ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち

《一角獣》 1885年頃 油彩/カンヴァス 115×90cm ギュスターヴ・モロー美術館蔵 Photo©RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF

《一角獣》 1885年頃 油彩/カンヴァス 115×90cm ギュスターヴ・モロー美術館蔵 Photo©RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF

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    会 期
    20190406日 -  20190623
    開催時間
    10時00分 - 18時00分
    ご入館は午後5時30分まで
    ※5月10日と6月7日は午後8時まで(ご入館は午後7時30分まで)
    休み
    水曜日(但し5月1日、6月5日、12日、19日は開館)
    入場料
    有料
    一般:1,000円/65歳以上:900円/大学生:700円/中・高校生:500円/小学生以下無料
    ※20名以上の団体は100円割引き ※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
    5月18日(土)国際博物館の日はすべての方が入館無料です。
    作品の販売有無
    展示のみ
    この情報のお問合せ
    03-5777-8600[NTTハローダイヤル]
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    パナソニック汐留美術館
    住所
    〒105-8301 東京都
    港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F
    最寄り駅
    汐留
    電話番号
    050-5541-8600

    詳細

    展覧会内容

    モローが描いた女性、一堂に会する

     フランス象徴主義を代表する画家ギュスターヴ・モロー(1826-1898)。本展は、パリのギュスターヴ・モロー美術館の所蔵作品より、女性をテーマにした作品を一堂に集め、身近な女性からファム・ファタル(宿命の女)まで、多様な女性像を紹介し、新たな切り口でモローの芸術の魅力をご紹介します。
     モローは、産業の発展とともに現実主義的、物質主義的な潮流にあった19世紀後半のフランスにおいて、神話や聖書を主題としながら独自の理念や内面世界を表現した象徴主義の画家です。モローが描く妖艶で魅惑的な女性像は、当時の批評家や愛好家を魅了し、なかでも、《出現》(1876年頃)など、洗礼者ヨハネの首を所望するヘロデ王の娘サロメを描いた一連の絵画は、世紀末芸術における、美しさと残忍さをあわせもつファム・ファタルのイメージを決定づけるものでした。本展では、ファム・ファタルとしての女性の他に、誘惑され破滅へと導かれる危うい存在としての女性、そしてモローが実生活において愛した母や恋人など、彼の現実と幻想の世界に登場する様々な女性を採り上げ、その絵画表現や創作のプロセスに注目します。彼女たちそれぞれの物語やモローとの関係を紐解きながら、油彩、水彩、素描など約70点の作品を通して、モローの芸術の創造の原点に迫ります。

    第1章 モローが愛した女たち
    モローにとって「世界で一番大切な存在」であったという母ポーリーヌや、結婚はせずとも30年近くもモローに寄り添い続けた恋人アレクサンドリーヌ・デュルー。本章では、モローが実生活においてどのように女性たちと関係性を築いていたかに注目します。それらの女性たちを描いた愛情と親密さ漂う作品や、彼女たちにゆかりのある作品、資料などを通して、画家ギュスターヴ・モローの素顔の一端を探ります。

    第2章 《出現》とサロメ
    洗礼者ヨハネの首の幻影が現れるという稀有な発想、さまざまな時代や地域の建築・装飾様式を独自に取り入れた描写、膨大な習作やヴァリアントを伴う作画プロセスなど、多様な特徴と魅力をそなえたモローの代表作《出現》は、19世紀末の芸術家たちに多大なインスピレーションを与えました。本章では、《出現》を核としながら、モローが描いた「サロメ」のさまざまな側面をとりあげ、この主題に魅せられたモローならではのイメージ生成の背景をたどります。

    第3章 宿命の女たち
    モローは、男性を誘惑し、翻弄し、命すら奪うファム・ファタルとしての女性を数多く描く一方で、男性からの誘惑の標的となり、数奇な運命をたどった女性もしばしば主題としています。そうした作品においても同様に、彼女たちの妖しく艶やかな姿態は見るものを幻惑せずにおきません。本章では、七宝細工のような輝く色彩と、想像力をかきたてるドラマティックなイメージのうちに、女性のもつ複雑で多面的な性質を浮き彫りにするモローの思考と感覚に迫ります。

    第4章 《一角獣》と純潔の乙女
    貞節の象徴とされ、純潔の乙女にだけは従順になるという幻の動物一角獣を、モローは美しくたおやかな女性に抱かれた姿で描きました。汚れなき女性のイメージは憧れの具現化であるとともに、その冒しがたい清らかさゆえに男性を惑わせ狂わせるものでもありました。本章では、そうした女性像にひそむ抗いがたく残酷なまでの魅力を通じて、モローにとってのファム・ファタルのイメージ形成をあらためて問います。

    主催・協賛・後援

    主催:パナソニック汐留美術館、NHK、NHKプロモーション、読売新聞社
    後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、港区教育委員会
    協賛:光村印刷
    協力:日本航空
    特別協力:ギュスターヴ・モロー美術館

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