辰野登恵子ー身体的知覚による版表現
会期: 2022-04-19 - 2022-06-19
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
辰野登恵子
シルクスクリーン
木版画
リトグラフ
銅版画
油彩画
版画
絵画
開催内容
絵画空間の可能性に挑戦しつづけた辰野登恵子(1950-2014)。絵画のもつ力を信じ、一貫して平面による抽象表現を追求した真正の画家です。本展では辰野の版画制作に焦点を当て紹介します。
辰野の「版」表現は、東京藝術大学大学院在学中の 1970 年代初め、絵画に表現のひとつとしてシルクスクリーン技法を取り入れたことに始まります。以来、油彩やアクリルによる絵画制作と往還するかたちで、シルクスクリーン、リトグラフ、銅版画、木版画と、豊かな発想力をもって「版」による表現へ果敢に取り組んでいます。
「版」を介することで、必然的に自身の意図と距離を置ける版画は、辰野にとって創作上の思索を深める媒体であり、いわゆる余技としての版画、複数性を特徴とする版画とは違う意味合いを持っています。
辰野の理性と感性の葛藤の延⾧線上にある、質としての空間やかたちの模索、身体的知覚による「版」表現をぜひ間近にご覧ください。