ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術 ―いつ・どこで・だれに・だれが・なぜ・どのように?―

二藤建人《誰かの重さを踏みしめる》2016-2021年 Courtesy of LEESAYA

二藤建人《誰かの重さを踏みしめる》2016-2021年 Courtesy of LEESAYA

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会 期
20230218日 -  20230507
開催時間
10時00分 - 18時00分
入場は17時30分まで
休み
月曜日
入場料
有料
一般 900円、団体(20名以上)700円、高校生以下/ 70歳以上、障害者手帳などをお持ちの方と付き添いの方1名は無料
※学生証、年齢のわかる身分証明書が必要です
◎一年間有効フリーパス → 「年間パス」2,000円
◎学生とシニアのための特別割引デー「First Friday」→ 学生証をお持ちの方と 65歳~ 69歳の方は、毎月第一金曜日(3月 3日、4月 7日、5月 5日)100円
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
水戸芸術館(代表) TEL:029-227-8111
情報提供者/投稿者
開催場所
水戸芸術館現代美術ギャラリー
住所
〒310-0063 茨城県
水戸市五軒町1-6-8
最寄り駅
水戸
電話番号
029-227-8111

詳細

展覧会内容

いつ・どこで・だれに・だれが・なぜ・どのように?——現代美術作家15名・組の作品を手掛かりに、展示やさまざまな関連プログラムをとおして、ケアを「ひとり」から「つながり」へとひらく展覧会を開催します。

ひとは誰もが、日々の生活のなかで、あるいは人生のさまざまな場面でケアを受け取り、またケアをする機会を経験します。哲学者エヴァ・フェダー・キテイが「どんな文化も、依存の要求に逆らっては一世代以上存続することはできない」と述べるように、自分以外に関心を向け、気を配り、世話をし、維持し、あるいは修復するといったケアにかかわる活動は人間社会を支える根源的な実践といえるでしょう。しかし、生産性や合理性を追求する近代社会の形成においてケアの役割とその担い手の存在は長く周縁化され、他者されてきました。ケアにかかわる活動は、誰もが必要とするからこそ、あたかも「誰か」の本質的な仕事のように自然化され、不可視化され、あるいは自己責任化されています。その「誰か」とはどのような「人間」であり、どのような「つながり」のなかにあるのか——本展覧会は15名・組による現代美術作品を手掛かりに、展示や関連プログラムをとおして、ケアを「ひとり」から「つながり」へとひらくことを試みます。

会期中は作品・活動について掘り下げるトークイベントや、ひとりでも、誰かと一緒でも展覧会を楽しめるプログラムを多数実施。また、同時期には展覧会と連動したワークショップや部活動を行う「高校生ウィーク」も3年ぶりに開催します。

【出品作家】(日本語五十音順)
青木陵子(1973 年兵庫県生まれ、京都府を拠点に活動)
AHA![Archive for Human Activities /人類の営みのためのアーカイブ](2005 年から活動)
石内 都(1947 年群馬県生まれ、同県と東京都を拠点に活動)
出光真子(1940 年東京都生まれ、同都を拠点に活動)
碓井ゆい(1980 年東京都生まれ、埼玉県を拠点に活動)
ラグナル・キャルタンソン(1976 年アイスランド生まれ、同国を拠点に活動)
二藤建人(1986 年埼玉県生まれ、同県を拠点に活動)
マリア・ファーラ(1988 年フィリピン生まれ、英国を拠点に活動)
リーゼル・ブリッシュ(1987 年デンマーク生まれ、同国とドイツを拠点に活動)
ホン・ヨンイン(1972 年韓国生まれ、英国を拠点に活動)
本間メイ(1985 年東京都生まれ、同都とインドネシアを拠点に活動)
ヨアンナ・ライコフスカ(1968 年ポーランド生まれ、同国と英国を拠点に活動)
マーサ・ロスラー(1943 年米国生まれ、同国を拠点に活動)
ミエレル・レーダーマン・ユケレス(1939 年米国生まれ、同国を拠点に活動)
ユン・ソクナム(1939 年旧満州国[現中華人民共和国]生まれ、韓国を拠点に活動)

関連イベント

■アーティストトーク(託児付)
 日時:①2月18日(土)(日英通訳付き)、②4月22日(土)各回14:00~15:30
 講師:①マリア・ファーラ、リーゼル・ブリッシュ、本間メイ
    ②松本 篤(AHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ])
 定員:各回40名(要申込、先着順)
 会場:会議場

