西川茂 「under construction or destruction: layer and gap 2023」

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会 期
20230517日 -  20230529
開催時間
10時00分 - 19時00分
最終日17時00分まで
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
日本橋三越本店本館6F コンテンポラリーギャラリー
03-3241-3311 大代表
情報提供者/投稿者
開催場所
日本橋三越本店6階美術フロア
住所
〒103-8001 東京都
中央区日本橋室町1-4-1
最寄り駅
三越前
電話番号
03-3241-3311

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

ここ数年に渡り、建築中或いは解体中(改装中)の仮囲いで覆われた建物や構造物をモチーフとして、その建物を覆うシートをキャンバスに見立て油彩による筆触を生かした抽象表現による作品を制作してきました。

現代の日本において、郊外には新興住宅地が広がり続け、都市部には高層ビルが伸び続けています。新たな建物が建つことにより、かつてそこにあった建物や場所は忘れられ、そこに広がる風景は刻々と変化を続けていきます。こうして水平にも垂直にも広がり続ける現代はどれほどの拡張を続けていくのでしょうか。
そんな中、現在暮らしてしている奈良にはそこかしこに過去の歴史を語る建造物や遺跡があり、その上に人々の暮らしが発展してきた様があります。今見えている地表を現代とすれば、寺社仏閣や遺跡のように何百年と現代にあり続ける建造物もあれば、何メートルか、あるいは何十センチという距離に埋もれる、何百年前という過去があります。ローマの街は文字通り街の上に街が重なっており、地下にはそのまま中世の街なみが残っていると聞きます。そしてさらに長い時間軸で見ると、地層として地球の歴史は積み重なり、記憶されています。そして織りなす層のズレは大地の動きとも呼応します。
前述した建物の忘却を通して、こうした時の重なり、風景の変容、人々の営み、これまでも今後も続く変化を永劫の流れとして表現できないかと考えています。
誕生した生命が幾許かの時を得て死を迎えるように、かつても、これからも建設された建物はいずれ解体される。
そして建設(解体)の間、建物を覆うシートはかつての場所の忘却と、新たに生まれる記憶の狭間を意味することになる。
人々が何を捨て、何を忘れ、何を見て、これから何を求めていくのか。
描かれた仮囲いのその向こうには、変わりゆく風景の移ろい、世情の変容があり、今が更新され未来が続いていく。

今回発表する新作では、背景に鉄製のキャンバスを組み合わせ、鉄と布という建物を覆う構造自体も作品に取り入れ、層の違いを際立せたGapや、カラーチャートと乱数表を用いたLayerなど、新たな試みの作品を展示致します。

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