開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン

中川衛 《象嵌朧銀花器「北杜の朝」》 2016年 パナソニックホールディングス株式会社蔵【画像写真の無断転載を禁じます】

中川衛 《象嵌朧銀花器「北杜の朝」》 2016年 パナソニックホールディングス株式会社蔵【画像写真の無断転載を禁じます】

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会 期
20230715日 -  20230918
開催時間
10時00分 - 18時00分
※8月4日(金)、9月1日(金)、9月15日(金)、9月16日(土)は夜間開館を実施いたします。
午後8時まで開館(ご入館は午後7時30分まで)
休み
水曜日
ただし9月13日(水)は開館、8月13日(日)~17日(木)
入場料
有料
一般:1,200円、65歳以上:1,100円、大学生・高校生:700円、中学生以下:無料
※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
050-5541-8600(NTTハローダイヤル)
情報提供者/投稿者
開催場所
パナソニック汐留美術館
住所
〒105-8301 東京都
港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F
最寄り駅
汐留
電話番号
050-5541-8600

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

―工業デザイナーから金工作家へ
  人間国宝・中川衛を本格的に紹介する初の展覧会―

パナソニック汐留美術館開館20周年を記念する展覧会第二弾として、パナソニック出身で、金沢を拠点に活動する金工作家・重要無形文化財「彫金」保持者(人間国宝)、中川衛の展覧会を開催します。中川の前半期の金工作品から最新作までを辿るとともに、デザイナーとして活動した1970-80年代の工業デザイン、金工の道に進む原点となった加賀象嵌の名品、わざを受け継ぐ次世代の作品まで、作品と資料を合わせて約100点により、中川の制作に息づくデザインの精神と、伝統技法の継承を目指すさまざまな取り組みを見つめます。

[みどころ]
人間国宝・中川衛の仕事を「デザイン」の視点で展観する初の展覧会
重要無形文化財「彫金」保持者(人間国宝)・中川衛の初期から最近までの活動を幅広く網羅した展覧会であり、さらにその仕事を「デザイン」という視点で展示構成します。デザイナーとして出発したことが、その後の金工作品の制作工程や、意匠に対する考え方など、中川の工芸の根幹をなしているということを伝えます。

「工業デザイン」と「伝統工芸」をつなぐ展示空間づくり
中川衛は「工芸も工業デザインも発想や創作の展開は同じである」という考えのもと、デザイナー/工芸作家として、象嵌の制作に臨んでいます。そうした中川の創作姿勢を体感していただくため、本展では、中川のシャープなプロダクトデザインと、華麗な伝統工芸にみられる連続性に着目し、展示空間においても地続きでみせることを試みます。

世代・ジャンル・国境を超えた現代金工の拡がり、魅力再発見へ
中川衛は、技術の継承を重んじて後進の育成に尽力し、積極的に海外研修を行うなど国際的な視野で活動を展開しています。本展では、中川の作品とともに、中川に教えを受けた作家や、独自に象嵌を追求する作家、また中川と異分野のアーティストとのコラボレーション、海外での滞在制作などを紹介します。

[展示構成]
Ⅰ 工業デザインの精神
金沢美術工芸大学で工業デザインを学んだ中川は、卒業後に松下電工株式会社(現パナソニック)に就職し、美容家電製品などのデザインに携わりました。石川県工業試験場に転職してからも、県の伝統的工芸品のデザインを手がけており、デザイナーとしてものづくりの礎を築いたことが、その後金工作家になってからの作風の展開や作家活動に息づいていきました。本章では、中川の会社員時代の仕事をうかがわせる資料を中心に紹介するとともに、パナソニックの歴代美容家電製品をアーカイヴするHIKONE KIZUNA館や、パナソニックミュージアムとも連携し、中川が活動した時期の背景にある1970年代の工業デザインの一端を紹介します。本章を通じて、のちの中川に繋がる伝統工芸における「デザイン」の意義について見つめます。

Ⅱ 象嵌のわざと美
松下電工を退社し、金沢市に帰郷した中川衛は、石川県工業試験場に勤務しました。その頃に石川県立美術館で江戸時代の鐙の展覧会を観て、そのデザインのモダンさに魅了されます。そこから伝統的な加賀象嵌に関心を持ち、加賀象嵌の第一人者であった彫金家の高橋介州に入門し、象嵌技法の修業をしました。そして日本伝統工芸展等で作家として頭角を現し、2004(平成16)年には重要無形文化財「彫金」保持者(人間国宝)に認定されました。ここでは、加賀象嵌の歴史なども踏まえ、その系譜に位置づけられる中川が何を継承し、どのような現代性をもたらしたのかを見つめます。

Ⅲ 国境と世代とジャンルを超えて
中川衛の作家活動にスケール感をもたらした転機の一つは、第6回淡水翁賞受賞時の海外研修でした。そこで中川はイギリスやトルコをまわり、古から続く象嵌技法の普遍的な美や日本とは異なる工芸観を体感するとともに、技術継承の大切さをより一層味わいます。そして今日まで、母校の金沢美術工芸大学をはじめとして、後進の育成に尽力する一方、積極的に海外研修を行うなど国際的な視野で活動を展開しています。この章では、金属工芸の現在とこれからを射程に、中川に学んだ金工作家作品や、中川と異分野のアーティストのコラボレーション、海外での仕事について紹介します。ひとりの作家の活動を通じて、古今東西を往還することで、金属工芸の魅力をあらためて知っていただく機会を目指します。

関連イベント

記念講演会 「金工とデザインについて」
講師:中川衛氏(重要無形文化財「彫金」保持者、本展出品作家)
日時:7月15日(土)午後2時~午後4時(開場午後1時30分)
定員:100名(要予約)
会場:パナソニック東京汐留ビル5階ホール

お申し込み方法
ハローダイヤル 050-5541-8600 へお電話にてお申込みください。
6月26日(月)より受付開始(受付時間午前9時~午後8時)
講演会は無料ですが、本展の観覧券が必要です。(小中学生は無料)イベント参加とは別に、展覧会観覧には、事前の日時指定予約をお願いします。

映画 『加賀象嵌 中川衛 美の世界 ―新たな伝統を創る―』上映
本展に出品予定の《象嵌朧銀花器「夕映のイスタンブール」》
(公益財団法人ポーラ伝統文化振興財団蔵)の制作工程を記録した映画を、
美術館会場にて上映します。

ポストカードプレゼント
当館開館20周年にちなみ、会期中毎月20日に、
オリジナルポストカードを各日先着200名様にプレゼントします。
【配布日】7月20日(木)、8月20日(日)

学芸員によるギャラリートーク
7月21日(金)、8月19日(土)、9月15日(金)、いずれも午後3時~、
予約不要、参加無料(本展観覧券が必要です)。
混雑状況により、スライドトークに変更となります。

主催・協賛・後援

主催:パナソニック汐留美術館、朝日新聞社
後援:公益社団法人日本工芸会、港区教育委員会
特別協力:公益財団法人ポーラ伝統文化振興財団、公益財団法人宗桂会

平均:5.0 
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評価サマリ

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    • 金属に違う金属を嵌め込む象嵌の細かくて丁寧な手仕事。モダンなデザインや叙情的なデザインも。また、古今の作家作品やコラボ作品など美しい作品が並ぶ。 途中、撮影可の場所有り。 会場入口前の映像は約40分有るが絶対見るべき。

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