堀浩哉展「触れながら開いて」

堀浩哉展「触れながら開いて」
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    会 期
    20210224日 -  20210327
    開催時間
    12時00分 - 18時00分
    予約制です。
    休み
    日曜日,月曜日,祝日
    入場料
    無料
    作品の販売有無
    販売有
    この情報のお問合せ
    MIZUMA ART GALLERY
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    MIZUMA ART GALLERY
    住所
    〒162-0843 東京都
    新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2F
    最寄り駅
    市ヶ谷
    電話番号
    03-3268-2500

    詳細

    参加クリエイター

    展覧会内容

    ミヅマアートギャラリーでは、2 ⽉24 ⽇(⽔)より堀浩哉展「触れながら開いて」を開催いたします。

    コロナ禍の⾃粛と⾃問の⽇々の中で、⾃分に残された時間の限りをも意識しつつ、作業場と倉庫を⾒渡し始めた。
     ⼤量の「もの」たち。作品や作品未満のこの「もの」たちの末路は、結局は資本制下の「⽣産」システムからはみ出した不⽤なものとして捨てさられるしかないのか、という思いにかられながら。
     しかし改めてそのいくつかを、対峙するようにして⾒直していくと、そこで蘇ってきたのは「⽣産」された「もの」という物質性を超えて、ぼくが膨⼤な量の「線」を刻み続けてきた、その「時間」の「記憶」だった。 
     例えば、こんな⾔葉を付して制作した300 点を超えるドローイングのシリーズを⾒直している時にー
     「ドローイングの線は、⾝体の記憶だ。その線が、記憶が、どんどん分節化してくる。記憶の中の無数の傷のように、傷が線として刻まれる。(略)すでに総体としての世界は消されてしまった。ぼくらはその断念の内側で⽣きている。けれども、ぼく(ら)は世界への欲望を捨て去ることはできない。⼀気には観えない総体への欲望は、だから無限に分節化していく。分節化こそが、世界への、そして絵画への欲望の証のように」(2005 年「⽔⾯に照らし返された世界(の傷)」シリーズ)
     その「傷」でもある「線」を刻む(ように描いた)際の、深層に強く残っている「触覚」そのものが、ありありと蘇ってきたのだ。そうだ、ぼくはここから来て、今なおここにいる。
     ⾃粛という期間は、そんな⾃⼰確認の機会でもあった。
     この確かな「触覚」を⼿がかりに「線」と「触れ」ながら、しかし本格的な分断の時代の今だからこそ、「線」が分節化の先でもう⼀度、「繋がる」空間に向かおう。

    堀浩哉

    堀浩哉の美術家としての活動は半世紀を超えました。
    キャンバスや和紙に墨や岩絵具、クレヨン、アクリルなど様々な素材を⽤い、⽇本画、洋画というジャンルを超えて描いてきた堀の絵画は、その時代ごとにテーマやコンポジション、⾊彩は変わっても、彼が⽣み出す「線」の⼒強さやしなやかさはいつも画⾯を豊かに構成してきました。それは、「堀浩哉+堀えりぜ」のユニットによるパフォーマンスにもみられる⾝体性を含んだ堀独⾃の描きによるものと⾔えるでしょう。

    多くの⼈々がそうであったように、パンデミックによる外出⾃粛は堀の⽇常も変えました。
    アトリエの中で過去の作品と向き合う(向き合わざるを得ない)⽇々の中で、何度も描いてきたその線を、堀が「傷」と再確認したのは、時が経っても線を引いた時の「触覚」が彼の中で古傷のように⾝体に蘇ってきたからだと⾔います。
    「そうだ、ぼくはここから来て、今なおここにいる。」という⾃覚。

    堀は今回、かつて描いた作品の上に新たな下地の和紙を貼り、まったく違う絵画を描くという⽅法を⼀部の作品に⾏いました。かつての線の上に新たな線を重ねるのではなく、ゼロからリセットして描くことで、前向きな気持ちになれたと⾔います。タブーともいえそうな⾏為ではある⼀⽅で、それほどの切実さと振り切る強さを持つことが、今は必要だったのかもしれません。
    「触れながら開いて」というタイトルもまた、この新たな世界に再び⽴ち向かう決意と⾔えるでしょう。

    フィジカルから遠く離れた今、私たちがそれでも「触覚」に焦がれるのはきっとその感覚を⾝体の底で覚えているからーその気づきを堀の作品に感じ取ることができるのではないでしょうか。ぜひ堀浩哉の現在進⾏形の新作をご⾼覧いただけましたら幸いです。

    また、神楽坂の√K Contemporary にて、初期から近作によって構成される「堀浩哉 回顧展」(2⽉13⽇~ 3⽉6⽇)、及びインスタレーション「堀浩哉+堀えりぜ 記憶するためにーわたしはだれ?」(√K Contemporary 地下「Space √K」、2⽉13⽇~3⽉26⽇)が同時期に特別開催されます。
    堀の初期から新作までを包括する、これまでにない機会ですのでぜひ合わせてご⾼覧ください。

    新型コロナウイルス感染症予防対策

    ※ 新型コロナウィルス感染拡⼤防⽌のため、本展は1 時間ごとに定員12 名の枠を設けたアポイント制での開廊とさせていただきます。ただし、定員に達していない時間帯は予約なしでの当⽇鑑賞が受付可能です。ご来廊の際には、オンラインによる事前予約をお願いいたします。(予約開始は展覧会初⽇の数⽇前を予定しております。)
    状況に応じて開廊⽅法などに変更がある場合には、随時ホームページ等で情報を更新いたします。
    ご来廊いただきましたお客様には、アルコール消毒及び検温をお願いしております。
    皆様にはご不便おかけしますが、ご理解、ご協⼒をお願いいたします。

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