開催時間 |
12時00分 - 19時00分
1月24日は12時00分~17時00分まで |
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休み |
火曜日
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
販売有
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この情報のお問合せ |
s+arts
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒106-0032 東京都
港区六本木7-6-5 六本木栄ビル3F |
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最寄り駅 | 六本木 |
電話番号 | 03-3403-0103 |
s+arts(スプラスアーツ)より、2021年の幕開けといたしまして、山本秀明 個展「幸福と輪廻」の開催をご案内申し上げます。
「自分自身の地層を作る。」と語る山本秀明は、豊かな自然の中で木と対峙しながら作品を制作している作家です。独自の手法により形成される作品は、観る者が吸い込まれるようなその存在感で多くの人々を魅了し、国内外で高い評価を得ています。
山本の作品の特異性は、無垢の木魂を彫り削るのではなく、3~4cm角の松の角材を接着して積み重ね、面を作るところから始まります。それをユニットにしてラフな形を立ち上げ、表面をチェーンソーや丸鋸で削り出していきます。数え切れないほどの線を刻んだ後、松の樹脂や柿のタンニン等を用い、昔から日本で使われる手法で木を保護します。綿密に計算した上で構築されていく角材の束が、熟練された技術と研ぎ澄まされた感覚により削られ、新しい形が生まれてくるその様は、荒々しさと繊細さが混じり合い、大変美しい過程だと言えるでしょう。
幼少期から地層に興味を持ち、縄文土器、化石等の発掘や、断層のでき方をずっと眺めては過去の物や事に思いを馳せる時を過ごしてきた山本は、木を素材として作品創りを始めた時、その頃の感覚が原点となって影響し、形となって現れてきたと言います。歴史や時間、生命感を強く感じたことから、角材を積み重ね、質感を出すために丹念に削ることで地層を連想させ、降り積もる時間の経過を表現しているのです。
本展「幸福と輪廻」では、近年山本が特に関心を抱いている、人の生き方の柔軟性や軽やかさを意識して展示を構成いたします。
「長い事制作にたずさわっていると、作家の制作姿勢は頭でっかちであったり、狭い物事の考えであったりして、開放感の乏しいものになりがちのようです。単純でもっと自由な考えを持って生きてみたい。制作もそのようになり得ないかと、日常の生活の中で、出会ったり、考えたりして出てきたものものが、具体的な四つ葉のクローバー(幸福)であり、自分の周辺の全ての物事は廻っていると感じた事(輪廻)です。」- 山本秀明
ギャラリーの壁面一杯に広がるインスタレーションや、自立型の立体作品等も久々に発表いたします。これまでの山本作品に見られる
ような、圧倒的なエネルギーを内包しながらも静かに佇むような印象を受ける作品と、新たにそのもの自体がエネルギーとなり軽や
かに浮遊しているかのような印象を受ける作品の両方が混じり合い、見応えのある展示となっております。これを機に、山本秀明の新
作展を是非ご高覧頂けますようお願い申し上げます。