イグノア・ユア・パースペクティブ51「群青」

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会 期
20190921日 -  20191012
開催時間
11時00分 - 18時00分
金曜日のみ20時00分まで
休み
日・月・祝
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
児玉画廊天王洲
情報提供者/投稿者
開催場所
児玉画廊 | 天王洲
住所
〒140-0002 東京都
品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F
最寄り駅
天王洲アイル
電話番号
03-6433-1563

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

児玉画廊|天王洲では9月21日(土)より10月12日(土)まで、ignore your perspective 51「群青」を下記の通り開催する運びとなりました。堀内悠希と渡邉庸平による二人展となります。

堀内悠希 (1990年生まれ)
映像、ドローイング、写真、インスタレーションなどを制作しています。堀内は、思考を言語化することと同じように、思考を作品化します。堀内が作品の主題として取り上げる対象は観念的で、感情や記憶、形象、空間、宇宙、個から全までのあらゆる事象を抽象的に思考するものです。その観測者的な基点に自らを置き、常に思考の対象との相対的な関係性を保持しています。今回の展覧会では「箱」を一つの形象的媒介として示し、六面体という物体の形と空間、そして内在するものについて、彫刻と映像によるインスタレーションとして展示します。「箱」は、中にものを入れることのできる空間であり、同時に外部からそれを秘匿するものでもあります。外界に対して背を向ける一方で内側を包み囲うものという二面性を見出せます。この両義性は、堀内の思考に立ち返って考えれば、相反するものではなく同相、根は一つのものということです。会場におもむろに置かれた巨大なキューブ状のオブジェクトは文字通りの「箱」であり体感可能な空間として、且つ、六面体の「箱」という形象として強固に示されます。一方、傍に置かれる映像作品は「箱」の表象を共有しつつ空間でも形象としてでもない、あくまで表層(モニター)に映し出されたフラットなイメージとして、「箱」の内側を暴く役割を担います。対称的な二つの「箱」は、性質的に全く異なりながらもお互いがお互いのメタファーとして在り、また、ディテールがいかに違っていようとも形状としては位相幾何学的に単純化すれば同一の「矩型」として帰結されてしまうでしょう。「箱」を思索の媒介とし、「跳ね返って」浮かび上がるのは堀内悠希という作家の思考であり、鑑賞者はそれらを渉猟するのです。

渡邉庸平 (1990年生まれ)
インスタレーション、映像等、様々な形態での制作を行っています。渡邊の作品は、「巨人の視点」のようなものと作家は説明していますが、主体となる自分や鑑賞者の視点と、それと相対的な位置にある存在としてのマクロ的な視点を仮想し、その両者の相関関係を思考することによって世界の認識をすることが主題となっています。何かを認識する際に、目線の高さや対象物との距離という自身との物理的な位置関係からだけではなく、身体というスケールの拘束によってその認識の性質は大きく異なります。例えば、天体を観測する際、望遠レンズの倍率や解像度という知覚の精度を上げることによって認識の精度も大きく左右されますが、表示スケールをいくら拡大した所で天体の大きさを体感するには宇宙に出て行くより他ありません。人間が、レンズを介さずに知ることのできる天体についての情報など、黒い紙とピンホールで作った偽物と一体何が違うでしょうか。知り得ぬものと対峙した時、人間は人間のみが持ち得た想像の力によってその空隙を補完するのです。星座に物語があるように、月に魔力が信じられているように。渡邊の作品は、どこかそうした空想の根源を心の奥から呼び覚ますものがあります。自身の体を知覚のみが遠く抜け出て、それこそ神の視座を手に入れたとして、体に置き去りにされた自らの小さな眼差しとふと交錯する感覚。暗がりに長く大きく映し出された自らの影と自分の身体とが符合しない歪な感覚。渡邊が、主体:「自身の視点」に対して、仮想的な客体:「巨人の視点」と表現しているとすれば、その<巨人の視点>からの視界を想像することは主体と客体を便宜上逆転させることを意味します。渡邊は常にその視点の主/客を繰り返し反転させながら、世界を相対的な認識から捉えようと試みているのです。小人の国<リリパット>へ流されて目を覚ました瞬間のガリヴァーの混乱と、その後巨人の国<ブロブディンナグ>へ移った際に一気に反転するマクロとミクロの関係性を思い出します。そこには常にスケールの相対性によって浮き彫りにされる等身大のガリヴァーが描き出されています。今回、大判のポスター大のシルクスクリーンによって制作された一連の作品は渡邊の重要な主題である「視点」と、その主体と客体の関係性を意匠的に置換したコンセプト・ドローイングであり、ステートメントです。

「群青」はウルトラマリンとも言いますが、色彩的には茫漠たる空や海の深い青を想起させ、映像機器では無信号状態を示すなど、ゼロ状態を連鎖的にイメージさせます。堀内、渡邊の両名は、最終的な作品としての「見え」は全くもって異なるものですが、しかし、根本に共通する思考を感じさせます。作家自身という思考の起点は揺るぎないながらも、そこに内向的に沈潜していくのではなく、自己の内部に意識的に他者の目を持っています。両極端に相対関係にある視点を持つことで自らを客観化すると同時に主観をより強く自己認識し、そうして開いた主体と客体の間にあるゼロのポジションを鑑賞者に明け渡します。そこに立つことで可視化されるものは何かを思考する展覧会です。
つきましては、本状をご覧の上展覧会をご高覧賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。

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