ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー 《突風》1865-70年 油彩/カンヴァス 47.4×58.9cm Inv. 899.16.23 ランス美術館 ©MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwer

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー 《突風》1865-70年 油彩/カンヴァス 47.4×58.9cm Inv. 899.16.23 ランス美術館 ©MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwer

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会 期
20210625日 -  20210912
開催時間
10時00分 - 18時00分
入館は閉館の30分前まで
休み
月曜日
ただし8月9日は開館、翌10日も開館
入場料
有料
一般1,500円、大学生1,100円、高校生以下無料
※身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳を提示のご本人とその介助者1名は無料、被爆者健康手帳を提示の方はご本人のみ無料
作品の販売有無
展示のみ
子連れ
この情報のお問合せ
050-5541-8600(ハローダイヤル)
イベントURL
情報提供者/投稿者
開催場所
SOMPO美術館
住所
〒160-8338  東京都
新宿区西新宿1-26-1
最寄り駅
新宿
電話番号
050-5541-8600(ハローダイヤル)

詳細

展覧会内容

 フランス、シャンパーニュ地方のランス市は、歴代国王の戴冠式が行われた歴史とともに、その名の通りシャンパーニュ(シャンパン)の産地として知られています。その街の中心に建つランス美術館は、19世紀の風景画コレクションが充実し、とりわけカミーユ・コローの作品は、ルーヴル美術館に次いで数多く所蔵されています。本展では、ランス美術館のコレクションから選りすぐりの名品を通じて、コローやバルビゾン派に始まり、印象派でひとつの頂点に達するフランス近代風景画の展開をたどります。
 西洋美術において風景画は、神話画や歴史画の背景に過ぎなかった自然が、絵の中心として描かれることで誕生しました。やがて近代化を迎えた19世紀フランスにおいて、鉄道網の発達、チューブ式絵具の発明、また新興ブルジョワジーの台頭などを背景に、風景画は新たな展開を遂げます。戸外制作を積極的に行った画家たちの眼差しを通して捉えられた自然の姿は、生き生きと、実に様々に表現されました。そうした新たな流れの先駆者であるミシャロンやベルタンにはじまり、コロー、バルビゾン派、ブーダン、そしてルノワール、モネ、ピサロら印象派の作品を中心に、油彩、版画など約80点で構成する展覧会です。

[展示構成]
第1章 コローと19世紀風景画の先駆者たち
フランスにおいて「風景」が絵画の主題として認められるには、18世紀末まで待たなくてはなりません。芸術の崇高化を目的とした美術アカデミーでは、高い教養を必要とするギリシャ・ローマ神話や聖書の物語、あるいは神や人間の営みを描いた「歴史画」が、絵画の分野では最も高尚なものと考えられていたからです。しかし18世紀末から19世紀初頭にかけて、歴史画の背景として描かれていた風景に注目が集まり始めます。この動きは革命を中心とした社会の変化、新興ブルジョワジーの台頭、ロマン主義や写実主義等の芸術分野における自然への関心、産業革命と都市化による田園風景への憧れなど、その当時生まれた新しい価値観と深く関わっていると言えます。こうして1817年、美術アカデミーに「歴史風景画部門」が新設され、ジョルジュ・ミシェル、アシル=エトナ・ミシャロン、ジャン=ヴィクトール・ベルタンら風景画家が活躍します。彼らは戸外で風景を観察し習作やスケッチを制作、それらをもとにアトリエで最終的な「風景画」を完成させました。

第2章 バルビゾン派
1820年代から30年代にかけて、パリから約60キロメートル南東に位置するフォンテーヌブローの森に、多くの画家が集まりました。彼らの目的はフォンテーヌブローの森の自然を直接観察し、風景画として描くことでした。画家たちは隣接する村バルビゾンに滞在、あるいは定住してアトリエを構え風景画を制作、彼らはこの村の名にちなみ、「バルビゾン派」と呼ばれるようになりました。バルビゾン派の画家の多くは、それまでの風景画家同様、戸外での制作はスケッチや習作にとどめ、サロンに出品するような最終的な大作はアトリエで完成させていました。しかし自然を客観的に見つめ、物語性を排除した写実的な風景画を制作する姿勢は、1860年代、同じくフォンテーヌブローの森に集い戸外制作を試みた画家たち、クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、アルフレッド・シスレーら、後に印象派と呼ばれる画家たちへ受け継がれていきました。

第3章 画家=版画家の誕生
写真の技術が広く普及し向上するまで、絵画の複製には版画の技法が用いられていました。18世紀以前、こうした複製版画は画家の原画を元に専門の彫り師が版を作成していましたが、19世紀にはいると画家自ら版を作成するようになり、カミーユ・コローやバルビゾン派の画家たちも版画を自ら作成しています。彼らが好んで用いたのが、線が彫りやすく自由な描線表現が可能なエッチング(腐食銅版画)と、自然光の微妙な明暗表現に適したクリシェ=ヴェール(ガラス版印刷)でした。こうして作成された画家自身による複製版画やオリジナル版画は、新聞や雑誌などの印刷物を介して広まり、風景画の普及と発展に貢献しました。

第4章 ウジェーヌ・ブーダン
ウジェーヌ・ブーダンは、フランス北西部ノルマンディー地方にあるオンフルールに生まれ、近郊の港町ル・アーヴルで幼少期を過ごし、コンスタン・トロワイヨンやジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875)など、先代の風景画に触れるなかで画家となることを目指しました。パリでの修行を終えた後は、ノルマンディー沿岸を中心に、船や海景を描くため戸外制作を積極的に行い、刻々と変化する光や空の表情をカンヴァスにとどめようとします。変化に富む空模様を捉えたその作品を評価したカミーユ・コローは、ブーダンを「空の王者」と呼びました。また「雲の繊細さに到達すること」を目指し戸外制作を重んじたブーダンの態度に感化された青年時代のクロード・モネは、やがて印象派の中心を担うようになります。ブーダンの制作態度や自然へのまなざしは、バルビゾン派と印象派との橋渡しとなりました。

第5章 印象主義の展開
19世紀にも依然として存在していたアカデミーの伝統的な規範において、「風景画」は絵画ジャンルのヒエラルキーのなかで下位にありました。そうしたなか、カミーユ・コローやバルビゾン派、ウジェーヌ・ブーダンに倣って積極的に戸外制作を行ったクロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、カミーユ・ピサロら若い世代の画家たちは、自らの眼を通じて捉えた風景を生き生きと描き出していきます。近代化を遂げたパリの都市景観に加え、近郊のフォンテーヌブローの森やノルマンディー沿岸各地の風景が、彼らの画題となりました。彼らの絵は、筆触分割による明るい色彩と大胆にも残された筆跡を特徴とします。しばしば「未完成」だと非難され、サロン落選を繰り返した彼らですが、1874年、自由な作品発表の場を求めてグループ展を開催します。彼らの革新的な表現は、後に「印象派」と呼ばれ、近代絵画の歴史に大きな転換をもたらすことになるのです。

主催・協賛・後援

主催:SOMPO美術館、朝日新聞社
協賛:損保ジャパン
後援:在日フランス大使館 / アンスティチュ・フランセ日本
協力:日本航空
企画・監修:ランス美術館 Exposition produite et gérée par le Musée des Beaux-Arts de la VILLE DE REIMS EN FRANCE.
企画協力:ブレーントラスト

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