6th EMON AWARD Exhibition

開催概要

会期
2017年08月18日 〜 2017年10月14日
会場
EMON PHOTO GALLERY (東京都港区南麻布5-11-12 togoBldg, togo Bldg. B1)
ジャンル
写真
タグ
オープニングレセプション

開催内容

EMON AWARDは、写真・映像の新たな支流を創りだそうとするアーティストにフォーカスする公募展。第6回を迎えた募集では、ドキュメンタリーからコンセプチュアルまで102名の個性的な作品が寄せられ、今年2月にファイナリスト8名による公開プレゼンテーションと審査が行われました。
6thEMON AWARDクランプリに輝いたのは、無作為に集めた人物写真を使って記録と記憶を探求した、コラージュ作品の大坪晶。また特別賞として、コンセプチュアルドキュメンタリー作品の岡本裕志、ミニマルな写真表現を追求した神林優がそれぞれ受賞。芸術と密接に関わろうとする写真メディアの可能性を追う3人のアーティストの作品をご覧いただきます。
グランプリ展は8月18日から、そして特別賞展へと2か月に渡るエキシビションがスタート致します。

エモン・アワード 第6回審査員
飯沢耕太郎( 写真評論家)
岩渕貞哉 (美術手帖編集長)
河内タカ ( 便利堂海外事業部ディレクター)
鈴木芳雄( 編集者、美術ジャーナリスト)
山口裕美( アートプロデューサー)
中西玲人(アートプロデューサー/echo visions代表)
小松整司( EMON・ディレクター)

グランプリ受賞作 大坪晶展
The Portrait of the Croud

2017/8/18-9/9

自身が撮影・収集してきた膨大な写真サンプルを使い、身近な家族、或いは感銘を覚えた歴史上の人物等の肖像をコラージュで表しています。矛盾をかかえる社会の中でも、繊細に想像力を膨らませて生きる人々への想いが紡がれています。写真作品でありながら絵画と等しくすべて手作業によるもの。現在と過去が交錯して時間軸が喪失するような忘我の状態を淡々と表現した正円の作品9点に加え、新作のシルクスクリーン作品も交えて構成するソロエキシビション。

アーティストステートメント
肖像写真を見るとき、私達は他者の見知らぬ時間(系譜)に遭遇し、自己と他者、記憶と記録は、明確な輪郭を持たず融解して浸食し合います。人間の自己同一性(アイデンティティ)は、家族や友人、そして通り過ぎてゆく無数の見知らぬ人々の記憶のつらなりによって形成されており、私達は経験のアーカイブから他者の存在を定義します。
写真の客観性/イメージは常に操作可能であるという二律背反を引き受けながら、他者の記憶という想起や共有が困難なものへの接近を試みています。

大坪晶
2011年東京藝術大学 先端芸術表現専攻修士課程を修了。2013年プラハ工芸美術大学(AAAD)コンセプチュアルアート学部/写真専攻修士課程を修了。
受賞歴に2016年KG+PublicAward、2015年Nikon Salon 三木淳賞奨励賞等多数

特別賞受賞作 岡本裕志展
We do not need you, here. / If I could only fly.

2017/9/19-9/30

2004年、ある事件をきっかけに日本社会の誰もに名前と顔を知られることになった作家の友人の過去を遡り、再構築を試みたコンセプチュアルドキュメンタリー作品。作家の友人の体験を元に、事件が起きたことで降りかかってくる匿名の批判と誹謗中傷、集団の中で個人を簡単に異端へと追いやる日本の社会構造に焦点が当てられています。他者へ「後ろ指をさす」という行為は絶えず社会の中で循環し、我々の生きる社会では常に誰もが誰かに後ろ指をさされる存在であるのかもしれません。現代社会における他者への「不寛容」について、作家の写真や様々なアーカイブ資料などを組み合わせて一つの物語として表現されています。

岡本裕志
1990年東京都生まれ。立命館アジア太平洋大学(社会学・人類学を専攻)卒。在学中に東部アフリカを訪れる。卒業後、映像制作会社勤務を経て写真家、映像ディレクターとして独立。社会と個人の関係性に注目し、国内外でプロジェクトを行う。
2016年写真集「Recruit」DummyAward Kassel準グランプリ受賞(ドイツ)。 FoamMagazine掲載(オランダ)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)ライブラリー)永久収蔵。

特特別賞受賞作 神林優展
PREFERENCE

2017/10/3-10/14

遠くから見ると淡いホワイトのグラデーション。神林の写真は鑑賞者が近づくに順い、それらがスケートリンクの滑走痕、カッティングマットに残ったキズ痕、そして紙の折り目等が写っていることに気づきます。
人が介在することで残った無数の線。その意図せず現れた顕れた線をサンプリングするだけでなく、そこに最小限の光を取り込んで作品化しようとする作家の視点。ミニマムな表現を通じて鑑賞者と作品の距離を縮め、静かな対話をつくり出そうとしています。

6th EMON AWARD Exhibition