青山悟展「The Lonely Labourer」

News From Nowhere (Labour day) 2019, シルクスクリーンプリントに刺繍、ドローイング, 100×140cm 撮影:宮島径 ©AOYAMA Satoru, Courtesy of Mizuma Art Gallery

News From Nowhere (Labour day) 2019, シルクスクリーンプリントに刺繍、ドローイング, 100×140cm 撮影:宮島径 ©AOYAMA Satoru, Courtesy of Mizuma Art Gallery

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会 期
20191002日 -  20191102
開催時間
11時00分 - 19時00分
休み
日・月・祝
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
MIZUMA ART GALLERY
情報提供者/投稿者
開催場所
MIZUMA ART GALLERY
住所
〒162-0843 東京都
新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2F
最寄り駅
市ヶ谷
電話番号
03-3268-2500

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

ミヅマアートギャラリーでは、10 ⽉2 ⽇より⻘⼭悟展「The Lonely Labourer」を開催いたします。

⻘⼭悟はイギリスの⼤学でテキスタイル・アートを専攻し、そこでシンガー社製の古いミシンに出会って以来、機械と⼈間の関わりや、時代によって変化する労働の在り⽅など、ミシンに纏わる⾔語を考察しながら刺繍作品を制作しています。
2年ぶりの個展となる本展では、刺繍と映像によるインスタレーションや、新たな試みであるシルクスクリーンに刺繍を施した作品、そして古い⼯業⽤ミシンによる制作で知られる作家にとって初の試みであるコンピューターミシンを⽤いた作品により構成されます。

《8 HOURS》は19世紀のイギリスの実業家で社会改⾰者であったロバート・オーウェンによる有名なスローガン「仕事に8時間を、休息に8時間を、やりたいことに8時間を」に着想を得たインスタレーションです。1⽇8時間の労働を求めるこの運動は、メーデーの起源として広く知れ渡たり、現在に引き継がれています。しかしながらAI に代表される近年のテクノロジーの急激な発達は、労働の短縮のみならず労働⾃体も奪い、オーウェンが唱えた⼈間的な労働と⽣活の条件を変えうる可能性があります。⻘⼭はこのスローガンを現代の⾃分の状況に置き換え、実践を交えて考察します。

《News From Nowhere(Labour Day)》は前回の個展で発表した、19世紀の雑誌の挿画に刺繍を施した作品の延⻑にありますが、新たに取り⼊れたシルクスクリーンの技法により、⼤型の作品制作を可能にしました。本作は、19世紀のニューヨークで⾏われた「労働者の⽇」の⾵景に、近年世界で起こったデモや活動の旗と共に作家⾃⾝の活動のスローガンを謳った旗を加え、さらにインターネットから拾い上げられたアートや映画、⾳楽などのカルチャーを織り込んだ、現代の⾵刺画ともいえるものです。

本展のタイトルでもある《The Lonely Labourer》は、コンピューターミシンが全⾃動で刺繍する様⼦を映像に収めた作品です。映像の中で、コンピューターミシンは19 世紀のアーツアンドクラフツ運動の創始者で、社会主義者でもあったウィリアム・モリスの⼿紙の⽂⾯を淡々と刺繍していきます。⼿紙の中から拾い上げられる「浪費」「個⼈」「階級」「競争」「利益」「富裕」「労働者」「仕事」などの⾔葉が、100年以上の時を経てコンピューターにより⾃動筆記される様は、機械による仕事を否定したモリスに対する⽪⾁のようでもあり、わたしたちが直⾯している労働に纏わる問題とその⾏⽅を端的に指摘する予⾔のようでもあります。
今回の作品を通して⻘⼭は「急速なテクノロジーの進歩と共に変容していく社会の中で、⼈間性の在り処、さらに美意識や芸術そのものの在り処は⼀体どこにあるのか?」という問いを提⽰するとともに、未来における労働のあり⽅と、作家本⼈の制作のこれからについても疑問を投げかけています。
美しく精巧な刺繍の奥に、⾵刺とユーモアを内包する⻘⼭悟の新作をぜひご⾼覧いただけましたら幸いです。

関連イベント

オープニングレセプション:2019 年10 ⽉2 ⽇(⽔)18:00-20:00

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