開催時間 |
10時00分 - 18時00分
土曜17時00分まで |
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休み |
日 ※6月16日(日)は特別開館
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
展示のみ
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この情報のお問合せ |
武蔵野美術大学 美術館・図書館
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒187-8505 東京都
小平市小川町1-736 |
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最寄り駅 | 鷹の台 |
電話番号 | 042-342-6003 |
1923 年に画家を志して渡仏した清水多嘉示(1897 ~ 1981)は、彫刻家アントワーヌ・ブールデル(Antoine Bourdelle,1861~1929)と出会い彫刻を学びました。
1928 年に帰国後、本学の前身である帝国美術学校設立に参画するとともに、彫刻、絵画を発表し、戦前は「新興美術」の体現者として若手世代に大きな影響を与えました。戦後は、彫刻家として美術界での地位を固め、晩年は日本芸術院会員となり数々の叙勲を受けました。清水は作品の制作活動と同様の熱意を持って生涯を通し美術教育をはじめ社会的にも広く活動しました。
清水が遺した作品、文書、写真、印刷物などは、大正、昭和の近代日本美術史を研究する上で重要な資料と言えます。本展は、私学における専門的美術教育の確立に向けた清水の営為、多くの東アジア留学生たちを含む教え子たちの動向を通じて、清水の幅広い社会活動を明らかにしようとするものです。戦後期の資料を多岐にわたって展示し、美術史研究以外にも当時の生活、文化の変遷を知ることのできるアーカイブとして、さまざまな領域の研究者にとっての豊富な材料を提供することを目指しています。
また本展は、250 点に及ぶ石膏原型の展示を通して、石膏原型を彫刻制作の主軸として考察するという点で画期的な意味を持っています。“人体の構築” についての清水の彫刻思考と、彫刻研究における石膏作品の重要性を提示します。さらに、“人体” を中心的テーマとした清水の制作と教育理念をブールデルに遡って検証します。本展は清水が目指した「真正なるアカデミズム」の実像を明らかにするとともに、近代日本彫刻史における清水多嘉示の意義を再認識する試みとなります。
「清水資料の全容を可能な限り展示すること」という方針で、以下の3 構成で展示します。
1.「清水多嘉示の彫刻思考:モデルのバリエーションとリプロダクション/人体の構築性」
1923 年のフランス留学から没する前年1980 年までの全石膏原型作品約250 点を展示します。年代的分類では、(1) 滞仏期(1923 ~ 1928)35 点、(2) 帰国後の昭和前期(1929 ~ 1945)30 点、(3) 昭和後期(1946 ~ 1980)185 点となり、戦後作が多数を占めます。石彫やブロンズのモデルも並列的に展示し、石膏との比較を見せます。
2.「昭和の記録-1945 年から1981 年まで」
資料の悉皆的な展示を目指します。
3.「第Ⅰ期 諏訪からパリへ-1928 年まで」「第Ⅱ期 昭和の記録-1929 年から1945 年まで」
1945 年までの作品、文書、写真などの資料アーカイブの一部を映像で公開し、現物展示されるものと合わせて、清水資料の全貌を提示します。1920 年代エコール・ド・パリの日本人美術家の動向を示す資料、日中戦争から太平洋戦争までの「戦争美術」に関する資料など、美術とその周辺領域に関する貴重なものを多く含んでいます。
<国際カンファレンス:東アジアにおけるブールデル・インパクト>
日本国内をはじめ、フランス、イギリス(予定)、韓国、中国の近代日本美術史と専門的美術教育に関する研究者が参加し、本展をテーマにした国際カンファレンスを開催します。
日時:2019 年6 月7 日(金)~ 8 日(土)
プログラム(予定) ※詳細は決定次第ホームページ等でお知らせいたします。
7 日:研究会(1)「韓国近代彫刻における人体表現」
研究会(2)「清水石膏原型にみる彫刻思考と人体の構築」
特別講演会「ブールデルの彫刻学校-グラン・ショミエール」
8 日:カンファレンス「東アジアにおけるブールデル・インパクト」
会場:武蔵野美術大学美術館ホール
主催:武蔵野美術大学 美術館・図書館 「国際カンファレンス:東アジアにおけるブールデル・インパクト」企画委員会
助成:公益財団法人ポーラ美術振興財団、公益財団法人野村財団
主催:武蔵野美術大学 美術館・図書館
共催:武蔵野美術大学共同研究「清水多嘉示の美術教育と武蔵野美術学校Ⅱ」
協賛:社団法人権鎮圭紀念事業会
協力:八ヶ岳美術館、青山敏子(清水多嘉示遺族)
監修:黒川弘毅(武蔵野美術大学 彫刻学科教授)
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