木村華子 作品展 Signs for [  ]

木村華子 作品展 Signs for [  ]
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    会 期
    20201129日 -  20201203
    開催時間
    11時00分 - 18時00分
    当面の間、18時00分に閉館
    入場料
    無料
    作品の販売有無
    展示のみ
    この情報のお問合せ
    ソニーイメージングギャラリー
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    Sony Imaging Gallery
    住所
    〒104-0061 東京都
    中央区銀座5-8-1 銀座プレイス6階
    最寄り駅
    銀座
    電話番号
    03-3571-7606

    詳細

    参加クリエイター

    展覧会内容

    statement for “SIGNS FOR [  ]”

    街を歩いていると、ある時から何も描かれていない看板が目に留まるようになった。
    堂々と頭上に掲げられた意味を持たない空白。
    それは「全てのものは存在意義がなくとも、そこに存在している」ということを人々に知らしめるためのモニュメントのように見えた。
    本作はそのような頭上の空白を切り出し目線高に設置して、青い光で照らすことによって私がそれらから得たメッセージをより明確に可視化する試みである。

    木村華子 

    "SIGNS FOR [ ]" によせて。

    木村華子の作品を初めて見たのは「御苗場」という写真コンペティションの会場だったと思う。
    鮮やかな色が特徴のスナップショットだった。
    ちょうど大学を卒業し、カメラスタジオに入社し、コマーシャルの仕事をしながらのファインアートでの作品制作も始めたタイミングだったようだ。

    コマーシャルの仕事とファインアート作品の両立は意外と難しい。同じ写真でも最終的なゴールの向きが全く逆だからだ。
    あくまでもクライアントの意向をヴィジュアル化するコマーシャルと、作家個人の思いを写真のするのは、撮影するという行為だけが一緒で、重きをおくポイントが全く違うのだ。
    木村はそのような状況を楽しみながら制作しているようだ。

    アジアのアーティストを対象としたイベント「Unknown Asia」でグランプリを取った"SIGN FOR [ ]"では、何も書かれていないビルボードの堂々とした存在感を捉え、それを照らす青いネオン管を画面に加えている。
    「【意味があること/ないこと】の間を何も描かれていない看板を通して見つめること、それ自体の存続は、意味が有る無しには左右されない。」という哲学的なコンセプトだ。
    加えられるネオンの青は、その色の光が精神の高ぶりを抑える作用があるところからきているそうだ。
    そういった説明を聞かなくとも、トマソン的*1な意味のない空虚感と不思議な明るさが印象的で、強く頭に作品イメージが残り、私には今の時代のポートレイトのように見えた。
    また、それは「今のわたしのポートレイト」とも見える。
    トマソンと呼ぶにはあまりにクールでシリアスなそのポートレイトは、青いライトに照らし出されて、つかみどころがない。
    つかもうとするとスルリと抜けていくようなこのイメージから、今後どう展開するのか楽しみだ。

    綾 智佳(The Third Gallery Aya) 

    注釈*1 トマソン
    超芸術トマソン(ちょうげいじゅつトマソン)とは、赤瀬川原平らの発見による芸術上の概念。存在がまるで芸術のようでありながら、その役にたたなさ・非実用において芸術よりももっと芸術らしい物を「超芸術」と呼び、その中でも不動産に属するものをトマソンと呼ぶ。

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