開催時間 |
10時00分 - 18時00分
入館は17時30分まで |
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休み |
月曜日
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入場料 |
有料 一般1,000円、高校・大学生および65~74歳800円、中学生以下および75歳以上無料(その他各種割引制度あり)※一般以外の方(無料・割引対象者)は、年齢等の確認ができるものをお持ちください。 |
作品の販売有無 |
展示のみ
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この情報のお問合せ |
練馬区立美術館
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒176-0021 東京都
練馬区貫井1-36-16 |
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最寄り駅 | 中村橋 |
電話番号 | 03-3577-1821 |
式場隆三郎(1898-1965)は現在の新潟県五泉市に生まれ、新潟医学専門学校(現・新潟大学医学部)に学んだ精神科医でした。医学生時代に白樺派に接近し、武者小路実篤、柳宗悦、岸田劉生らの知遇を得て、宗悦による木喰仏の全国調査に協力しました。民藝運動にも同伴し、やがて医業と芸術の交差するゴッホの精神病理学的な研究に打ち込んでいきます。医業のかたわら、民藝運動、ゴッホ論、精神病理学入門にまでわたって驚くべき健筆をふるい、生涯の著書は約200冊に及びます。
また、式場は多くの日本人にとって初めて見たゴッホ作品となるゴッホ複製画展や、「日本のゴッホ」とも呼ばれた山下清展などの事業も手がけ、幅広い大衆の関心と趣味を先導していきました。幅広く時代に導かれ、幅広く時代を導いた式場は、近現代日本の文化史に重要な文脈を与えていきました。
本展では式場の多彩な足跡を、約200点の作品・資料を通して辿ります。
[展示構成]
芸術と医学 -式場隆三郎の青年期
式場は新潟市での医学生時代に白樺派に傾倒し、武者小路実篤、柳宗悦、岸田劉生らの知遇を得ました。同級の吉田璋也、橋本敬三らと同人誌『アダム』を創刊。新潟市内で泰西美術複製展覧会や、実篤、宗悦の講演会などを開き、実篤が提唱する共同体「新しき村」の新潟支部を名乗りました。式場は宗悦による木喰仏の全国調査に協力するなど、民藝運動にも同伴、さらにはゴッホの精神病理学的な研究に手を染めました。当時の貴重な資料を通じ、若き日の式場を育んだ大正期の文化環境を見ます。
芸術と宿命 -美術と文学をめぐる仕事
式場が戦後に全国巡回させたゴッホ複製画などを紹介します。
これらは多くの日本人が初めてみたゴッホ作品であり、「炎の人」としてのゴッホ像を決定づけるものでした。また式場は東京深川の特異な住宅建築《二笑亭》を見出し、山下清のプロモーターを務めるほか、初期の草間彌生を支援し、北条民雄、永井隆、三島由紀夫とも親交を持ちました。式場は著書『宿命の芸術』(1943年)の序文で、「宿命的な芸術家」に「健全な人生に対する憧れと、誠実な自己省察」の姿勢を見出します。そこには人間性の中心と周縁を同じ平面上に見る視野がありました。
芸術と生活 -民藝運動との関りを中心に
式場は学生時代に柳宗悦を知り、生涯にわたって「私の芸術に関する恩師」と仰いでいました。彼は民藝運動に初期から参画し、芹沢銈介、バーナード・リーチ、富本憲吉らとも親交を結んでいます。式場邸(現存)の設計には、柳宗悦や濱田庄司、河井寛次郎が携わっており、いわゆる「民藝建築」の代表作となりました。一方、彼は『人妻の教養』『結婚の饗宴』『独身者の性生活』といった著作でジャーナリズムの寵児となり、出版社やホテルの経営にも関わっています。広く雅俗をまたいだ式場の活動には人間とその生活への深い愛着がありました。
主催:練馬区立美術館(公益財団法人練馬区文化振興協会)、読売新聞社、美術館連絡協議会
協賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン、日本テレビ放送網
後援:日本民藝協会、新潟大学医学部学士会(有壬会)
特別協力:医療法人 式場病院
助成:公益財団法人ポーラ美術振興財団
※観覧料相互割引 練馬区立石神井公園ふるさと文化館 特別展「昭和のこどもたち」
会期 2020年11月28日(土)~2021年1月16日(土)
会場 練馬区立石神井公園ふるさと文化館 〒177-0041東京都練馬区石神井町5-12-16
(西武池袋線「石神井公園」駅下車徒歩15分) 電話03-3996-4060
本展と上記展覧会にて相互割引を実施。会期中、それぞれの展覧会の半券を各館窓口でご提示いただくと、各種料金から100円引き。(1枚につき1名様有効)