開催時間 |
10時00分 - 18時00分
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休み |
月曜日、※ただし、4月29日(月・祝)は開館
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入場料 |
無料 ※一部プログラムを除く |
作品の販売有無 |
展示のみ
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この情報のお問合せ |
水戸芸術館現代美術センター
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒310-0063 茨城県
水戸市五軒町1-6-8 |
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最寄り駅 | 水戸 |
電話番号 | 029-227-8111 |
2020年に開館30周年を迎える水戸芸術館現代美術センターは、移り変わる社会の中で今アートセンターに求められる役割を多角的に探る新しい企画「アートセンターをひらく」を開催します。「アートセンターをひらく 第Ⅰ期」ではテーマを「創作と対話」と設定して、ギャラリーを①滞在制作/長期ワークショップ、②パブリック・プログラム、③カフェの3つの用途で活用します。一部プログラムを除き、入場無料の特別企画です。
期間中は、会場でアーティストが滞在しながら作品を制作する一方、来館者もさまざまな活動や対話に参加できます。創作と対話を通して訪れる人びととともに「こんなアートセンターあったらいいな」を探ります。
なお、第Ⅰ期の成果を第Ⅱ期で発表する予定です。
【構成】
①滞在制作/長期ワークショップ
ギャラリーを、アーティストによる創作の現場へとひらき、制作過程の一部を来場者と共有できる場を設けます。
▼滞在制作
アーティストが1ヵ月間水戸に滞在し、当館の空間的特徴、アートセンターというパブリックな場所性やそれを取り巻く地域などをリサーチし、新作を制作します。1ヶ月3名の入れ替え制で計6名の作家が滞在します。第Ⅰ期で制作された作品は、第Ⅱ期にグループ展の形式で発表します。
3月2日~31日滞在作家:
Harold offeh (ハロルド・オフェイ) 1977年アクラ(ガ-ナ)生まれ、リーズとロンドン(ともに英国)を拠点に活動
身体を通して見出される空間や場所にまつわる物語に関心を寄せ、大衆文化や社会現象を引用した作品を制作する。パフォーマンスを軸とした遊び心あふれるその表現は、笑いや参加をきっかけに、身体やアイデンティティの表象、または習慣やしぐさに隠された問いを提起する。 70、80年代ポピュラー音楽へのオマージュである連作「カバーズ」をハーレム・スタジオ美術館(2014/米国)ほか各地で発表。2018年にはトロント(カナダ)のニュイ・ブランシュに招待され、同市のクイアカルチャーが辿った抑圧と解放の歴史を掘り下げる作品を上演した。
毛利悠子(もうり ゆうこ)1980年神奈川生まれ、東京在住
磁力や重力、光など、目に見えず触れられない力をセンシングするインスタレーションを制作。2015年、アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティとして渡米。「リヨン・ビエンナーレ2017」(フランス)、「コーチ=ムジリス・ビエンナーレ2016」(インド)、「ヨコハマトリエンナーレ2014」(神奈川)ほか国内外の展覧会に多数参加。
2015年に日産アートアワードグランプリ、2016年に神奈川文化賞未来賞、2017年に第67回芸術選奨文部科学大臣新入賞を受賞。
Emmanuelle Lainé(エマニュエル・レネ)1973年パリ生まれ、マルセイユ(フランス)在住
展覧会ごとにその場特有の性質に着目し、その施設の属性や会場の建築的要素を取り込み、また、そこで働くスタッフの職場環境に取材するなどして、サイトスペシフィック・インスタレーションを制作。実寸大の写真に有機物や日用品など身近なものを組み合わせたインスタレーションは、ヨーロッパを中心に各地で発表されている。主な個展として、ヘイワード・ギャラリー/ヘ二・プロジェクト・スペース(2018/英国)、FRACシャンパーニュ-アルデンヌ(2018/フランス)、パレ・ド・トーキョー(2017/フランス)、主な国際展にリヨン・ビエンナーレ(2015/フランス)がある。
4月6日~5月6日滞在作家:
呉夏枝(お はじ)1976年大阪生まれ、ウロンゴン(オーストラリア)在住
