音羽しょうこ展 ロワール河畔の静かな世界 -Tranquillité en bord de Loire-
会期: 2023-03-13 - 2023-03-19
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
art
油絵
抽象画
油彩
アート
絵画
現代アート
開催内容
日本に帰国してからの初の個展であり、活動10周年目の節目の個展でもあります。
ロワール川のほとりで過ごした日々がなければ生まれなかった作品ばかりなのでこんな名前になりました。
とはいっても、抽象画です。
風景画はありません。
フランスでの活動は多岐に渡るためここでは割愛しますが、グループ展(2019年3月)に参加したあとは油絵とは距離を置いていました。
改めて油絵を描いたのは帰国してからのことで、そのとき、油絵の「物としての美しさ」に圧倒される自分がいました。
それは何度も重ね塗りした下地の生む陰影だったり、
絵の具の厚み、筆の軌跡、指の跡、こすれた布の跡、なでつけられた絵の具のかすれなど、
写真にはうつしきれない細部に宿る美でした。
立体的に仕上がっていることにより、アングル次第で影や照り返しが変わり、見え方が変化することも魅力でした。
まるで自分が描いたとは思えず、人智を超えたなにかに操られて描かされているように思えました。
その、「描かされるもの」をもっと見てみたい、もっと描かされたいと思いました。
今回の個展でお見せする作品は、そんな風に、生まれてくる画面上のドラマにときめきながら、ひたむきに描いた作品ばかりです。
作品数は約20点です。うち、フランスで描いたものは5点です。
サイズは縦15.8×横22.7cmの小さなものから112×162cmの大作まであります
フランスでは良いことも、悪いことも沢山ありました。滞在終盤はコロナ禍になり、アジア人狩りに怯え、外出制限をいいことにひきこもり、思う存分好きなことを勉強したりもしました。
そんなことも含めての3年間の結晶です。
ロワールは雪のように白い古城と深い森をたたえた地域で、トゥールは美しい、静かな町でした。
そこの空気、出会い、触れたもの、見たもの、その蓄積が生み出した作品を見ていただけたら幸いです。