モダンデザインが結ぶ暮らしの夢展

剣持勇 《柏戸椅子T-7165》1961年、松戸市教育委員会蔵

剣持勇 《柏戸椅子T-7165》1961年、松戸市教育委員会蔵

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    会 期
    20200111日 -  20200322
    開催時間
    10時00分 - 18時00分
    ご入館は17時30分まで
    ※2月7日(金)、3月6日(金)は夜間開館 午後8時まで(ご入館は19時30分まで)
    休み
    水曜日
    入場料
    有料
    一般:800円/65歳以上:700円/大学生:600円/中・高校生:400円/小学生以下:無料
    ※20名以上の団体は100円割引 ※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
    作品の販売有無
    展示のみ
    この情報のお問合せ
    03-5777-8600[NTTハローダイヤル]
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    パナソニック汐留美術館
    住所
    〒105-8301 東京都
    港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F
    最寄り駅
    汐留
    電話番号
    03-5777-8600

    詳細

    展覧会内容

    1928年、輸出振興のため産業工芸の確立をめざして、政府は初の国立デザイン指導機関である商工省工芸指導所を仙台に設立しました。1933年にはドイツの政治情勢を憂慮して来日していたドイツ人建築家ブルーノ・タウト(1880-1938)が、東京で開催されていた工芸指導所試作品展を観覧、批判したことをきっかけに、工芸指導所の顧問として招かれ、剣持勇(1921-1971)ら所員の指導にあたります。時を同じくして、フランク・ロイド・ライトの助手として1919年より日本に在住していた建築家アントニン・レーモンド(1888-1976)とインテリアデザイナーのノエミ・レーモンド(1889-1980)夫妻が、高崎の文化振興に尽力する実業家・井上房一郎(1898-1993)と、井上が手がける軽井沢の家具工芸店「ミラテス」で出会いました。翌1934年、井上はタウトを高崎に迎え、自身が主導する工芸の事業の指導を依頼し、銀座にも出店した家具工芸店「ミラテス」でタウト・井上印を付した工芸品を販売します。1930年代には、世界そして日本各地で、モダンデザインに託して新しい上質な暮らしを夢見た人々の交流がありました。
    近代産業と科学は大量生産を可能にし、それまでの装飾的な表現による美しさに代わって、合理的な機能美を持つモダンデザインを生み出しました。そして日本の工芸関係者は、椅子や照明器具といった新しい生活用品を、日本の生活様式になじませようとデザインを模索しました。それらの先駆者たちのまなざしと、タウトやレーモンドら世界的な建築家やデザイナーが、日本建築と意匠に近代性を見出したまなざしは、まさしく重なり合うものでした。そのなかから、やがて機能主義におさまりきらない卓越した作品の数々が生まれていきます。
    しかし1937年には日中戦争が勃発、建築用資材の統制も始まります。タウトはトルコで客死し、夢は第二次世界大戦という暗雲に閉ざされます。やがて戦争を経て、彼らの交流と作品はどのように育ち受け継がれたのか、また人々の暮らしと価値観にどのような影響を与えたのか、展示作品に見ていきます。
    本展は、ブルーノ・タウト、井上房一郎、アントニン&ノエミ・レーモンド夫妻、インテリア・デザイナー剣持勇、家具デザイナーのジョージ・ナカシマ(1905-90)、彫刻家イサム・ノグチ(1904-1988)による、戦前の1930年代から戦後の1960年代につくられた、工芸品、家具、建築の図面、模型、写真など多彩な作品資料約160点を展示いたします。

    [展示構成]
    第1章 ブルーノ・タウトと井上房一郎たち 「ミラテス」を中心に
    ドイツで活躍していた建築家ブルーノ・タウトはドイツの政治情勢を憂慮して、建築家の上野伊三郎や本野精吾らが参加する日本インターナショナル建築会の招きを受けて193 3 年に来日しました。そしてトルコに向けて離日するまでの3 年半を、最初仙台で、続いて群馬県高崎で工芸のデザイン指導と執筆活動に費やし、日本の知識層に大きな影響を与えました。この章では、高崎の文化のパトロンであった井上房一郎が、軽井沢と銀座に開店した伝説の家具工芸店「ミラテス」で扱ったタウトのデザインによる生活用品と、『画帖―桂離宮』(1934年)を展示します。また来日中に竣工した建築作品「旧日向別邸」も紹介します。

