開催時間 |
10時00分 - 17時00分
⼟曜・祝前⽇: 9時30分~19時00分、⽇曜・祝日: 9時30分~18時00分 最終⼊館は閉館時間の 30分前まで |
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休み |
月曜日
祝日の場合は翌平日 |
入場料 |
有料 一般:1,000( 800 )円 / 大高生・65 歳以上:800( 600 )円 ※()内は 20 名以上の団体料金。 ※中学生以下無料・障がい者手帳をお持ちの方(または障害者手帳アプリ「ミライロID 」提示)とその介添者( 1 名)は無料 |
展覧会の撮影 |
可 |
作品の販売有無 |
展示のみ
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この情報のお問合せ |
市原湖畔美術館 TEL:0436-98-1525 E-mail:info@lsm-ichihara.jp
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒290-0554 千葉県
市原市不入75-1 |
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最寄り駅 | 高滝 |
電話番号 | 0436-98-1525 |
何を美しいと思うか。
編集者・末盛千枝子の美しい絵本の世界とその波乱に富んだ人生、
彼女を育んだ芸術家一家の作品を一堂に展観する。
日本を代表する彫刻家・舟越保武の長女に生まれ、上皇后陛下美智子さまの講演録の編集者としても知られる末盛千枝子。「絵本は子どもだけのためのものではない」との思いのもと、人生の悲しみや希望、美しさを伝える多くの絵本を世に送り出し、東日本大震災では被災地の子ども達に絵本を届ける活動を立ち上げました。
本展では、末盛がさまざまな人々との出会いと協働によって生み出した珠玉の絵本の原画や貴重な資料とともに、彼女を育んだ芸術家一家――彫刻家の父・保武、弟・桂、直木、自らの句作を断念し、彫刻家の妻として生きた母・道子をはじめとする舟越家の人々の作品の数々を一堂に展観、その波乱に富んだ人生と仕事の全容に光を当てます。
[見どころ]
■絵本編集者・末盛千枝子の波乱に満ちた人生と仕事を総覧
編集者として最初に手掛けた絵本『あさ One morning』(井沢洋二 絵・舟越カンナ 文)がボローニャ国際児童図書展グランプリを受賞、ニューヨークタイムズ年間最優秀絵本に選ばれ、その後も話題作を次々と世に送りながら、末盛千枝子の人生は多くの悲しみと困難の連続でもありました。夫の突然死、長男の難病と障害、立ち上げた出版社「すえもりブックス」の閉鎖、再婚相手の介護と看取り。そして移住した岩手での震災 。しかし、決して運命から逃げず歩み続ける末盛の強くしなやかな生き方は、多くの人達に希望と勇気を与え、自伝エッセイ 『 「私」を受け容れて生きる―父と母の娘― 』(新潮社)は文庫化もされました。本展では、ゲストキュレーターに末盛の次男でクリエイティブ・ディレクターの末盛春彦を迎え、末盛の波乱に満ちた人生と仕事を様々な角度から照射、総覧します。
■保武・桂・直木・・・舟越家の人々の芸術が一堂に会する
7人妹弟の長女であった末盛千枝子。その人としての礎は、高い理想と厳しい現実のはざまを生きた芸術家一家、舟越家の人々とともに育まれました。本展では、日本の彫刻界において傑出した位置を占める父・保武、弟・桂、直木の彫刻作品とドローイング、さらに詩歌人として知られた母・道子、妹・苗子、茉莉、末盛とともに絵本をつくっていた末妹・カンナの作品を一堂に展示。末盛を育んだ精神的風土をさぐります。
■独自の絵本づくりへと向かわせた「テレビディレクター末盛憲彦の世界」を回顧
末盛の独自の価値観に基づく絵本の出版は、NHK 「夢であいましょう」などの名ディレクターとして知られた末盛憲彦の突然死がきっかけでした。悲しむ息子たちに父親の姿を本にして伝えたいという思いから『テレビディレクター』 、絵本『パパにはともだちがたくさんいた』を出版し、お茶の間に夢を届けようと奮闘した夫の遺志を継ぐように絵本づくりに向かいます。本展では、永六輔や黒柳徹子などと共にテレビ草創期を創り上げた憲彦が遺した貴重な写真、記録、資料も展示します。
■美智子さまの講演録『 橋をかける 』 誕生秘話
末盛は 30 年以上にわたって上皇后陛下美智子さまを編集者として支えてきました。まど・みちおの詩を美智子さまが英訳された絵本『どうぶつたち』、『ふしぎなポケット』の出版。そして IBBY(国際児童図書評議会) の名誉総裁であった美智子さまのニューデリー大会でのビデオによる基調講演の実現、ご講演録 『橋をかける』の出版は、世界の児童図書活動において画期をなすものでした。本展では、末盛が手がけた美智子さまのご著書のために描かれた安野光雅の原画(宮内庁所蔵)を展示、また美智子さまのご講演の貴重映像を上映します。
■ニューヨーク公共図書館所蔵ゴフスタイン原画本邦初公開
