ア ホロイ

開催概要

会期
2018年11月09日 〜 2018年11月25日
会場
EFAG CSS (東京都江戸川区東葛西1-11-6)
参加クリエイター
蒜山目賀田 / 花崎結梨 / 安達淳 / 安部泰弘 / 大嶋浩 / 杉浦駿介 / 中島侑輝 / 藤本一郎 / 元木みゆき
ジャンル
アート
タグ
批評、落語、映画、パフォーマンスアート、映像、現代美術、写真、彫刻

開催内容

「ア ホロイ」という言葉は、古代ギリシアの言葉で「定義」を意味する「ホロイ」に、否定辞「ア」を補って創出した造語です。

本展は、武蔵野美術大学12号館にて毎週開催されていた読書会のメンバーを中心に、企画されました。参加者は全員なんらかの制作者ではありますが、専門とする分野がそれぞれ異なります。多様な個人同士が一つの書物の上で議論する時に、そこで使用されている概念、その「定義」をしっかりと把握する事が、何よりも重要です。私たちの読書会も、回を重ねながら共通の定義というものを増やしつつ、続いて行きました。

ところで、「定義」というものは、厳密さを要求される場面に限らず、日常においても重要な機能を果たしているように思います。ある文化圏、社会に生きる人々は、その中で使用される概念の「定義」を意識的・無意識的に共有しているからこそ、共同体を形成できているのではないでしょうか。例えば、私たちの住む街や学校、職場、家族など、具体的に想定してみても、その意義や機能について、納得できるものと思います。

私たちは、この「定義」に対する漠然とした興味から、さらに深く考えてみる事にしました。ヒントになったのは、古代ギリシア人達の使う「ホロイ」という名詞です。プラトンやアリストテレスといった哲学者たちの著作において、ホロイは「言葉による説明」、つまり私たちが使用する「定義」の意味で現れますが、「範囲・限界」という意味で用いられた「ホロス」という元々の言葉から想像するに、最初、「ここからここまでを、しかじかとする」といった範囲設定的な感覚があり、これが独立して「定義」という言葉になったのではないでしょうか。

本展における目論見は、共同体を形成する「定義」というものについて、問い直してみよう、というものです。否定接頭辞の「ア」が示すように、「言葉による説明」をいったん放棄し、世界をもう一度「ここからここかまで、しかじかとする」という最初のギリシア人たとちの感覚にもどって、捉え直してみよう、というものです。

ア ホロイ