    第2章 アントニン&ノエミ・レーモンド
    井上房一郎と深い親交を持った、もう一組の建築家を紹介します。1924年の都内の自邸で、世界初のコンクリート打ち放し仕上げの住宅を実現し、日本の近代建築を牽引したチェコ出身のアメリカ人建築家アントニン・レーモンドと、その妻でフランス出身のインテリア・デザイナーのノエミ・レーモンドです。二人の協働作業は、暮らしへの愛着の感じられる広々とした平面や、中庭のとりこみ方に特徴のある「レーモンドスタイル」と言われる木造住宅作品によく表れています。日本の伝統建築の要素も取り入れた上質な生活空間は人々を魅了しました。「笄町自邸と井上房一郎邸」「新スタジオ」といった代表作を、戦前からの手書きの美しい図面や家具を多数展示してご紹介します。

    第3章 剣持勇の「ジャパニーズ・モダン」
    剣持勇は1933年、勤務先の商工省工芸指導所に顧問としてやってきたタウトに、家具デザインの原点を教えられました。戦後は海外のデザイン界と交流する中で、日本の現代の生活と工業、手工から生まれるデザインのあり方を考え「ジャパニーズ・モダン」を提唱しました。剣持勇の作品には素材の探求や手触りへのこだわり、大胆なデザインと繊細なディテールの共存といった特徴が見られます。
    1955年、デザイナーとして独立後は、事務所の1階に自身のデザイン商品を展示販売する「リビングアート」を併設しました。その試みは、デザインの先にある、消費や暮らしまで見つめた「生活のためのデザイン活動」でした。家具のデザインから、建築家と協働しアートをとり入れた後年の大規模プロジェクトまで紹介します。

    第4章 ジョージ・ナカシマと讃岐民具連
    日系二世アメリカ人のジョージ・ナカシマは、アメリカとフランスで建築を学んだ後、1934年から5年間東京のレーモンド建築事務所に勤め、聖ポール教会(現軽井沢聖パウロカトリック教会)、インドの宗教家シュリ・アウロビンドの共同体の建設現場監督の仕事を担当しました。その後、建築を離れ家具作りに転向します。彼の家具作りは、着想から最終的な製品に至るまでの全工程を管理し、手仕事の産業化を実践するものでした。1960年のコノイド・チェアは、片持ち梁を用いた複雑な角度を持つ彫刻的で画期的なデザインを特徴とします。1964年から彫刻家や職人たちが結成した高松の「讃岐民具連」に参加。一貫生産の木工業指導により高松で制作したミングレンシリーズも展示します。

    第5章 イサム・ノグチの「萬來舎」とあかり
    詩人の野口米次郎とアメリカ人の母との間に生まれ、両国の間で自らのアイデンティティを模索しながら、彫刻から舞台、庭園、家具のデザインと幅広く作品をのこしたイサム・ノグチの、1950年代前半の日本における制作活動を紹介します。1950年、イサム・ノグチは画家猪熊弦一郎の紹介で工芸指導所に剣持勇を訪ね、所内で家具や彫刻を制作。父・米次郎が教授を務めた慶應義塾大学に谷口吉郎が設計する(新)萬來舎で、インテリア、庭園のデザインと野外彫刻を担当します。岐阜提灯を照明彫刻へと発展させたあかりシリーズも展示し、日本文化へのまなざしと空間へのアプローチのなかから、暮らしとかかわる芸術として彫刻をとらえなおしたイサム・ノグチの制作をご覧いただきます。

    会期中、一部展示替えします。
    前期1月11日~2月11日、後期2月13日~3月22日。2月13日以降に再入場の際は、前期半券ご提示で100円割引となります。展示替えの詳細はHPにて1月11日以降発表いたします。

