「横尾忠則 寒山百得」

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会 期
20230912日 -  20231203
開催時間
9時30分 - 17時00分
入館は閉館の30分前まで
休み
月曜日
9月19日(火)、10月10日(火)
※ただし9月18日(月・祝)と10月9日(月・祝)は開館
入場料
有料
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
050-5541-8600(ハローダイヤル) 
情報提供者/投稿者
開催場所
東京国立博物館
住所
〒110-8712 東京都
台東区上野公園13-9
最寄り駅
上野
電話番号
050-5541-8600(ハローダイヤル)

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

 本展は、現代美術家・横尾忠則が、寒山拾得を独自の解釈で再構築した「寒山拾得(かんざんじっとく)」シリーズの完全新作101点を一挙初公開するものです。このシリーズは、寒山と拾得という、中国、唐の時代に生きた伝説的な2人の詩僧をテーマとしたものです。彼らはその奇行ぶりから「風狂(ふうきょう)」ととらえられ、日本、中国では伝統的な画題となりました。
 新型コロナウィルス感染症の流行の下、横尾は、寒山拾得が達した脱俗の境地のように、俗世から離れたアトリエで創作活動に勤しみ、まさに時空を超越し、あらゆる世界を縦横無尽に駆け巡りました。描き出された寒山拾得からは、めくるめく物語が紡ぎ出されています。画家活動の最大のシリーズとなる「寒山拾得」は百面相のように観る人にさまざまな問いを投げかけることでしょう。

[みどころ]
 3年に渡る制作活動によって生み出された、横尾忠則畢生のシリーズ「寒山拾得」は、まさに画家の自由な精神活動の中で描き出されました。テーマとなった寒山拾得がさまざまに形を変えながら、時空をも超越していきます。寒山拾得が身にまとうものや、手にするもの、そして彼らの振る舞いが、画家の精神のめくるめく冒険のなかで、一日一日、広大な宇宙を逍遥していきます。時には歴史的な人物と重なり、さらには現世を生きる人々にも邂逅しています。
 このシリーズでは、制作当初から最終作まで、いくつかのモティーフが一連のフェーズを作り出し、その対象を変えながら、寒山拾得を彩っています。横尾は特定のメッセージを示すことを目的とせず、自らの精神に身を委ねながら、湧き出る形象をキャンバスに定着させていったのです。つまり横尾の描いた寒山拾得を前にした人々は、彼らをみて如何なる想いが心に浮かんだとしても、それすらも自由であるのです。
 寒山拾得という存在そのものの変容のみならず、画風さえも百花繚乱のごとく様相を変えています。その変化のありさまを一気に目にした人々は、あたかも画家の絵筆のうねりと重なりながら、一切の束縛がない世界を体感することになるでしょう。

「寒山拾得」とは?
 寒山と拾得は中国、唐時代に生きた伝説的な詩僧で、世俗を超越した奇行ぶりは「風狂」ととらえられました。中国禅宗では、悟りの境地として「風狂」が重要視されましたが、寒山拾得の脱俗の境地は、仏教に通じるものとして、中国や日本で伝統的な画題として数多く描かれてきました。 
 その世俗にとらわれない暮らしぶりは、森鷗外や夏目漱石といった日本の近代文学にも取り上げられています。高い教養を持つ文人であるにも関わらず、洞窟の中に住み、時には残飯で腹を満たすといった脱俗的な振る舞いは、世俗世界の現実からの逃避に憧れを抱いた知識人たちを魅了したのでしょう。

会場は東京国立博物館 表慶館です。

主催・協賛・後援

主催:東京国立博物館、読売新聞社、文化庁
特別協賛:キヤノン、大和証券グループ、三井不動産、三菱地所、明治ホールディングス
協賛:JR東日本、清水建設、竹中工務店、三井住友銀行、三菱商事
協力:J-WAVE(「横尾忠則 寒山百得」展のみ)

関連情報

特集「東京国立博物館の寒山拾得図―伝説の風狂僧への憧れ―」
2023年9月12日(火)~11月5日(日) 
東京国立博物館 本館特別1室
東京国立博物館が誇る、中国、日本で描かれた「寒山拾得図」を一堂に集めた特集を開催します。各時代に描かれた寒山拾得のさまざまな表現を通して、人々が寒山拾得を見つめた様相をご紹介します。

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