開催時間 |
10時30分 - 18時30分
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休み |
日曜日
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クリエイター在廊 |
有
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入場料 |
無料 |
展覧会の撮影 |
可 ご撮影の際は作家もしくはギャラリー担当者に一声かけていただけると幸いです。 |
子連れ |
可 |
この情報のお問合せ |
ギャルリー東京ユマニテ
〒104-0031 東京都中央区京橋3-5-3 京栄ビル1F Tel. 03-3562-1305 |
情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒104-0031 東京都
中央区京橋3-5-3 京栄ビル1F |
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最寄り駅 | 京橋 |
電話番号 | 03-3562-1305 |
ギャルリー東京ユマニテにて5年ぶりとなる富田菜摘の新作展を開催いたします。
富田菜摘(とみた・なつみ)は1986年東京生まれ。多摩美術大学油画科在学中の2007年に初個展を開催後、東京、名古屋、大阪などのギャラリーでの個展、「妻有アートトリエンナーレ」、「高島屋美術水族館」など多くのグループ展でも作品を発表。2009年にはシンガポールに滞在し、現地で集めた金属廃材や新聞紙などの素材で制作。シンガポールや香港のギャラリーで個展を行いました。その他、身近にある廃材を使ったワークショップ、店舗やTVスタジオのディスプレイなど多方面で活躍。2019年には廃車になった地下鉄車両の部品を素材に使用した幅9mのレリーフ作品「いのちの木」を制作し、大阪梅田の地下街に設置。2020年にはヤマザキマザック美術館、2022年には中村屋サロン美術館にて大規模な個展を開催するなど、現在最も注目される若手作家のひとりです。
富田の代表的な作品は、自転車やキッチン用品、電子機器などの金属廃材で作られたキュートで愛らしいカメやサル、鳥、恐竜など動物の立体作品で、大きいものは約2m、中にはキャスター付きの椅子をそのまま仕込み、上に乗って動かすことができる作品もあります。
富田が金属廃材の作品と並行して発表しているのが、新聞や雑誌の切り抜きを使った人物作品です。流行や社会現象など時代を表すメディアである新聞や雑誌で、その時々の人物像を発表してきました。
リーマンショック後に制作された投資家のおじいさん「山崎俊二」は経済記事や株式欄で、モテキャラ女子大生「山田友里」は雑誌cancamでと、その表情や服装、スタイルは彼らを象徴する新聞記事や雑誌で驚くほど精巧に作られ、作品タイトルもそれぞれのキャラクターにあった名前がつけられています。前回の個展では、モノクロの新聞記事で制作した様々な人物像をつり革にぶら下がるように展示し、他人同士が無言で隣り合う見慣れた電車内の独特で不思議な空間を作り上げました。
今展では、コロナ禍の新聞記事を用いて制作した新作の人物作品を発表します。これまで行列に並ぶ人や電車に乗る人など、集団の中の人物像を多く制作してきましたが、今回テーマとなったのはコロナ禍で人との距離を取る事を余儀なくされた人々。不安な状況の中でも、戸惑ったり、もがいたり、楽しむ工夫をしたりと、それぞれが直面する非日常と確かに向き合って生きる20人の人物像を床一面に展示します。その人物を象徴する言葉がコラージュされ、彼らの心情を表すかのように様々な形状で表現された作品は、造形の自由度や精巧さがより一層深みを増しました。
また、地下会場にて金属廃材による動物作品の新作展「Monkey Magic」を開催いたします。常に現代の世相をリアルに見つめ、次々と新たな展開に挑戦する富田菜摘の新作を是非ご高覧下さい。
〈作家コメント〉
突然現れた非日常。戸惑いながらも、徐々に受け入れて変化し、いつの間にか日常に変わっていく。
コロナ禍という経験したことのない状況の中で、それぞれの日常を取り戻していく人々の逞しさを作品にしたいと思いました。
新聞は日々変化するその「時」を刻むメディア。以前から新聞記事を用いてその時代を象徴するような人物像を制作してきました。
今回は2020-2023年の新聞記事を用いてソーシャルディスタンスで隔たれた人々を、身動きが取れない沼にいるような、溶け出しているような形で表現しています。