企画展「荒井茂雄展 人生の詩」
開催概要
- 会期
- 2018年04月14日 〜 2018年07月01日
- 会場
- 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 (香川県丸亀市浜町80-1)
- ジャンル
- アート
- タグ
- 平面
開催内容
長野県に生まれた荒井茂雄(1920-)は、幼い頃から絵を得意とし、同県上田市で友禅と日本画を学んだ後、猪熊弦一郎(1902-1993)に師事します。以降、洋画・日本画という区分や一つのスタイルにとらわれることなく、新たな表現への探求を続けてきました。
初期には花や鳥などをモチーフとした油彩画を制作しますが、80年代半ばより、色彩豊かで実験的な抽象表現や、身近な日用品を組み合わせた立体作品を手がけるようになります。そして近年では、自らの作品や浮世絵などのイメージを組み合わせたコラージュに着手するなど、その表現の展開は豊かな様相を呈しています。
一方で、いずれの時期においても、鮮やかな色彩を巧みに操る感覚や、素材やモチーフの意外な組み合わせ、日常の中にあるものへの新鮮なまなざしなど、猪熊の教えを受け継ぎつつ、荒井が確立した固有の精神が息づいています。
荒井は、猪熊ゆかりの地である丸亀市や当館と長年深く関わり続け、2016年度には丸亀市文化振興賞を受賞しました。本展は、時期ごとの代表的な作品、そして97 歳にして取り組んだ最新のシリーズをあわせて展示し、その70 年以上におよぶ画業を「第二の故郷」丸亀で一堂にご紹介する機会となります。
<見どころ>
■70年を超える画業を展望
荒井茂雄は、第二次世界大戦中に配属された横須賀海軍砲術学校の画室で出会った行木正義(1909-2004)の紹介で、戦後、猪熊弦一郎に師事することとなります。荒井は、猪熊と出会った時を自らの画家としての出発点と位置づけています。本展では、1946年の猪熊との出会いから、現在に至るまでの長い画業を展望します。一つのスタイルに留まることのない多彩な表現は、常にその時々における自分自身と対峙し続けてきた軌跡でもあります。
■最新シリーズ《歴史物語り》より、未発表作品も紹介
近年では荒井は、浮世絵や古書から引用した多様なイメージを用いたコラージュ作品に挑戦しています。その最新のシリーズ《歴史物語り》を、未発表作品もあわせてご紹介し、98歳を間近にしてなお衰えぬ創作意欲を見せる芸術家の生き様を浮かび上がらせます。
■丸亀での初となる個展
猪熊弦一郎の精神や制作活動を最もよく知る荒井は、当美術館の活動に協力することを通して、丸亀市の文化振興に貢献してきました。その功績により、2016 年度の丸亀市文化振興賞を受賞し、「丸亀は第二の故郷」と語りました。猪熊ゆかりの地であり、荒井自身も強い愛着を抱く丸亀市そして当館では初めてとなる個展を開催いたします。
■猪熊弦一郎との交流を示す資料
荒井は、猪熊から弟子ではなく「パートナー」と呼ばれていたほど、二人の間には強い信頼関係が築かれていました。その親密な交流が分かる関連資料として、写真や書簡等もあわせて展示します。
荒井茂雄(あらい しげお)
1920年、長野県東御市に生まれる。1945年、横須賀海軍砲術学校にて終戦(画室にて兵器の断面図・掛図などを制作)。1946年、猪熊弦一郎に師事。1952年、田園調布純粋美術研究所修了。1961年、新制作協会新作家賞受賞。1969年、安井賞展出品、新制作協会会員となる。1983年〜86年、国際形象展出品。2016年度丸亀市文化振興賞受賞。
主な個展に「荒井茂雄展」(ギャラリーミキモト、銀座、1980年、1982年)、「画業50年記念自選荒井茂雄展」(東京国際美術館、1998年)、「作品寄贈記念展 人生の詩PartⅡ」(丸山晩霞記念館、長野、2017年)など。