「人生で自分の好きなことを仕事にする以上に幸せなことがあるかい?」(『ピアノ調律師』より)。近年ますます人気が高まる M ・ B ・ゴフスタイン。彼女との出会いは、大人がまだ自分のために絵本を手にすることなどない時代、末盛が探し求めていた絵本の世界を開示するものであり、以来、ゴフスタインは日本での出版を末盛に託しました。本展ではその原画すべてを所蔵するニューヨーク公共図書館から貸し出しを受け、『ピアノ調律師』『ゴールディーのお人形』等の主要作品の原画を本邦初公開いたします。また、各国のブックフェアや国際児童図書評議会( IBBY )の活動で末盛が出会ったエリック・カールをはじめとする世界の絵本作家からの手紙や写真等の資料も展示いたします。
■被災地の子どもたちに絵本を届けたプロジェクトの記録
2010 年、父の故郷である岩手に移住した末盛はその翌年、東日本大震災に遭遇します。長年にわたる IBBYの活動を通して、戦火にさらされた子どもたちが誰かの膝に乗せてもらって、絵本を読んでもらうときだけ、おだやかな気持ちを取り戻せるということを知る末盛は「 3.11 絵本プロジェクトいわて」を立ち上げました。1 か月で 23 万冊の絵本が集まり、被災地の子どもたちに絵本を届ける活動は以後 10 年間にわたって続けられました。本展では、その活動の全容を、写真パネル、IBBY ロンドン大会での末盛のスピーチ映像、国内外から寄せられたメッセージ等を通して紹介します。
末盛千枝子 Chieko Suemori (1941~)
1941年東京生まれ。高村光太郎により「千枝子」と名付けられる。 4歳から10歳まで父の郷里・盛岡で過ごす。慶応義塾大学卒業後、絵本の出版社に勤務。「夢であい
ましょう」等で知られる NHKディレクターと結婚、2児の母となるが、夫の突然死のあと、最初に出した絵本『あさ One morning』でボローニャ国際児童図書展グランプリを受賞。1988年、 すえもりブックスを立ち上げ、独立。まど・みちおの詩を美智子さまが選・英訳された『どうぶつたち THE ANIMALS』やご講演をまとめた『橋をかける 子供時代の読書の思い出』など、話題作を次々に出版。1995年、古くからの友人と再婚。2002年から2006年まで国際児童図書評議会(IBBY)の国際理事をつとめ、2014年には名誉会員に選ばれる。2010年、岩手県に移住。2011年から10年間、「3.11 絵本プロジェクトいわて」の代表を務めた。
主な著書に『人生に大切なことはすべて絵本から教わったI、 II』(現代企画室)、『ことばのともしび』(新教出版社)、 『小さな幸せをひとつひとつ数える』(PHP研究所)、 『「私」を受け容れて生きる』(新潮社)、『根っこと翼・皇后美智子さまという存在の輝き』(新潮社)などがある。
1)オープニング ・ トーク 「舟越家の芸術」
日時 :2023 年 4 月 15 日 (土)13:00~14:45
出演 :末盛千枝子、 中谷ミチコ(アーティスト)、 北川フラム(市原湖畔美術館 館長)
進行 :前田礼(市原湖畔美術館 館長代理)
参加費:1,000円(別途要入館料)
※13:00-13:15にオープニングセレモニーがございます
2)末盛千枝子講演会 「人生に大切なことはすべて絵本から教わった」
日時 :2023 年 4 月 16 日(日)13:00~14:30
参加費:1,000円(別途要入館料)
※事前予約制、先着順
※詳細は市原湖畔美術館 HP をご覧ください。
主催:市原湖畔美術館、[指定管理者](株)アートフロントギャラリー
協力:ニューヨーク公共図書館、 宮内庁、 岩手県立美術館、世田谷美術館、西村画廊、MTM コレクション、舟越家
・ご入館時に検温をお願いしております。37.5℃以上ある方のご入館はお断りしております。
・ご入館にあたり、来館者の皆さま(グループの代表者 1 名)の連絡先(お名前、お電話番号)を頂戴しております。
・館内では、マスク着用のご協力をお願いいたします。
・こまめな手洗いにご協力をお願いします。
・咳やくしゃみをされる際は、マスク、ハンカチ、ティッシュなどで口をしっかり覆う「咳エチケット」にご協力ください。
・発熱、咳などの風邪症状がある方や、体調に不安がある方は、ご来館をご遠慮ください。
同時期開催 常設展 「深沢幸雄と見るダンテの世界」
当館常設展示室では、日本を代表する銅版画家であり、市原市名誉市民である深沢幸雄の作品を主に、市原市にゆかりのある作家の作品を、年に4回の展示替えを行い、紹介しています。
深沢の媒酌人であった詩人・川路柳虹(かわじりゅうこう)から勧められ読んだダンテの『神曲』〈地獄篇〉は、様々な罪で地獄へ落ちた者たちのおぞましい世界を描いたもので、それを深沢は形象化し、版に刻みました。1954年から、完全なる独学で銅版画を制作してきた深沢ですが、この『神曲』シリーズ内の作品で日本版画協会賞を受賞し、以降、相次いで受賞を重ね、銅版画界の新生として躍り出ました。本展は、深沢幸雄のダンテ『神曲』〈地獄篇〉シリーズ9点と初期作品、あわせて22点の作品をご紹介します。
会期 2023 年 4 月6日[木]–2023 年6月25日[日]
会場 市原湖畔美術館 常設展示室
企画展のチケットで、同日に限り、常設展示もご覧いただけます。
※ただし 4 月 6(木)~ 4 月 14 日(金)は、企画展示入れ替え期間のため、常設展示のみの開催となります。
(入館料:一般:200( 160 )円、大高生・シニア (65 歳以上 ):100( 80 )円、中学生以下無料