銅版画を得意とし、独特の洋風表現をもつ肉筆画を描きました。
     洋風画は、画派として広がることはありませんでしたが、江戸時代に各絵師がどのように西洋絵画と向き合ったかを示しているといえるでしょう。本章では、安田雷洲を中心に幕末の洋風画を特集します。

    第3章 幕末浮世絵の世界

     役者絵や美人画が中心であった浮世絵は、19世紀になると新たなジャンルが発展します。葛飾北斎や歌川広重(1797~1858)の登場により名所絵や花鳥画が流行し、人気を博しました。幕末には武者絵で名をあげた歌川国芳(1797~1861)が、風刺のきいた戯画や、三枚続を活かした斬新な構図などで新機軸を打ち出しています。北斎、広重、国芳といった巨匠からは多くの弟子が輩出され、特に歌川派は幕末浮世絵界の一大勢力となりました。
     また、ジャーナリスティックに同時代の世相を写し出す浮世絵は、黒船来航や横浜開港といった幕末の時事的な画題も取り上げています。横浜浮世絵と呼ばれる、開港した横浜の西洋風俗などを主題にした作品が、歌川派の絵師によって多数描かれました。
     本章では、歌川国芳や歌川派の絵師たちに注目し、幕末の浮世絵の豊饒な世界を紹介します。

    第4章 激動期の絵師

     開国、大政奉還、江戸幕府の瓦解、戊辰戦争、明治政府の成立……嘉永6年(1853)の黒船来航以降、めまぐるしく時代は変化していきます。慶応4年(1868)には江戸が東京と改称され、年号は明治に改められました。この社会的な転換を区切りとして、かつては明治元年以前と以後の美術を切り離して語ることが通例でしたが、近年では江戸と明治の連続性に重点を置くようになり、幕末明治期の絵師たちの再評価が進んでいます。
     本章では、近代歴史画の祖・菊池容斎(1788~1878)や、血みどろ絵で知られる月岡芳年(1839~92)、あらゆる画題に挑み画鬼と称された河鍋暁斎(1831~89)、光線画で一世を風靡した小林清親(1847~1915)といった、江戸の地に生き、東京で活躍した絵師たちを取り上げ、江戸絵画の伝統を引き継ぎながら、新時代の感覚をあわせ持った作品を特集します。
     また、文明開化の波が押し寄せ、近代日本の中心となった東京を描いた開化錦絵を展観します。

    関連イベント

    ◎講演会「絵師だけじゃない! 彫刻・人形師たちの激動の時代」
    講師:木下直之氏(静岡県立美術館館長)
    日時:2023年11月5日(日)14時~15時30分
    料金:700円(別途要入館料)
    ※当館ウェブサイトよりお申込みください。応募者多数の場合は抽選。
    ◎ファミリータイム
    日時:2023年11月3日(金・祝)10時~13時
    中学生以下のお子さまをお連れの方は入館料が割引になる、キッズフレンドリー
    な時間帯です。鑑賞支援ツールやレクチャーを利用して、子どもから大人まで、
    気軽に鑑賞をお楽しみください。
    ※お子さまと一緒の鑑賞を支援する時間帯となりますが、どなたでもご入館いただけます。

    主催・協賛・後援

    主催:サントリー美術館、朝日新聞社
    協 賛:三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス

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