開催時間 |
11時00分 - 18時00分
当面の間、18時00分に閉館 |
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
展示のみ
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この情報のお問合せ |
ソニーイメージングギャラリー
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒104-0061 東京都
中央区銀座5-8-1 銀座プレイス6階 |
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最寄り駅 | 銀座 |
電話番号 | 03-3571-7606 |
昨年に引き続き、日本大学芸術学部写真学科専任教員による写真展「SKY Ⅲ」を開催させていただくことになりました。作品発表を念頭におき写真制作をしている3名の作品を紹介いたします。
私ども教員は日本大学芸術学部写真学科を卒業した同窓生でもあり、先達の師より厳しく基礎技術を学び、それを踏まえた上で自己表現を展開すべく写真表現を研究し、実践しております。また多くの学生達と向き合い、語り合う中で、幅広い写真の世界に日々接し、試行錯誤するなかで、自然と多様な写真表現にトライすることになります。
しかしながら本職は教員であり教育を中心としながらの制作となります。撮影時期や場所など数々の制限があるうえに、本年はCOVID-19、新型コロナウィルス感染症による自粛も続いたために、公の場において初公開ではありますが、これまで撮りためてきた作品を中心とする展示となりました。今後いつ自由に海外へ撮影に行けるか不明な状況の中で、遠い異国の風景をお楽しみいただければと存じます。
浅井譲は、ヨーロッパ、アメリカ、日本における旅でのスナップを三部構成で展示します。フランス、モナコ公国、イタリアと隣り合う国の都市風景を車をキーとして一つのイメージに作り上げています。アメリカはニューヨークにしぼり、写真と共に旅を楽しむ観光客の姿を捉えています。同様の手法で日本国内各地でも写真を楽しむ人々を中心とした作品です。「愉しむ写真へ」には、作者である浅井の旅の中で写真を愉しむ姿勢が主ではありますが、撮影する人々の姿に浅井の姿が同化している作品ともいえるものです。
田中里実は、初期の写真やその技法を研究対象としています。写真史にまつわる場所や、過去に撮影された場所に赴き時間を経た空間を再度撮影する手法で作品制作を継続しています。本年は塩化銀紙による最新作で、被写体はイギリス、レイコック・アビーを中心とする風景です。この地は世界初のネガ・ポジ法カロタイプを発明したウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットが居住していました。タルボットへのオマージュとして、当時タルボットも眺めたであろうレイコックの景色をタルボットと同様のプリント技法により制作しています。
服部一人は、昨年に引き続いての登場です。服部は国内はもちろん、現在でも国内外を旅して撮影を続けています。さすがに本年は旅に出られず、2011年に撮影し長年間あたためてきたキューバの作品を展示します。キューバは2015年にアメリカと国交を回復し、その後、街や人々の生活に変化が生じています。しかしながら服部がハッセルブラッド、広角レンズによって捉えたスナップ写真は、それ以前の愛すべき市井の人々や穏やかな街の姿など今ではもう見ることのできないキューバが表現されています。
偶然にも海外で撮影した作品が主に並びました。デジタル、古典技法(塩化銀紙)、フィルムと三人三様のスタイルによる制作、最終仕上げにまでこだわり自らプリントしたオリジナル作品から3人の表現世界をご高覧ください。彼らの表現の広さと深さを感じて頂ければ幸いでございます。
日本大学教授 西垣仁美
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