■『わたしは思い出す』読書会
 本展参加作品を再構成した書籍『わたしは思い出す』(AHA!)を題材とした読書会を実施します。2010年6月11日から育児日記を綴り始めたかおりさん(仮名)は、その再読によって何を思い出したのか。「わたしは思い出す」から始まる短文を手掛かりに、印象に残ったかおりさんのエピソードや、参加者自身が思い起こした出来事について語り合います。事前に書籍を読んでご参加ください。
 日時:3月11日(土)、12日(日)、4月23日(日)各日14:00~15:30
 進行:AHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ]
 定員:各回10名(要申込、先着順)
 会場:現代美術ギャラリー ワークショップ室

■「子育てアーティストの声をきく」
いつ・どこで・だれに・だれが・なぜ・どのように?――たとえば、子育てをしながら作品制作をおこなうアーティストたちは、どのようにケアと作家活動を行っているのでしょうか? 誰かをケアしながら作家活動を続けていく過程では、いつ・なぜ・どんなことが「壁」や「変化」につながるのか。彼女ら・彼らが直面する問題は、「子育て」や「アーティスト」に固有のものなのか。
本展では、子育てするアーティストの実体験や広く「ケアする人・ケアされる人を排除しない」ためのアイデアを共有する掲示板を開設・運営します。ぜひあなたの「声」を寄せてください。
会期中には、寄せられた「声」を振り返るプログラムも開催します。

●「子育てアーティストの声をきく」(坂本夏海、滝朝子、長倉友紀子、本間メイ)は、アーティストとの協働において文化施設に求められる配慮を提唱したガイドライン「How not to Exclude Artist Parents(子育てするアーティストを排除しないために)」の日本語翻訳からスタートし、芸術生産を取りまく日本国内の実態・環境に照らしながら、子育てと制作にまつわる経験や課題を共有していこうとする活動です。

■担当学芸員によるギャラリーツアー
 少人数にむけて、本展担当学芸員がツアー形式で展覧会を解説します。
 日時:2月23日(木・祝)、4月16日(日)、30日(日)各日14:00~(約40分)
 定員:各回5名程度(要申込・先着順)
 会場:現代美術ギャラリー

■ウィークエンド・ギャラリートーク
 市民ボランティアCACギャラリートーカーと一緒に展覧会を鑑賞します。(申込不要)
 日時:3月4日(土)より毎週土曜日15:30~(約40分) ※但し、予告なく中止となる場合がございます。
 会場:現代美術ギャラリー

■高校生ウィーク202
 期間:3月3日(金)~4月16日(日)
 会場:現代美術ギャラリー ワークショップ室
 高校生※1のための展覧会無料招待企画として1993年にはじまった「高校生ウィーク」。展覧会と連動したワークショップや部活動など、さまざまなプログラムが行われる「カフェ」※2をギャラリー内に設置し、その運営も若い世代が担ってきました。現在は対象を多世代にひらき、多様な人や価値観に出会う機会を提供します。下記プログラムをはじめ、期間中ギャラリーワークショップ室内に出現する「カフェ」で、ワークショップや読書、裁縫などさまざまなプログラムをどなたでも楽しめます。
※1:高校生および同年代を含む ※2:飲食物の提供はございません

主催・協賛・後援

主催:公益財団法人水戸市芸術振興財団
助成:公益財団法人花王芸術・科学財団、公益財団法人野村財団、大和日英基金、Danish Arts Foundation
後援:ブリティッシュ・カウンシル、デンマーク王国大使館、駐日韓国大使館 韓国文化院     
協力:サントリーホールディングス株式会社
企画:後藤桜子(水戸芸術館現代美術センター学芸員)

関連情報

[同時開催]
■造形実験室
さまざまな素材や技法で造形をたのしむ月一恒例プログラム。参加費無料・予約不要・どなたでも、ご参加いただけます。より楽しんでいただけるように、現在、パワーアップ計画中。
2 月以降の日程・会場等詳細は当館ウェブサイトにてご確認ください。

■『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』読後会
当館で長年実施している「視覚に障害がある人との鑑賞ツアー session!」のナビゲーター・白鳥建二さんとの鑑賞体験をつづったノンフィクション『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』(川内有緒著/集英社インターナショナル2021)を読んだ人たちが集まり、それぞれの「読後」の話を共に話す場です。
 日時:3月25日(土)14:00~16:00
 ナビゲーター:青山ゆみこ(文筆・編集)
 ゲスト:川内有緒(作家)、白鳥建二(全盲の美術鑑賞者)
 料金:1,500円/年間パス会員、高校生以下・70 歳以上、障害者手帳をお持ちの方と付添1名は500円
 定員:15名程度(要申込、先着順)
 会場:現代美術ギャラリー ワークショップ室

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