久米亮子展 「Air –空-」
開催概要
- 会期
- 2018年09月10日 〜 2018年09月22日
- 会場
- ギャルリー東京ユマニテ (東京都中央区日本橋兜町15-12 八重洲カトウビル1F)
- 参加クリエイター
- 久米亮子
- ジャンル
- アート
- タグ
- 油画、平面
開催内容
名古屋を中心に活躍する久米亮子。ユマニテでは2年ぶりとなる新作展です。
透明感あふれる色彩とのびやかな画面。久米の作品は花などの植物をモチーフに描かれていますが、自然界の生命すべてに対する慈しみと愛情に満ち溢れています。今回も100号の大作を中心に10数点を発表します。この機会をお見逃しなく是非ご高覧下さい。
「久米亮子の世界」
生命体らしきものが、透明感のあるアクリルで描かれている。まるで、芯にみなぎるエネルギーがかたちをむすんで花開き、かろやかにふくらんだよう。そのふくらみは、花弁のように空気を内に包み込んで力を充溢させたかと思うと、時に水に放ったインクのように画面から外へと流れ出す。カンヴァスを超えて広がる絵画空間は、身体感覚に訴えてなんとも心地よい。例えるなら、風を受けた薄いベールが肌を撫でる感触であり、ゆったりと流れる水の中にわが身を浸した心持ちである。
以前から久米は花弁を連想させるモチーフを画面の一部に登場させることはあったが、時を経て、それは主役となった。色彩の微妙な濃淡に神経を行きわたらせ、隣り合う色と色が生みだす緊張関係が慎重に追求されている。浮遊感漂う画面は、生あるもの皆すべてそうであるように、ゆるやかに動いている。全身を包みこむこの柔らかな感覚に、見る者は母親の胎内に守られているかのような安心感を抱くだろう。
これまで一貫して明るく、美しく、未来への希望を感じさせる作品を追求し続けてきた久米。その根底にあるのはゆるぎない生への肯定だ。「その一瞬、幸福感にみたされる、そんな絵を描きたい。」そう語った彼女は、今回もまたしなやかな生命の泉を見せてくれるに違いない。
喜田早菜江(はるひ美術館元学芸員)