染織、刺繍、編む、結ぶなどの技術による制作を基点に、テキスタイルや写真、音声を用いた空間的な作品を発表している。布にまつわる行為から、ワークショップや対話を通じて、言葉にされることのなかった人びとの物語や生とともにある記憶を収集し、自らの作品のモチーフヘと展開する。近年の展示に「東アジア文化都市2018金沢『変容する家』-Altering Home-」(2018/金沢市内)。2014年より、オーストラリア、日本、韓国の間を、海を越えて渡った人びとの軌跡を調査し歴史と織り交ざった個人の物語に目を向ける試みとして、連作「grand-mother island」プロジェクトに取り組んでいる。
末永史尚(すえなが ふみなお)1974年山口生まれ、東京在住
日常的に目にする物や、美術作品をとりまく状況や空間に目を向け、その視覚的な特徴をもとにした絵画・立体作品を制作している。対象のイメージを写しとったり、その特定の要素を拡大または抽出するなど、ありのままとは少し異なる対象の姿をみちびきだすことで、描くことの本質的な意味をひらく連作に取り組んでいる。主な展示に「APMOA Project,ARCH vol.11 末永史尚『ミュージアムピース』」(2014/愛知県美術館)、「開館40周年記念 1974 第1部 1974年に生まれて」(2014/群馬県立近代美術館)。
潘逸舟(はん いしゆう)1987年上海生まれ、東京在住
等身大の個人の視点から、社会と個の関係の中で生じる疑問や戸惑いを、自らの身体を用いたパフォーマンス性の高い映像作品、インスタレーション、写真、絵画など様々なメディアを駆使しながら、真摯に、時にユーモアも交えながら表現している。主な個展に「The Drifting Thinker」(2017/上海MOCAパビリオン)、「私たちの条件」(2017/URANO、東京)、グループ展に「ln the Wake -Japanese Photographers Respond to 3/11」(2015/ボストン美術館、米国)、「Sights and Sounds:Highlights」(2016 /ジューイッシュミュージアム、米国)など。
▼長期ワークショップ
ダンサーで振付家の砂連尾理(じゃれお おさむ)が「変身」をテーマに怪我や老い、障害、性などについて参加者と語り合い、身体表現へと転換していく長期プロジェクトを行います。2019年1月の説明会を経て、3月にワークを開始して以降、毎月1~2回のワークおよび合宿を経て、2020年1月に成果を発表します。
砂連尾理(じゃれお おさむ)1965年大阪生まれ、東京在住
1991年、寺田みさことダンスユニットを結成。 2002年、「TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD 2002」にて「次代を担う振付家賞」(グランプリ)、「オーディエンス賞」をW受賞。04年、京都市芸術文化特別奨励者。 08年度文化庁・在外研修員としてベルリンに1年滞在。近年はソロ活動を中心に、ドイツの障がい者劇団ティクバとの「Thikwa十Junkan Project」、京都・舞鶴の高齢者との「とつとつダンス」、宮城・閖上の避難所生活者への取材が契機となった「猿とモルターレ」等を発表。著書に『老人ホームで生まれた〈とつとつダンス〉-ダンスのような、介護のような-』(晶文社)。
②パブリック・プログラム 土/日/祝日に開催
観て、聴いて、対話しながら「いま、必要な場所」をともに考える機会として、アートや映画、音楽、ダンスなどさまざまなジャンルのイベントをひらきます。
③カフェ 毎日開催 *休館日をのぞく
高校生が美術に触れるきっかけづくりとして実施してきた当センターの教育プログラム「高校生ウィーク」。その一環で、2004年以来、毎年春にカフェをギャラリー内ワークショップ室に開設してきました。15年目となる今回、高校生のギャラリー入場が通年無料になったことをふまえ、よリ多世代・多目的な場としてカフェをひらきます。
家族で安心して過ごせるエリアやのびのび描けるお絵かきコーナー、そしてアーティスト関連書籍や推薦図書、裁縫・工作のための道具を常備、セルフサービスで利用できるコーヒーやお茶を飲みながら、思い思いに過ごせる場として展開します。さらに、アーティストのパフォーマンスや、朝ごはん会、部活動などさまざまな活動が起こる舞台にもなります。
大友良英によるレクチャー&ワークショップ【要申込・先着順】
日時:3月21日(木・祝)レクチャー 13:30~15:30 /ワークショップ 16:00~18:00
定員:あリ
参加費:レクチャー聴講無料、ワークショップ参加有料
〇レクチャー「場/社会について-即興の観点から考えてみる」
