多田ユウコ 写真展+映像展 『山遊鹿々人々図』
開催概要
- 会期
- 2011年06月03日 〜 2011年06月12日
- 会場
- galleryMain (京都府下京区麩屋町通五条上ル下鱗形町543-2F)
- 参加クリエイター
- 多田ユウコ
- ジャンル
- 写真
- タグ
- レセプションパーティー、映像・映画、写真
開催内容
[artist’ s statement]
私の実家は大阪のとある小さな神社に奉仕しています。
私は幼少の頃より神社の境内で遊び、様々なまつりごとや神楽などに触れ、自然と日本独自の文化と空間の概念の中で育ちました。それが私にとっては当たり前の事でしたが、芸術大学で現代美術について学ぶ折、必然的に「自分のアイデンティティー」と向き合う事となりました。自らを振り返ってみると、幼少の頃からの環境が、私自身のアイデンティティーを形成していると思われました。そこで、なんとなく不思議に感じていた神社の境内の仕組み、狛犬の意味、神道の意味等々に興味を持ち、本で調べて行くうちに、日本の伝統文化や芸能にも通ずる日本独特の空間概念がある事に気が付きました。それは「間」「余韻」「余白」といわれるもので、” 無” である事、” 何もない” 空間や時間に対する概念です。
その扱い方を知っているのはおそらく日本人だけなのではないでしょうか?
古くからの日本の伝統芸能である能や雅楽における「間」。日本画や浮世絵の空間構成。芸術だけでなく、「間」の感覚はおそらく日本人の生活の細部に染み渡っていて、気が付かないほど些細なこと。例えば外国人は一本締めが出来ないそうです。私は日本人特有のこの「間」の感覚を大切にしたいと考えます。写真は、ある意味「間」を切り取る手段です。写真という表現方法を用いて、その可能性を探ってみることが私の課題です。
山遊鹿々人々図(さんゆうしかじかひとびとず)
千年以上もの間、鹿達が暮らしている奈良の若草山。
古くから神の使いとして半野生の暮らしを尊重され、大切に保護されてきました。
若草山には、古都奈良の風景と観光を楽しむ人々がたくさん訪れます。そんな人々に少しの警戒心を持ちつつも、興味を示してくる鹿達。
人と鹿と風景が、古都の持つ独特の時間軸と渾然一体となり、それらの事象が、等しくいとしく感じられる空間を築いているように思います。
空は近く、鹿の時間がゆっくり流れ、そこにはある種のユートピアがありました。
★今回の展示では、2007年度にMio写真奨励賞10周年記念作品賞受賞を受賞した作品と、
2010年にThe Third Gallery Ayaにて発表した作品の中から、galleryMainの空間を考慮して選んだもの数点を展示します。
また、今回の個展の為に制作した同テーマでの映像作品を2Fにて発表致します。