手塚愛子展 「Dear Oblivion ―親愛なる忘却へ―」

《必要性と振る舞い(薩摩ボタンへの考察)》制作過程

《必要性と振る舞い(薩摩ボタンへの考察)》制作過程

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会 期
20190904日 -  20190918
開催時間
11時00分 - 20時00分
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
03-3498-1171(スパイラル代表)
情報提供者/投稿者
開催場所
Spiral Garden
住所
〒107-0062 東京都
港区南青山5-6-23 Spiral 1F
最寄り駅
表参道
電話番号
03-3498-1171

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

スパイラルは、手塚愛子展「Dear Oblivion ―親愛なる忘却へ―」を 2019年9月4日(水)-9月18日(水)にスパイラルガーデン(スパイラル 1F)にて開催いたします。

手塚愛子は、絵画を探求するなかで織物に着目し、織物の解体と再構築という独自の手法を用いた作品が国内外で高い評価を受け、近年はベルリンを拠点に活動しています。スパイラルガーデンでは 2007年に「薄い膜、地下の森」と題した個展を開催、この度、12年ぶりの同会場での個展となる本展では、日本と西欧、美術と工芸、近代と現代、過去と現在、それぞれの出会い、あるいは分岐についての考察から生まれた新作 4点を発表します。

江戸末期、日本から西欧への輸出品として重宝された薩摩ボタンをモチーフにした《必要性と振る舞い(薩摩ボタンへの考察)》、明治期に織られたテーブルクロスを現代に蘇らせる《京都で織りなおし》、洋装を初めて取り入れたことでも知られる昭憲皇太后の大礼服のデザインに着想を得た《親愛なる忘却へ(美子皇后について)》、レンブラントの《夜警》とインド更紗を引用した《華の闇(夜警)》。いずれの新作も、KCI(京都服飾文化研究財団)、川島織物セルコン、共立女子大学博物館、テキスタイル博物館 テキスタイルラボ(ティルブルフ、オランダ)との協働によって制作されました。

ヒエラルキーがいまだに存在する芸術の領域において「工芸的」「装飾的」とも見なされる手法を用いながら、しなやかにそしてしたたかに、モダニズム美術あるいは近代それ自体を検討し、わたしたちに問いを投げかける手塚愛子の新たな展開にぜひご期待ください。

*本展は五島記念文化賞新人賞における成果発表展として東急財団(旧:五島記念文化財団)より助成を受け実施いたします。

[作家メッセージ]
私が五島記念文化賞新人賞を頂いたことをきっかけにヨーロッパに渡ったのが 2010 年、早くも 10 年が経とうとしています。この度、その新人賞の海外研修成果発表展を開催するにあたって、12 年ぶりのスパイラルでの個展の機会をいただきました。その後、スパイラルの方に KCI(京都服飾文化研究財団)の研究者の方々とのご縁を作っていただいたことで、この個展のための新作プロジェクトが動き出しました。KCI の周防珠実様の多大なご協力により、私にとっての明治への扉が開いていきました。今回の新作群はあらかじめ予定されていたものではなく、まず薩摩ボタンという存在そのものに着目し、そこから、川島織物の歴史、美子皇后のマントと和歌、といったように、順々に、そして自然に、作品ができていきました。何かに導かれているような、不思議な体験でした。

そのような経緯で制作された新作は、スパイラルのキュレーターの方々をはじめ、多くの方々のご協力と歴史的資料がなければ完成しなかったものでした。作品が徐々に出来上がっていくにつれて、私は、それを美術の展覧会として社会に開いていくために観者とどのようにコミュニケーションを取るか、つまりどのような経緯で出来上がっていった作品群なのかを確実にお伝えするにはどうしたら良いか、ということを考えておりました。そして、この展覧会には作品の歴史的意味づけと、観者との架け橋を受け持ってくださる第三者の目が必要だという判断から、福岡市美術館学芸員の正路佐知子様に監修およびキュレーションをお願いいたしました。

もう戻れないけれど、現在の私たちの多くを決定づけてしまった明治。リサーチの途中、美子皇后の人生について読んでいる時に、ふいに涙が溢れる瞬間がありました。それは悲しい涙なのか、感動なのか、よくわかりません。美子皇后が洋装に切り替えたという決断の背後にあったもの、また同時に、多くの外国の大使が美子皇后の最後の和装姿は幻想的だったと語ったこと、それらが入り混じり、胸が熱くなり、その温度が、私にこれらの作品を作らせました。ベルリンでも同時開催の個展でこれらの新作を発表しますが、ぜひ日本の方々にはスパイラルの展示を見にきていただきたいと思っています。

最後に、本展開催に当たり助成をいただきました東急財団には、世界に出て活動するための鍵を私に与えてくださったこと、また、その成果を日本のみなさまに見ていただくための支援をしてくださったことに、心より感謝申し上げます。

手塚愛子

関連イベント

■オープニングレセプション
 日時:2019 年 9 月 3 日(火)19:00-21:00
 会場:スパイラルガーデン(スパイラル 1F)
 オープニングレセプション内で手塚愛子と本展監修の正路佐知子氏とのトークイベント(19:00-20:00)を開催いたします。一般の方もご来場いただけます。

■アーティストトーク
 日時:2019 年 9 月 8 日(日)15:00-16:00
 会場:スパイラルガーデン(スパイラル 1F)※事前申込み不要。直接会場までお越しください。

主催・協賛・後援

主催:公益財団法人 東急財団
共催:株式会社ワコールアートセンター
企画制作:スパイラル
監修:正路佐知子(キュレーター、福岡市美術館)
協力:川島織物セルコン、公益財団法人 京都服飾文化研究財団、共立女子大学博物館、周防珠実(京都服飾文化研究財団)、テキスタイル博物館、テキスタイルラボ(ティルブルフ、オランダ)、東京都庭園美術館、長崎巌(共立女子大学家政学部教授、共立女子大学博物館長)、Galerie Michael Janssen | Berlin

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