開催時間 |
10時30分 - 18時30分
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休み |
日・祝
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
販売有
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この情報のお問合せ |
ギャルリー東京ユマニテ
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒104-0031 東京都
中央区京橋3-5-3 京栄ビル1F |
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最寄り駅 | 京橋 |
電話番号 | 03-3562-1305 |
菅野由美子は東京造形大学卒業後の’86年「シドニー・ビエンナーレ」、’89年「第3回アジア美術展」(福岡市美術館、横浜美術館、韓国国立現代美術館巡回)など、国内外の展覧会に参加。女性美術家が台頭し始めた‘80年代いわゆる「超少女」の一人として注目を集めました。当時はコンセプチュアルな立体の大作などを発表していましたが、’92年の個展を最後に制作活動を休止。そして15年ぶりとなった2007年の個展以降はそれまでの立体とは異なり、身の回りにある器のみを丁寧に描く古典的な油彩を発表しています。
中世ヨーロッパの静物画を彷彿とさせる、均一に塗られた背景に菅野が様々な場所で集めた器が、茶事の見立てのように物語に沿って選ばれていきます。よく見ると、それらはどこか擬人化された肖像画のようであり、また光線までも計算され、ほぼ実物大に描かれた静謐な画面は、何事も起こらない淡々と過ぎていく平和な日々の一場面のようですが、その静けさの奥にある力強い存在感によって、不思議と見るものが自身の内面へと導かれるようでもあります。菅野の作品はストイックであるがゆえに、小さな画面から無限の広がりへとイメージは膨らんでいきます。
さらに近年は大きな画面に複数の器が登場したり、均一だった背景がよりリアルに描かれるようになりました。今回の新作はその背景がさらに重要な要素として何処までも迷宮のように配され、また、ひとつの器がクローズアップされた作品など不可思議な存在感がより強く際立ってきました。
今回ギャルリー東京ユマニテでは2年ぶりの個展となり、新作約10点を発表いたします。身近にある何気ない器だけをモチーフに様々な思いが広がる菅野の世界。お見逃しなく是非ご高覧下さい。