泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展Ⅱ 光陰礼讃 モネからはじまる住友洋画コレクション

鹿子木孟郞《ノルマンディーの浜》 1907年

鹿子木孟郞《ノルマンディーの浜》 1907年

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    会 期
    20220521日 -  20220731
    開催時間
    11時00分 - 18時00分
    ※金曜日は19時00分まで開館 ※入館は閉館の30分前まで
    休み
    月曜日
    ※7月18日(月)は開館、翌19日休館。
    入場料
    有料
    一般1,000円(800円)、高大生600円(500円)、中学生以下無料
    ※20名様以上の団体は()内の割引料金 ※障がい者手帳ご呈示の方はご本人および同伴者1名まで無料
    この情報のお問合せ
    泉屋博古館東京
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    泉屋博古館東京
    住所
    〒106-0032 東京都
    港区六本木1-5-1
    最寄り駅
    六本木一丁目
    電話番号
    03-5777-8600(ハローダイヤル)

    詳細

    展覧会内容

    住友コレクションの一角を占める近代洋画は、住友吉左衞門友純(春翠)が明治30年(1897)の欧米視察中のパリで印象派の画家モネの油彩画2点を入手した事に始まります。このとき購入した西洋絵画などを、明治36年に完成した住友須磨別邸(洋館)に並べることになりますが、春翠は各部屋の用途や性格に応じた絵を飾っていくことを計画していきます。
    収集の手立ての一つとしたのが、パリ留学を支援していた洋画家・鹿子木孟郎を仲介者としたことでした。鹿子木は当時パリ画壇で活躍する巨匠たちの名画を住友に届けたのでした。その中心は、ジャン=ポール・ローランスなどフランス・アカデミーの古典派の絵画です。19世紀末のフランス絵画は、印象派の台頭とともに古典的写実派が次第に衰退していく様相を示すことになりますが、住友洋画コレクションには同時代の印象派と古典派の作品がともに揃って収集されているところに特徴があります。
    本展は、光を追い求めた印象派と陰影表現による実在感を追究した古典派を「光陰」と捉え、この「光陰」二つの流れから滋養を受けて展開した近代洋画の数々を、初公開の作品を含めて紹介するものです。
    春翠が開いた洋画コレクションはその後、関西洋画壇をリードした浅井忠やその門下生たちの作品、また東京美術学校で学び、明治末から大正期にパリに留学して帰朝後に日本の洋画を切り拓いた青年画家たちの作品が順次加えられていきますが、その収集の遺志は春翠の子息たちに継承され、岸田劉生や、ピカソやルオー、また日本のフォーヴを担った画家たちの魅力ある絵画が継続的に住友家にもたらされたのです。
    こうして集められた住友洋画コレクションを「光陰礼讃」と題し、近代絵画史の流れにそって紹介するものです。「光陰」とは本来「歳月」や「月日」の謂いですが、明治・大正・昭和という激動の時代を経て今に伝わる作品たちがくぐり抜けてきた歳月にも思いを馳せていただければ幸いです。

    【展示構成】
    §1:光と影の時代―印象派と古典派
    印象派第1回展(1874年)後まもなくして描かれたモネ作《モンソ-公園》は日本に将来された最初期のモネ作品として記念碑的な価値をもちます。筆触分割のあらわな画面は「光」に満ち溢れています。
    一方、わずか一年後1877年のサロンに出品され栄誉賞牌となったジャン=ポール・ローランスの《マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち》は、古典的リアリズムで英雄の死を荘厳した傑作。フランス絵画の正統を維持してきた「サロン」は、やがて19世紀末に終焉を迎え、ローランスは、陰影のドラマをリアルに捉えた「絵画が偉大であった時代」の掉尾を飾る画家となりました。
    本章では、19世紀末フランス絵画の光と影を対照的に捉えます。

