ミケランジェロと理想の身体
開催概要
- 会期
- 2018年06月19日 〜 2018年09月24日
- 会場
- 国立西洋美術館 (東京都台東区上野公園7-7)
- ジャンル
- アート
- タグ
- ルネサンス、彫刻
開催内容
ミケランジェロの大理石彫刻の傑作2点を中核として、古代ギリシャ・ローマとルネサンスで追求された理想の身体表現を紹介します。
ルネサンス美術は古代ギリシャ・ローマ美術を基礎として生まれましたが、その際、ルネサンスの芸術家にとりわけ大きな影響を与えたのは、フィレンツェやローマで目にすることのできた数々の古代彫刻でした。古代ギリシャ人は長い年月をかけて理想の美を追い求めましたが、そこで最も重要な役割を担っていたのは男性裸体彫刻でした。つまり、男性の裸体表現を通して美の規範を示したのです。したがって、ルネサンスにおいて古代美術を学ぶことは、男性の理想的な身体を表現することを意味していました。つまり古代とルネサンスの美術は、男性美を通して深く結びついているのです。ここに男性の身体に着目する大きな意味があります。
日本人にとってルネサンスは、展覧会の人気のテーマのひとつですが、往々にして、女性を題材とした作品が中心となるようです。美の女神ビーナスは、その代表のひとつでしょう。しかし前述の通り、ルネサンス美術がよりどころとした古代彫刻の根幹をなしているのは、男性美なのです。展覧会で男性をテーマとすることが稀なのは、理由があります。それは、ルネサンスでもっとも徹底的に男性の身体を追求したのがミケランジェロであり、彼の美意識を体現するのは借用の困難な彫刻作品だからです。
その高いハードルを越えて実現にこぎ着けたのが本展です。ただ単に、ミケランジェロの傑作を展示するだけではありません。古代ギリシャ・ローマ時代とルネサンスの美術を、いくつかの観点ー年齢の異なる身体、相貌の表現、アスリートと戦士、神々と英雄など-で比較しながら、両時代の特徴をあきらかにします。また、ミケランジェロに影響を与えた古代彫刻の関連作品も取り上げます。そして展示の最後には、ミケランジェロを敬愛するルネサンス以降の芸術家たちの作品を紹介します。