自然という書物 15~19世紀のナチュラルヒストリー&アート

  • 印刷する
  • add calendar
会 期
20230318日 -  20230521
開催時間
10時00分 - 17時00分
土日祝 10時00分~17時30分まで
入場は閉場の30分前まで
休み
月曜日
入場料
有料
一般 900円(700円)、大学・高校生 450円(350円)
※中学生以下は無料 ※( )内は20名以上の団体料金 ※初日3月18日(土)と開館記念日4月19日(水)は入場無料 ※シルバーデー(毎月第四水曜日)3月22日と4月26日は65歳以上の方は入場無料 ※身体障がい者手帳、愛の手帳(療育手帳)または精神障がい者福祉手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は半額 ※各種割引を予定 ※詳細は美術館ホームページをご覧ください。
作品の販売有無
展示のみ
子連れ
この情報のお問合せ
町田市国際版画美術館
情報提供者/投稿者
開催場所
町田市立国際版画美術館
住所
〒194-0013 東京都
町田市原町田4-28-1
最寄り駅
町田
電話番号
042-726-2771

詳細

展覧会内容

「自然という書物」展は、15世紀から19世紀までの西洋のナチュラルヒストリー(自然誌/博物学)とアート(美術/技芸)のつながりに注目し、人間が表してきた自然のすがた・かたち(画像)を紹介する展覧会です。

古くから人間は自然物や自然環境―動物や植物、肉眼では捉えることができない微小な生物、地球上の地勢や地質などを記録してきました。言葉と絵によって描写された自然の似姿の普及に、活字と版画などの印刷技術が大きな役割を果たしてきたことも特筆すべきでしょう。さらに自然は美術の霊感源となってきました。美術の表現手法が、自然の図解に用いられてきたことも見逃せません。

ナチュラルヒストリーとアートの混淆によって西洋の紙上に築かれてきた、自然のすがた・かたちのビオトープ(生息空間)ともいうべき世界を、この機会にぜひご堪能ください。

[展示構成]

第一章 想像と現実のあわい―15、16世紀
中世ヨーロッパの自然観は、想像力や規範となる書物からの知識、そして森羅万象を創造した神の存在によって、形づくられていました。15世紀になると、実際の観察に基づく自然の記述/描写が始まります。16世紀には、学者と画家・版画家の協同による草本誌が刊行されました。動物も実見に基づいて記録され始める一方で、動植物は寓意の世界でさまざまな意味と役割を担い続けました。

第二章 もっと近くで、さらに遠くへ―17、18世紀
17世紀に入ると、望遠鏡や顕微鏡といった光学器械が、肉眼では捉えることのできなかった自然の細部に光をあてました。また、1492年のコロンブスによる新大陸の発見を嚆矢とする「大航海時代」を経て、記述/描写の対象となる自然の範囲が広がっていったことも見逃せません。より詳細に、より精緻になっていく自然へのまなざしと軌を一にするかのように、書物の挿画に用いられる技法も、木版画と比べて精緻な表現が可能な銅版画が主流となっていきました。

第三章 世界を分け、腑分け、分け入る―18、19世紀
18世紀は、記述/描写された自然を分類・解剖していく時代となりました。転機となったのが、1735年に刊行されたリンネの『自然の体系』です。1749年から刊行が始まったビュフォンの『博物誌』とあわせて、今日に通じる動植物の分類体系の礎が築かれたといえるでしょう。さらに新たな観測器具や画家を伴った探検家の世界周航と、多色刷りの進歩やリトグラフ(石版画)の発明といった版画技法の発展等が、さまざまな地域の自然物と自然環境の解像度を高めていきました。

第四章 デザイン、ピクチャレスク、ファンタジー
15~19世紀の西洋において、自然のすがた・かたちは、実にさまざまな手法で描写されてきたといえます。動植物は書物の中で図説されるだけではなく、装飾モチーフとして紙面を彩る存在でもありました。自然へのまなざしが美術のなかに反映されたり、美術の表現手法が自然の図解に用いられたりした例も少なくありません。自然の造形を活かした「デザイン」、自然を絵画的に表現する「ピクチャレスク」、自然を霊感源とした「ファンタジー」といったキイワードから、自然と美術のつながりを紐解きます。

前期2023年3月18日(土)〜2023年4月16日(日)
後期2023年4月18日(火)〜2023年5月21日(日)
※前・後期で一部の展示替えと書籍のページ替えをおこないます。
※適宜ページ替えをおこなう書籍があります。

関連イベント

記念講演会
①2023年4月15日(土) 講師:菅靖子(津田塾大学英語英文学科教授、デザイン史・日英デザイン交流史)
②2023年5月13日(土) 講師:桑木野幸司(大阪大学人文学研究科教授、西洋美術・建築・都市史)
各日14時~15時30分/会場:講堂/先着60名/要本展観覧券(半券可)

スペシャルトーク「BHチャンネル×版美―YouTube生配信!!」
2023年4月1日(土)22時~23時30分
出演:
ヒロ・ヒライ(BHチャンネル主催、ルネサンス学)
橋本麻里(エディター、金沢工業大学客員教授)
山本貴光(文筆家、ゲーム作家)
藤村拓也(本展担当学芸員)
オンライン配信/視聴無料

子ども講座 みてみてつくろう「自然の絵本をつくる」
2023年3月25日(土)13時30分~16時
講師:杉浦幸子(武蔵野美術大学芸術文化学科教授、美術館教育学)
会場:講堂、企画展示室/受講料:1,000円/対象:小学3~6年生
定員:16名(事前申込制)

ポップアップストア
2023年5月3日(水・祝)~5日(金・祝)各日10時~16時
出店:dubhe(古版画・博物絵はがき)、古書ドリス(古本)、うみねこ博物堂(昆虫標本・博物雑貨)
会場:エントランスホール

プロムナードコンサート「音を楽しむ 自然と楽しむ」
2023年4月29日(土)①13時~②15時~(各回30分程度)
演奏:Duo Iris(バイオリン:真野謡子、ピアノ:後藤加奈)
会場:エントランスホール/参加無料

担当学芸員によるギャラリートーク
①2023年4月8日(土)②5月6日(土)
各日14時から30分程度
会場:企画展示室/要本展当日有効観覧券

関連情報

同時開催
ミニ企画展「日本の自然と多色摺木版の世界」
会期:2023年3月15日(水)~6月11日(日)
常設展示室/入場無料

平均:0.0 
レビューした人:0 人

近くの展覧会

人気の展覧会

<<        >>

クリップした展覧会はありません。