    §2:関西美術院と太平洋画会の画家たち
    明治9年(1876)にわが国最初の官立美術学校として発足した「工部美術学校」で学んだ浅井忠ら門下生の多くが、その後明治20年代に「明治美術会」を発足し、古典的写実技法を基礎にした画風を展開、洋風美術の普及に努めました。その中心的存在だった浅井は明治35年から晩年の5年間を京都で過ごし、京都高等工芸学校や関西美術院で指導、堅実な写実にフランス仕込みの明るい色彩表現を京都の画家たちに伝えました。明治美術会は明治34年解散後、その後進として「太平洋画会」が設立され、浅井没後の関西美術院を継承した鹿子木孟郎や都鳥英喜らがここで活躍します。
    黒田清輝や藤島武二ら白馬会系の外光表現と、対照された鹿子木らアカデミックな画風の様相を紹介します。

    §3:東京美術学校と官展の画家たち
    東京美術学校の西洋画科で黒田清輝や藤島武二に学んだ和田英作や岡田三郎助らは、明治30年代の白馬会を主な発表の舞台として外光表現を展開し、明治美術会や太平洋画会の重厚な写実表現とは異なる新風を画壇に吹き込みました。彼らは明治40年に始まる文部省美術展覧会(文展)でも受賞を重ね、一世を風靡しました。
    この章では、外光派と文展で活躍した画家たちを紹介します。

    §4:岸田劉生とその周辺
    春翠の子息の一人、住友寛一(1896~1956)の美術収集に豊かな彩りを添えているのが、洋画家岸田劉生(1891~1929)との親しい交流でした。寛一は、大正11(1922)年5月に開かれた劉生の個展で風景画を購入したのを機に劉生から手紙をもらい、後日鵠沼の劉生を訪れ、いくつか見せられた麗子像の中から選んだのが《二人麗子図(童女飾髪図)》でした。
    また、劉生晩年の中国書画への関心は寛一に強い影響を与え、寛一もまた中国書画を収集しました。劉生との交流から寛一のもとに集められた劉生作品と中国書画コレクションは現在、泉屋博古館の所蔵品の白眉として知られるところとなっています。ここでは、劉生作品とその影響を強く受けた画家たちの作品を特集します。

    §5:20世紀のパリと日本
    春翠のもう一人の子息・住友友成の洋画収集は1930年代から40年代前半に集中しています。昭和戦前戦中にあたるこの時期は、第一次大戦後から第二次大戦前までにヨーロッパで学んだ日本の洋画家たちが20世紀前期のパリ画壇を席捲したキュビスムやフォーヴィスムを盛んに移入した時代です。この章では、のちに「日本的フォーヴィスム」とよばれた彼らに影響を与えたブラマンクやルオー、ピカソといった20世紀の画家たちと、パリのフォーヴィスムに傾倒して一九三〇年協会から発展した独立美術協会などに参加し、「日本的油絵」の一翼を担った画家の作品を紹介します。

    §6:二科会と在野の作家たち
    大正期に創立された二科会は、坂本繁二郎、正宗得三郎、熊谷守一ら新傾向作家を擁する在野の有力団体として日本洋画の太い流れを形成しました。そこからさらに分かれた独立美術協会や一水会、第二紀会などで活躍した画家たち、あるいは新制作派協会など昭和戦前の官展(帝展・新文展)から新たに独立した団体に参加した在野の画家たちを紹介します。

    関連イベント

    ●特別講演会「住友春翠と建築家・野口孫市たち」
     6月24日(金)17:00~18:30(要事前申込・要観覧券)
     〔講師〕林和久氏(工学博士)

    ●特別講演会「知られざる蒐集―住友洋画コレクションの特質」
     7月16日(土)14:00~15:30(要事前申込・要観覧券)
     〔登壇者〕三浦篤氏(東京大学総合文化研究科教授、美術史家)

    ●スライド・レクチャー「詳しすぎる作品解説」(予約不要)
     6月24日を除く、会期中毎週金曜日17:00~18:00
     〔講師〕野地耕一郎(泉屋博古館東京・館長)

    主催・協賛・後援

    主催:公益財団法人泉屋博古館、日本経済新聞社

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