    関連イベント

    ■講演会① 「タウトとレーモンドが建築の日本に見たもの」 
     ブルーノ・タウトとアントニン・レーモンドが今も刺激的なのは、日本人も気付かなかった「建築」のあり方を日本の中に発見し、デザインに展開したからではないでしょうか。その根にある建築家としての個性を、言説や作品を通じ、2人の共通点と相違点を見出す形で語ります。
     講師:倉方俊輔 氏(建築史家・大阪市立大学准教授)
     1月25日(土)午後2時~午後3時30分 パナソニック東京汐留ビル5階ホール 
     要予約(定員150名)

    ■講演会② 「日本、モダニズムをはさむ過去と未来」
     日本の造形と西洋のモダニズムは簡潔さを旨とする点で、似ていると言われることがある。日本のミニマリズムと西洋のモダニズムは同根だろうか。また、西洋文明との関わりをモンスーン・アジア全域に拡張してみると、これまでとは異なるヴィジョンや未来のあり方が見えてくる。今回はそんな視点から、モダニズム以前の日本と、これからの日本について考えてみたい。
     講師: 原研哉氏(グラフィックデザイナー、日本デザインセンター代表取締役社長、武蔵野美術大学教授)
     2月15日(土)午後2時~午後3時 パナソニック東京汐留ビル5階ホール
     要予約(定員220名)

    ■ワークショップ 「ブルーノ・タウトの竹皮編みでボタンをつくろう」
     ブルーノ・タウトによって再発見された「高崎南部表」の職人の技は、タウトのデザインで「竹皮編」という新しい伝統工芸として創り上げられました。そんなタウトの竹皮編ボタンを作ってみよう!
     指導・おはなし:前島美江氏(伝統工芸士,西上州竹皮編でんえもん)
     日時: ①2月8日(土) 午後1時-午後4時( 開場 午前12時30分) ②2月9日(日) 午前10時-12時30分( 開場 午前9時45分)
     会場:パナソニック東京汐留ビル3階ホール
     詳細:要予約(定員各回20名ずつ。内容は同じです。)
     作業しやすい服装でご参加ください。

     講演会とワークショップは無料ですが、本展の観覧券が必要です。小学生は無料。ワークショップは高校生までお申し込みいただけます。
     申し込み方法|ハローダイヤル 03-5777-8600へお電話にてお申込ください。
     受付中
     必要事項|①イベント名②参加人数(一度にお申し込み頂ける人数は2名まで)③氏名(要全参加希望者)④住所⑤電話番号
     *ご予約の際は簡単なアンケートにご協力いただきます。*当日は予約時にお知らせする整理番号を活用してご入場いただきます。*お申込み時にいただいた個人情報は、本イベントの受講管理の目的でのみ使用し、参加希望者はこの目的での使用に同意したものとします。*予約受付は先着順で、定員になり次第締め切ります。*定員に達しなかった場合、当日受付をする場合があります。*未就学児はご遠慮ください。

    ■学芸員によるギャラリートーク
     ①1月19日(日)    午後4時-
      ゲスト: 住田 常生 氏(高崎市美術館主任学芸員)
     ②1月26日(日)    午後4時-
      ゲスト: 前田 尚武 氏(本展会場構成担当,京都市京セラ美術館企画推進ディレクター)
     ③2月 7 日(金)   午後2時-
     ④2月11日(火・祝)  午後4時-
     展覧会場内,予約不要,参加無料(本展の観覧券が必要です)。
     ※ 混雑状況によってはスライドトークに変更となります。

    主催・協賛・後援

    主催:パナソニック汐留美術館
    後援:アメリカ合衆国大使館、チェコ共和国大使館、ドイツ連邦共和国大使館、ゲーテ・インスティトゥート東京、一般社団法人日本建築学会、一般社団法人日本デザイン学会、公益社団法人日本インテリアデザイナー協会、公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会、公益社団法人日本建築家協会、港区教育委員会
    企画協力:株式会社キュレイターズ

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