ウラサキミキオ -まどはひらかれとじられる-
会期: 2022-10-17 - 2022-10-22
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
抽象絵画
風景画
絵画
現代アート
開催内容
「世界に窓が開けられている。それは知らない間に開けられている。窓の向こうに何があるのか・・・それは光彩に満ち、そこには何かすごいものが潜んでいることがうかがえるのだが、それを確かめようとすると窓は閉じられていく。」
私たちが知覚し、認識している世界の向こう側にある何かを感じる瞬間がある。ウラサキミキオは自身の体験からそう確信し、その何かを表現すべく絵画を制作し続けています。しかし自らの体験の独自性を他者に伝えるために、ウラサキの編み出した抽象化の方法論は極めて独特のものです。彼はまず自分の眼による知覚を忠実にカンヴァス状に再現します。つまり「写実」です。その上で自らの知覚を敢えて撹乱、あるいは妨害するような異物を投げ込みます。それは、時に鮮やかな色彩のストロークの乱舞であり、あるいは紙辺にデカルコマニーされた絵の具の群れです。すると、一見ありふれたもののように見えていた光景が、唐突に、まるで初めて訪れた異世界のように、しかし同時に何か得体の知れない艶かしい存在感を帯びた光景へと変貌するのです。ウラサキにとって絵画の「美」とは、そのようにして私たちが日常感じている「意味」が失われた先にある何かなのでしょう。
今回は、3月末に開催された個展に続き、同名のタイトルによる今年2回目の新作発表となります。