東京武蔵野美術学院 油絵科展 -ここから始まるー
開催概要
開催内容
「東京武蔵野美術学院 油絵科展ーここから始まるー」は、634展示室の横に隣接している、美術予備校の東京武蔵野美術学院の油絵科生徒達による作品発表実習です。
ギャラリー開設の翌年の2015年を1回目の展示が始まり、今回で3回目となります。
過去2回の展示から見えてきたものは、美大受験予備校の生徒とは言え「表現者」であり、一人の「作家」であるという点です。もちろん、第1回目のサブタイトルにもある「未熟」まだ完成されてはいないでしょう。ですが、もう一つのサブタイトルの「ここから始まる」であるように、表現者としての始まりの第一歩になるのです。
これから始まる「表現者達のスタートライン」を、ぜひご高覧ください。
<出展作家>
石井 麻結奈
伊藤 英代
内野 純花
大澤 拓実
越智 正明
神谷 美彩
小松 瑞紀
中嶋 夏希
早川 嘉織
福島 実歩
藤井 陸
山口 俊哉
山田 慧
山本 和真
五十音順
東京武蔵野美術学院 油絵科 大作展示にあたって
東京武蔵野美術学院油絵科(美術予備校)の大作実習として2週間の長期間(普段2~3日で一課題をこなしている。)にわたって授業を行った。内容は自由。(但し平面作品に限る) 各自のテーマやモチーフを自発的に決めて制作をする授業である。作品を制作するうえでテーマやモチーフを作者が決めるのは当たり前と思われるかもしれないが、課題が出題される美大入試の特質上、制作過程のすべてを作者の意思だけで制作することはめったにない。普段はモチーフやテーマを講師が用意をし、課題としてそれを制作している。純粋に作品制作と考えると大作実習の制作こそ自然な制作行為と言えるかもしれない。しかし自発的にテーマやモチーフを決めそこから制作し深めていく行為は自己の作品のより深い理解へと発展するので、美大受験の制作であったとしても、受験生たちがそのことを知ることは各々の作品を考えるうえで重要な根幹となる。要は受験生であっても表現者というのが美大受験なのである。
そのような普段は受験生と表現者のあいだでせめぎ合っている若者たちが、今回の大作実習から展示までの期間は一人の表現者として作品の構想から展示までを行う。制作期間は2週間と短めだが構想から考えると2か月に及ぶ期間がある。その間テーマやモチーフの熟考、制作のための資料収集、アイデアスケッチ等が行われている。そういった意味でかなりの熱量が入った大作と言える。もちろんまだまだ未熟で拙い部分は多様にあるが、作品を作る熱意、情熱は身内ひいきを除いても、本物である。受験の枠に抑圧されている感性、情熱がほとばしっている。
634展示室での展示に関しては今回で3年目にあたる。受験予備校の授業の展示なので毎年顔ぶれが変わるのだが、美術を志す若者の真摯な姿と、展示後の生徒たちの著しい成長が見て取れるので、今後も変わらず継続していきたいと思っている。
油絵科 主任講師 小松正朋