開催時間 |
12時00分 - 19時00分
最終日17時00分まで |
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休み |
月・火・祝
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
販売有
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この情報のお問合せ |
ギャラリーキドプレス/Gallery KIDO Press
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒101-0021 東京都
千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 204号 |
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最寄り駅 | 末広町 |
電話番号 | 03-5817-8988 |
ギャラリー キドプレスでは、2019年2月16日(土)から3月17日(日)まで、ダンボールのみを素材として作家活動を続け今年で12年目を迎えるアーティスト玉田多紀の真骨頂ともいえる新作をご紹介する個展「蓮太郎 -成長・記憶・再生-」展を開催いたします。
玉田はこれまで動物や昆虫をモチーフに、時に愛らしく時にダイナミックな作品を発表し、ダンボールという身近な素材から制作されたという親近感もシナジーを生み、子どもからおとなまで幅広い層に人気を集めてきました。近年ダンボールに着目したアーティストの中でも玉田が一線を画するのは、ダンボールをダンボール然として使うのではなく、パルプにまで還元するなどマテリアルそのものとして追求している点にあると言えるでしょう。その背景に、美術大学時代油絵科を専攻した玉田は、油絵の具自体の限界を感じ絵の具を使うのを止め、色味に惹かれ拾ってきた枝をミキサーにかけたり木の粉末とボンドを混ぜドロドロにしようとする等の実験を繰り返していました。ある時、これは紙をつくる工程と同じなのではないかと気づくと同時に茶色い紙のような色合いや感触が気に入り、ダンボールに至ったと語ります。ダンボールが持つ色彩・素材感が玉田の美観の対象として捉えられたのです。
玉田はダンボールを、剥がし紙にした形状・揉み込んだ形態・粘土のようにした状態に変化させながら、先ずは骨格をつくり、肉付けし、皮膚を覆うようにして制作してゆきます。
それはダンボールという素材をいかに変化させるかという探究でもあります。着色を一切しない玉田の作品は、多種多様な茶系色の層が複雑に絡み合い、継ぎ接ぎの跡をあえて残す手法は独特な風合いを醸し、まるで木彫のような強度をも持つ仕上がりになります。私たちの目の前に現れたその造形物は、ダンボールという言葉から想像されるイメージや概念を越え、玉田が創り出した世界観として強い説得力をもって立ち現れ魅了するでしょう。
このような素材をそのまま使わずに崩し変化させて作り上げる活動は作家にとって、『新たな再生』というコンセプトで、魂を吹き込むように生き物を創造することでもあると言います。そして、今回はテーマを自身の人生にも重ね合わせ、子育てと昔話から着想を得た「蓮太郎(はすたろう)」なるものを作品として生み出し、ダンボールを素材とした新たな芸術表現に挑みます。本展の出品作である蓮太郎シリーズは、「(蓮の花は)泥が濃いほど大輪を咲かせる」という作家の想いと共に、古紙ダンボールを生命の形に蘇らせ、命や生態系の循環・現代文明との関係性をも示唆し、展開して行きます。玉田が創造する蓮太郎の成長・記憶・再生の物語をぜひお楽しみください。
作家を囲んでのオープニングレセプション|2019年2月16日(土)18:00 - 20:00
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