中島 麦 「WM new works 」
開催概要
- 会期
- 2016年10月07日 〜 2016年11月06日
- 会場
- Gallery OUT of PLACE (奈良県奈良市今辻子町32-2)
- 参加クリエイター
- 中島麦
- ジャンル
- アート
- タグ
- トークイベント、レセプションパーティー、立体、彫刻、現代アート
開催内容
この度 Gallery OUT of PLACE NARA では、中島麦による「WM new works」展を開催いたします。
中島麦はこれまで、テクスチャーの全く異なる 2 つの抽象絵画を同じ空間に「対」で見せるというコンセプトのもと、
シリーズ「星々の悲しみ」(2013)、「悲しき南回帰線」(2014) を発表し、抽象絵画の可能性を追求してきました。
今回発表する新作「WM 」はそれをさらに発展させ、その完成形とも言えるシリーズになっています。
そこには「対」を越え、 あらたに「廻」というテーマに辿り着いた画家がいるように思われます。
「WM 」というタイトルは有無 ( ウム ) と読むこともでき、二律背反がテーマだと捉えられるかもしれません。
確かに「W」 と題された複雑な画面の絵画(垂直方向のベクトルをもち、無数の微小な粒子で画面全体が構成されている)と、
シン プルな画面の「M」(絵具の巨大な一滴がキャンバスの水平面に垂らされ画面全体を覆っている)との、
一見全く違う2 種類でこのシリーズは成り立っているのですが、実は2つは同じ事象を捉えていると言えます。
粒子の数や大きさの違い、あるいは重力のかかり方や描画の行程に違いこそあれ、
観者の目の前にあるのはどちらも「絵具の粒」に他ならないのです。
またこうも例えられるでしょう。
「W」は空から降ってくる雨:垂直にかかる重力の動態(瞬間)が描かれており、
「M」では雨によってできた水溜まり:重力の静態(凝縮された時間)が描かれている、と。
有ることと無いことでさえ、実はそこに大きな違いはないのかもしれません。
全ては廻り廻る無限の宇宙の一局面に過 ぎないことが「WM 」において示唆されているようです。
まさに抽象絵画の面目躍如とも言える、壮大なテーマを下敷きに描かれた中島麦の新作を是非ご高覧下さい。
(文:野村ヨシノリ/ Gallery OUT of PLACE)