稲垣匡人|daisy* 「art and technology」展
会期: 2022-12-24 - 2023-01-21
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
インタラクション
AI
リアルタイムグラフィックス
デジタルアート
開催内容
稲垣匡人|daisy*のデジタルアート作品はエンターテイメント性を基調としながらも、それだけに留まりません。一見カリカチュアライズされた人物や動物たちが素朴で可愛く感じられますが、しばらく鑑賞しているうちに単純にそれだけでは終わらない何かを有していることに気が付きます。見方によっては生命の持つ力強さやしぶとさ、はたまた憂いや哀愁を感じることすらあるかもしれません。
また表題でもあるアートアンドテクノロジーの語源を紐解くと、ラテン語でアルス、ギリシャ語でテクネ―です。実はどちらも「ART」の語源でもあります。現在において美術と技術は、別々の分野として認識されることが多いと思います。しかしこれらをインタラクティブなデジタル技術を用い融合させ、新天地を目指そうと模索する作品群を是非ご高覧頂ければ幸いです。
<フラットリバーギャラリー企画>
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Art and technology for the next paradigm.
我々の生活や価値観はここ20年余りでテクノロジーの変化により大きく変化した。ネットワークやデジタルテクノロジーにより様々なジャンルや物理的境界線が曖昧になり、情報の流れは上から下への縦方向から横の双方向の流れに移りつつある。また今後もAI、ロボティクス等の更なる進化によりその流れは加速するであろう。
一方、テクノロジーが進化することにより本来人間や自然が持っていたシャーマニズムや東洋思想的なものを始めとする本質的な何かが失われてきているとも感じる。デジタルは0か1のビットとロジックの塊でありその間の階調は失われている反面アナログからなる自然もしくは人間は、無段階の階調を持つ有機的なものからなる。そこで記号の塊であるデジタルテクノロジーを主な素材として、それらを超越した有機的なものに近い感覚や深層心理を揺さぶるものを製作することによりデジタルテクノロジーと自然、人間性が融合できるかを作品制作を通じて試行錯誤している。
作品は主に、業務で培ったビデオゲームと3DCGのテクノロジーやノウハウからなり、リアルタイムグラフィックス、インタラクション、AI、シミレーションなどの要素等で構成される。またセンサーやカメラを使いフィジカルとバーチャルの世界を混在させることによりオーディエンスは作品に取り込まれたり対話ができるものが多い。またエンタテインメント要素を入れることでオーディエンスが作品に親しみやすくしているものの深みや深層心理に何かを感じてもらうことからおこるポジティブな中毒性をクオリティの指標として重要視している。
<daisy*代表 稲垣匡人>