展覧会詳細
展覧会ジャンル:
写真
展覧会タグ:
開催内容
※掲載画像《リー・ミラー(ソラリゼーション)》1929年頃 個人蔵 Courtesy Telimage, Photothèque Man Ray, Paris/ ©MAN RAY 2015 TRUST/ ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021 G2698
20世紀を代表する芸術家マン・レイ(1890–1976)。絵画やオブジェ、映画などジャンルを超えて活躍した彼は、1920年代~30年代に成熟期を迎えつつあった写真という新しいメディアの可能性を追求しました。
ウクライナとベラルーシ出身のユダヤ系の両親のもと、ニューヨークで生まれ、画家を志した20代から本名のエマニュエル・ラドニツキーを改め、「マン・レイ」と名乗るようになります。既存の価値観を破壊するダダの洗礼を受け、1921年にパリに移り、写真スタジオを設けると、自らが参加したシュルレアリスム運動の活動記録や作品写真、恋人や友人たちのポートレート、ファッション写真などを手がけます。多岐にわたるその作風は、レイヨグラフやソラリゼーションのような実験的な技法と相まって、独創的な表現世界を生みだしました。
本展は、とりわけマン・レイのまなざしが捉えた「女性たち」に光を当て、240点余の作品から創作の軌跡を追うものです。
ユーモアとエスプリに包まれた自由で豊かなイメージをお楽しみください。
[展覧会のみどころ]
本展は、芸術家として歩み始めたニューヨーク、シュルレアリスム運動に参加し写真活動を開花させたパリ、第二次世界大戦を逃れ移住したハリウッド、晩年に再び戻ったパリの4章で構成。写真、絵画、彫刻、オブジェなど多様な作品からマン・レイの生涯を辿ります。
マン・レイの恋人でモデルであったキキ、助手でもあったリー・ミラー、ファッションデザイナーとして頭角を現したココ・シャネル、詩写真集『容易』のモデルであるニュッシュ・エリュアール、作家ガートルード・スタインといった時代の最先端をゆく個性豊かな女性たちがマン・レイの視点でどのように写し出されたのかを紹介します。