浅見哲一個展「夜の在り処」

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会 期
20210403日 -  20210423
開催時間
10時00分 - 20時00分
休み
火曜日
クリエイター在廊

初日のほか、SNSで随時お知らせ
入場料
無料
展覧会の撮影
不可
作品の販売有無
販売有 35,000円 ~ 210,000円(税別)
この情報のお問合せ
070-3191-4572
gallery.kujiranohone@gmail.com
イベントURL
情報提供者/投稿者
開催場所
企画画廊くじらのほね
住所
〒260-0044 千葉県
千葉市中央区松波2-7-10 メゾンマイネ102
最寄り駅
西千葉
電話番号
070-3191-4572

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

「夜」と言うと皆さんならどんなイメージを持つでしょうか。私の場合「暗い」「静か」という単語が頭の中に出てきました。しかしこのイメージは自分の日常的な夜のイメージというよりは小さな頃から周りの大人に教わったり、本の中のお話を通して覚えた「夜」にすぎないず、生活に根差した「夜」は全く違うものだなと最近思います。私の生活圏内の夜は街灯が爛々と輝き、昼よりは少ないけれど車も音を立てて走り続け、人の声もぱらぱらと割と遅い時間まで聞こえてくる様で、先に述べたような「暗い」「静か」というイメージにはまっているかと尋ねられれば首を傾げたくなるような、そんな夜を日々過ごしています。住む場所や環境によって夜の在り方は変わると思いますが現代日本において、特に人が密集する地帯で、本当に暗くて本当に静かな夜はなかなかに珍しくなってきているのかもしれない、そう思います。
そんな夜事情を持つ私が浅見さんの絵を最初に見た時、絵と焦点が合うまで時間がかかったものです。しかしずっと見続けていた時に祖母の家で過ごした夜の「感覚」が蘇ってきたのを覚えています。私の祖母の家は地方の田舎村にあり、街灯もほとんど無く隣家も距離があったので、眠る時間になると本当に静かで真っ暗になりました。目を開けても閉じても視界は黒一色で変わらず、存在するはずの家具や隣の布団で眠る妹たちが本当に居るのかもわからない、全身を研ぎ澄まさないとひたすら無音で重たい闇に飲み込まれそうな恐怖、一方で感じる宇宙に放り出されたかのような底無しの世界にただ居るだけの心地よさ…今振り返って思うとあの幼少期の思い出こそが私にとって本当の意味での「夜」の体験だったのではないかと思います。そんな記憶が浅見さんの絵によってひっぱり出され、頭の中のイメージよりも肌感覚において強く再現されたことにはただただ驚きました。
現代社会の夜は「夜」ではなくどんどん昼間の延長時間という形に変わってきている、そんな気がします。太陽の代わりに人工灯を照らし、音を立てながら活動を続ける私たちに浅見さんの絵はただ静かに本物の「夜」を投げかけます。冒頭の「暗い」「静か」な夜のイメージは、もしかしたらずっと前にどこにでもあった当たり前の夜の姿が伝承のように伝わってきたものかもしれません。浅見さんの絵の中にはそんな「当たり前の夜」が静かに佇んでいる気がします。

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