黒崎 典子展
会期: 2011-05-16 - 2011-05-22
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
平面
開催内容
[作品コンセプト]
田舎育ちで、現代美術を知らなかったが、工芸品を見る機会が多かった。
昔、アトリエ訪問という番組で、民芸の益子焼陶芸家 浜田庄司のインタビューがあった。絵付けを15秒で完成させる様子に、アナウンサーがたった15秒で完成すると言ったとき、ちょうど60歳だった彼は、60年と15秒かかる…と言った。
有名な話である。
彼のこの言葉は私にいろんな見方を教えてくれた。
なぜ凄いのか分からなかった彼の皿も、違う皿にした。単純な図柄の奥にいろんなモノがあることを知った。
抽象画もわけがわからない単純な作品でなくなった。
見ることから感じることを始めた。
作品を作り続け、油彩はこういうモノと、呪縛のように考えを捨てきれずにやってきたが、50歳近くになって、いろんなことが面倒になり、煩わしくなってきたときに、あっさりとどっかに置いてきてしまった。
油彩の良さは…と偉そうなことを言ってきたことも、どっかに置いてきてしまった。どうでもいいことをずっと背負っていた自分もどっかに置いてきた。
思い出したのは浜田庄司の言葉である。
作業時間や作業や材料なんかどうでもいい。
見ることから感じることを始めさせてくれるような作品…であれ。
[出展作品]
技法 : 化繊キャンバスに油彩
展示予定作品数 : 約25点
作品サイズ : 455×530mm ~90×90mm