音楽家の大友良英が、即興アンサンブルに見る社会をつくる上での可能性について、そして「聴く人」を含む、場をつくる人たちを主体とした音楽のあリ方について語ります。
〇ワークショップ「オーケストラMITO!」
プロアマ、障害の有無、年齢にかかわらず、それぞれの音を共有しながら大友独自の指揮に合わせて即興で演奏します。 2009-11年にかけて、当館は水戸の中心市街地を多ジャンルのバンドが練り歩き、パレードの最後に参加バンドによる即興の大合奏を行う「アンサンブルズ・パレード」を開催しました。本プログラムでも同様の仕組みで、その日出会った者同士が即興アンサンブルを奏でます。
*共催:MeToo推進室、水戸商工会議所
大友良英(おおともよしひで)1959年生まれ、東京在住
映画やテレビの音楽を山のように作りつつ、ノイズや即興の現場がホームの音楽家。ギタリスト、ターンテーブル奏者。活動は日本のみならず欧米、アジアと多方面にわたる。美術と音楽の中間領域のような展示作品や一般参加のプロジェクトやプロデュースワークも多数。震災後は故郷の福島でも活動。その活動で2012年には芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞。 2013年「あまちゃん」の音楽でレコード大賞作曲賞を受賞。2017年札幌国際芸術祭の芸術監督を務める。 2019年NHK大河ドラマ「いだてん」の音楽を担当。
映画上映「ぼけますから、よろしくお願いします。」(102分)
日時:4月13日(土)①10:30~ ②14:00~ 十座談会
定員:あリ
料金:有料
進行:山田タポシ(Web制作ディレクター/ラジオパーソナリティ)
変貌していく自分自身に苦悩する母。95歳で初めてリンゴの皮をむき、介護を引き受ける父。寄り添い合う両親にカメラを向ける娘……。認知症を抱えた家族の日々を追い大反響たったテレビドキュメンタリーを追加取材と再編集で映画化した完全版!②の上映後には、本上映会の協働企画者であり、自身も両親の介護経験をもつ山田タポシの進行で、介護や看取リといった普遍的な家族と人生の問題について話す座談会をひらきます。
座談会「いま、必要な場所」
日時:4月28日(日)13:30~17:00
定員:あリ
参加費:無料
講師:小山田徹(美術家)、久保田翠(認定 NPO法人クリエイティブサポートレッツ代表理事)、
砂連尾理(ダンサー/振付家)、横須賀聡子(310食堂実行委員会共同代表/NPO法人セカンドリーグ茨城理事長)
各地で社会的なつながりの場を設けている方々をお招きし、それぞれの活動のお話を通してアートセンターに期待する多義的な役割について対話する場をひらきます。
荒井良ニワークショップ「ぐるリ! 合唱するみたいに絵を描こう!」【要申込・抽選】
日時:5月3日(金・祝)①10:30~12:00 /②13:30~15:00
5月4日(土・祝)③10:30~12:00 /④作家による公開制作:14:00~
定員:あリ
参加費:①~③有料/要申込 ④無料/申込不要/先着順
対象:①と②5歳以上 ※未就学児要保護者同伴 ③50歳以上
アーティストで絵本作家の荒井良二とともに、長さ50メートルの紙にお互いの絵を見たりお話ししたりしながら、みんなでぐるりと360°の絵を描きます。
荒井良二(あらいりょうじ)1956年山形生まれ。東京在住
『たいようオルガン』でJBBY賞を、『あさになったのでまどをあけますよ』で産経児童出版文化賞・大賞を、『きょうはそらにまるいつき』で日本絵本賞大賞を受賞するほか(すべて偕成社刊)、2005年には日本人として初めてアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞するなど国内外で高い評価を得る。また、NHK連続テレビ小説「純と愛」のオープニングイラストを担当、「みちのおくの芸術祭山形ビエンナーレ」芸術監督に就任するなど、その活動の幅を広げている。
【お申込方法】
お申込み方法は、水戸芸術館ホームページをご確認ください。
そのほか20以上のプログラムを開催を予定しています。
主催:公益財団法人水戸市芸術振興財団
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、ブリティッシュ・カウンシル
助成:アンスティチュ・フランセ パリ本部、グレイトブリテン・ササカワ財団、公益財団法人三菱UFJ信託地域文化財団
協力:アサヒグループホールディングス株式会社
企画:竹久侑(水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)