世界遺産 国立西洋美術館開館60周年記念 ル・コルビュジエ 絵画から建築へーピュリスムの時代

 
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    会 期
    20190219日 -  20190519
    開催時間
    9時30分 - 17時30分
    ※金・土は20時00分まで ※入館は閉館の30分前まで
    休み
    月曜日(ただし3月25日、4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
    入場料
    有料
    一般1600円(1400円)、大学生1200円(1000円)、高校生800円(600円)、中学生以下無料
    ※()内は前売り、20名以上の団体料金 ※心身に障害のある方と付添者1名は無料(入館の際に障害者手帳をご提示ください)。
    作品の販売有無
    展示のみ
    この情報のお問合せ
    03-5777-8600(ハローダイヤル)
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    国立西洋美術館
    住所
    〒110-0007 東京都
    台東区上野公園7-7
    最寄り駅
    上野
    電話番号
    050-5541-8600(ハローダイヤル)

    詳細

    展覧会内容

     20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエ(1887-1965)が設計した国立西洋美術館本館は、2016年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。開館60周年を記念して開催される本展は、若きシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエの本名)が故郷のスイスを離れ、芸術の中心地パリで「ピュリスム(純粋主義)」の運動を推進した時代に焦点をあて、絵画、建築、都市計画、出版、インテリア・デザインなど多方面にわたった約10年間の活動を振り返ります。
     第一次大戦の終結直後の1918年末、ジャンヌレと画家アメデ・オザンファンは、機械文明の進歩に対応した「構築と総合」の芸術を唱えるピュリスムの運動を始めました。そして、絵画制作に取り組みながら新しい建築の創造をめざしたジャンヌレは、1920年代パリの美術界の先端を行く芸術家たちとの交流から大きな糧を得て、近代建築の旗手「ル・コルビュジエ」へと生まれ変わります。
     本展はル・コルビュジエと同時代の作家たちの美術作品約100点に、建築模型、出版物、映像など多数の資料を加えて構成されます。ル・コルビュジエが世に出た時代の精神を、彼自身が作り出した世界遺産建築の中で体感できる、またとない機会となるでしょう。

    【出品作家】シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエ)/アメデ・オザンファン/パブロ・ピカソ/ジョルジュ・ブラック/フェルナン・レジェ/フアン・グリス/アンリ・ローランス/ジャック・リプシッツ

    みどころ

    ピュリスムの画家ジャンヌレ ―「ル・コルビュジエ」誕生の前夜
    ピュリスム(純粋主義)の運動は1918年末、第一次大戦が終わったばかりのパリで、シャルル=エドゥアール・ジャンヌレと画家アメデ・オザンファン(1886―1966)が共同で開いた絵画展によって始まりました。彼らは、近代生活を支える科学が法則に基づくのと同様に、芸術にも普遍的な規則がなくてはならないと主張し、比例と幾何学によって明快な構成を作りあげるピュリスム絵画を二人三脚で追求しました。

    さらに、彼らは1920年に雑誌『エスプリ・ヌーヴォー(新精神)』を創刊し、機械文明の進歩に対応した「構築と総合」の理念を、芸術と生活のあらゆる分野に浸透させることを訴えました。ジャンヌレはこの雑誌に「ル・コルビュジエ」のペンネームで建築論の連載を行い、1922年には従弟のピエール・ジャンヌレと共同の事務所を開いて、建築家ル・コルビュジエとして本格的に活動を始めます。

    本展では、オザンファンとの密接な協力関係によるピュリスム絵画の展開をたどり、ル・コルビュジエの造形思考の原点を振り返ります。

    キュビスムとの共演 ― ル・コルビュジエが生きた1920年代パリの美術界
    ピュリスム運動の舞台となった第一次大戦後のパリの美術界では、1910年代初めに注目を浴びたキュビスム(立体派)が第二の隆盛期を迎えていました。キュビスムの絵画は描かれる対象の形を解体して、20世紀初頭の美術に革新をもたらしましたが、オザンファンとジャンヌレは当初、彼らよりも年長の芸術家たちが生み出したキュビスムを「(大戦前の)混乱した時代の混乱した芸術」と批判して、彼ら自身の先端的な立場を際立たせました。しかし、数年後にはキュビスムの芸術家たちの業績を認め、ピュリスムの先駆者に位置づけるようになります。

    本展では、第一次大戦後のキュビスムを代表するパブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、フェルナン・レジェ、フアン・グリスの絵画と、ジャック・リプシッツ、アンリ・ローランスの彫刻により、ル・コルビュジエが多大な刺激を受けた1920年代パリの前衛美術界を再現します。これら近代美術の巨匠たちの絵画・彫刻と、ル・コルビュジエの建築空間との融合は、ここ国立西洋美術館本館でしか見ることができません。

    絵画から建築へ ― 総合芸術家ル・コルビュジエの多彩な活動
    ル・コルビュジエが最初の著書『建築をめざして』(1923年)に記した「家は住むための機械である」という言葉はあまりにも有名ですが、彼は決して機能が建築のすべてだと考えていたのではありません。合理性・機能性を満たしたうえで、「詩的感動」を呼び起こす造形に達してこそ、建物は「建築」の名に値すると彼は主張しました。そして建築を近代的な芸術に高めるという理想のもとで、建築と絵画・彫刻による総合的な芸術空間を作りあげました。

    ピュリスムの時代を経てル・コルビュジエの思想は大きく発展し、絵画から建築、都市計画、インテリア・デザインまで、きわめて広い領域にわたって「近代の精神」の実現をめざす活動が繰り広げられます。本展では、同時代の優れた芸術家やデザイナーとの協働によるル・コルビュジエの1920年代の広範な業績を、彼自身の作品である国立西洋美術館の空間の中で紹介します。

    主催・協賛・後援

    主催:国立西洋美術館、ル・コルビュジエ財団、東京新聞、NHK
    後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、在日スイス大使館、公益社団法人日本建築家協会、一般社団法人日本建築学会
    協賛:大日本印刷
    協力:フランス文化財センター、日本航空、ヤマトグローバルロジスティクスジャパン、Echelle-1、八十島プロシード、西洋美術振興財団

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