林 信男 展
開催概要
開催内容
「淡い色彩が光となり、遥か遠く最果ての地に導くような、そんなものが作れないかと思う。」
林信男の絵画からは清涼な音楽を思わせる響きが伝わってきます。分解されたスペクトルのように淡く浮かび上がる多様な色彩の調和。薄い絵具の層を数限りなく塗り重ね、ひとつひとつ差異を生みだしながら矩形の画面が反復し連なるその展示空間に、束の間の黄昏のような柔らかな光が溶け出し、観る者の意識に浸透しながら虚空を広げてゆきます。
「日常の中で現実に感じている感覚を純粋に現したい。」
かつては色の圧力で身体を揺さぶるモノトーンの大画面を描いていた林が、近年ではどこか私たちを鎮静させるような優しく繊細な表現に移行していること。そこには、いま彼自身が希求し、また同時代を生きる私たちも願わざるをえない何かが浮かび上がっているのでしょう。
(ギャラリイK)