往復書簡 棚橋愛美・楊力為 二人展
会期: 2023-08-21 - 2023-08-26
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
平面
開催内容
往復書簡展ラストに寄せて
今回が第6回目にして最終回の往復書簡展です。往復書簡とは在校生と卒業生を結びつけるために、僕が選んだそれぞれの学生卒生作家に作品に関しての文通をしてもらうというこの時代では実に古臭い内容の企画です。でも私学美大の本学としては先輩後輩の繋がりがあまり濃くないなというかねてからの印象もありこうした企画を思いつきました。過去5回の参加者たちは今でもしっかり作家活動を続けていることは、企画者としては嬉しい限りです。
この企画の大元は倉品さんからによる声掛けで、若い学生展の企画依頼でした。最初の1年目は女子美武蔵美本学との教員が推薦する学生たちによる交流展でした。それは単年で終了したので2年目からは今は亡き慶応義塾大学教授の近藤幸夫先生との批評と作品の交流展企画で5年間、間に名古屋芸大との交流展を経て今回の往復書簡展まで足掛け13、4年にも渡り、藍画廊の倉品さん福田さんには甘えっぱなしで本当にお世話になりました。
僕はこれらの展覧会以前から他学との交流展をその教育研究のひとつにして来ましたが、そのフィールドワークの現場のひとつとして藍画廊を、そしてかつては同時期に今は閉廊しているギャラリー現も使わせていただいて来ました。
今回は藍画廊が入るビルの建替えに伴う一時的な休廊の為最終回ですが、僕自身が来年度から2年で永年を迎え大学からも離れることもあり、こうした教員企画の学外での学生展も今回で終わることはよいタイミングだと感じています。
今までご高覧くださった皆さま、また今回で初めてこの企画を知る皆さまにおかれましてもこのラスト展をご高覧くださいますようよろしくお願いします。
東京造形大学絵画専攻領域教授 近藤昌美
〈コメント〉
モチーフは人だが、ここでの人とはあくまでも個人を指すものではなく図像として扱っている。
また人物と画面、その他の装飾を筆致により一体化させつつ、再構築を試みている。
ここでの装飾とは服のシワやフリル等。(棚橋)
世間からネガティブだと思われるような感情や出来事に対して、楽観的に考えています。
しかし、この感情の表現については、もともとの主観的な視点から、感情の描写を最大化させたいという段階から変わってきました。
今の段階では感情の発散に対して柔らかく弱めたいと考えてます。(楊)