開催時間 |
12時00分 - 18時00分
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休み |
月曜日,火曜日,祝日
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
販売有
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この情報のお問合せ |
ギャラリーキドプレス/Gallery KIDO Press
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒101-0021 東京都
千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 204号 |
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最寄り駅 | 末広町 |
電話番号 | 03-5817-8988 |
ケアやタカヘ、ファンテイルといった耳なじみのない名前の鳥、ひそやかに咲く花と抽象化された山―――本展で発表される作品には、佐々木が過去に訪れたニュージーランドの旅で出会った事物が描かれる。これらは南半球の小さな島を南から北へと歩いていった、その濃密な風景に出会う旅の、かがやきの断片だ。
佐々木は、滞在する土地を体現する動植物、神話や物語、歴史を訪ね、作品へと反映させてきた。その過程では、歩き、移動し、その土地の風景を体感することが重要となる。制作のためのスケッチや撮影などはせず、そこで心動かすもの、光や湿度をふくめた、その風景しか持ちえないアトモスフィアを記憶に留め、その残像を描いている。佐々木にとって新しい世
界との出会いはいつも、旅の途上にあるのだと言えるかもしれない。鳥や船、扉といった新しい世界へと向かう予感に満ちたモチーフがたびたび描かれる。
今回の出品作は一枚ずつしか刷ることの出来ないモノタイプという技法を使って制作された。これは、佐々木にとってはじめての経験で、何度かの試行錯誤を経て刷り上げられたという。緻密なシュガーペインティングで知られる佐々木だが、本作では偶然性をはらんだ技法を生かしてラフに、大胆な色彩で目を楽しませてくれる。
この制作の過程で、佐々木は過去の時間に出会いなおし、記憶と創造のはざまを新たに旅したのだろうか。10年の時を経て醸成された記憶はより鮮やかになり、小さな紙に写し取られた。そうして眼前に届けられた作品を眺め、そのイマジネーションに寄り添うことで、私たちも彼女とともに、時を超えた風景に出会う旅に出る。
宮井和美(モエレ沼公園学芸員)
【作家コメント】
雪の森へバードウォッチングへ行った。初めの数十分はなかなか見つけられず、鳥のさえずりに振り回されてあちこちキョロキョロしては動き回った。
「動かずにじっと見ていると見えてくるものだよ」
案内者に促されて、足を止めてしばらくじっと見ていると視界の中に小さな小鳥が飛び込んできた。それからはピントがあったように次々と鳥が見えるようになった。
出会いたいものに出会うために、時には立ち止まって周りの環境に身を寄せることも必要なのだ。
モノタイプで制作されたこれらの作品は10年前にただただ興味のままに歩き回った時の記憶だ。
あの時に出会った風景たちを今一度じっと目を凝らしてもう一度出会い直してみたいと思った。
佐々木愛
ギャラリーキドプレスでは、7年ぶりとなる佐々木 愛さんの『re-encounter』展を開催いたします。
とても明るいとは言えない今だからこそ、ピュアな視線から彩られた作品を是非この機会にご覧ください。
10月29日(水)ー 31日(日)
3331ART FAIRが開催されております。
キドプレスは、笠原 出さんとねがみ くみこさんを推薦させていただきました。
あわせてご高覧いただけましたら幸いです。