開催時間 |
11時00分 - 20時00分
最終日19:00まで |
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この情報のお問合せ |
Room_412
Tel: 050-5319-8428 E-mail: info@room412.jp 担当:伊東 |
イベントURL | |
情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒150-0031 東京都
渋谷区桜丘町15-8 高木ビル412号室 |
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最寄り駅 | 渋谷 |
電話番号 | 050-5319-8428 |
「この度はたなかまさきと藤山恵太の2人展「鏡像論」を開催致します。
鏡像論、鏡像段階理論はジャック・ラカンの提唱する精神分析です。
鏡像段階は幼児の発達段階の過程を指す理論ですが、2人の作家が制作に揺れ動く認識段階の過程の間に互いの共通する部分が見て取れます。
たなかはそれまでの制作の過程において、言葉を極力排し、言語化が難しい、塗る・線を引くといった絵画的行為のみが画面に展開する手段から、
名詞を用いたタイトルを設け具体的な形に”塗る”と”線を引く”を寄せていく近作への移行は、彼の音楽の嗜好がジャズ(音的快楽)からラップミュージック(言語的快楽)へと移行することに加え、子どもの描く絵画の、錯画期から象徴期への移行を自身に再行為しているように見えます。
藤山は自身の中に渦巻く自己、アイデンティティの根源を、彼が慣れ親しんで好んできたネットのカルチャーやアニメのキャラクターに投影し、他者の生産物を介して自己を再確認する行為は、
幼児が鏡像(鏡に映った姿)によって、バラバラな身体行為が統一され、自我を獲得する自己生成の過程を踏まえているように感じます。そしてその自我=彼の中のアイデンティティは、鏡に写った”虚像”に自我を見いだす幼児のように、自己では無く他者が齎した創作物に見出されるのです。
互いの持つ制作の姿勢や考え方をラカンの鏡像段階というOSに組み込んで、両者の作品を並べる実験的な今展では、互いを鏡に見立て、更なる自己発見とそれに伴う絵画追求へと発展していくでしょう。」
藤山恵太