上瀬留衣 「一昨日見に来てください 」 - oxymoron -

開催概要

会期
2016年03月31日 〜 2016年04月10日
会場
Gallery OUT of PLACE (奈良県奈良市今辻子町32-2)
参加クリエイター
上瀬留衣
ジャンル
アート
タグ
レセプションパーティー、インスタレーション、現代アート

開催内容

 上瀬留衣は2010年に大阪芸術大学を卒業後、従来の造形作品の概念を超えて、自身の身体を展示の一要素として期間中ずっと登場させ続けたり、会場が不穏かつ不条理な構造物によって埋め尽くされるようなインスタレーション作品を精力的に発表してきました。上瀬の活動は、自己の精神を分析し周囲との不協和音を敢えて現代美術作品として社会の中で顕在化させ、結果美術表現の可能性を更に拡大させようとする私的な挑戦と捉える事ができるかもしれません。今回の個展においては、作家が欲する「意味の通らないある状況」を、自己矛盾をキーワードにギャラリー空間にまるごと設置しようとします。
この機に是非、上瀬留衣による得体の知れない世界をご高覧下さい。


[作家ステイトメント]

 私が持っている個人的な感覚のいくつかは、現実世界とはまた別の「どこか」に置かれていると感じる事があります。
  例えば、「私は他者から生まれたくなかった」「勝手に煮物に味が染み込んで欲しくない」「やった覚えのない犯 罪の犯人は実は私である」といったものです。
 それは現実世界が主に物理的な事象によって成立しているのに対して、おそらく個人的な感覚は必ずしも物理現象では捉えきれないものだからなのでしょう。
 しかしだからと言って、その個人的な感覚を当人は安易に扱ってもいいという事にはなりません。
 なぜならその感覚は、私の場合、現実世界と帳尻を合わすためにはなくてはならないもので、あくまで当人の自覚のもと付いてまわるものだからです。
 
 「どこか」に置いていたはずの個人的な感覚は、心理的に自己を拡張できる状況においてしばしば現実世界に持ち込まれます。
 と同時に、現実世界と個人的な感覚が置かれた「どこか」の境界は曖昧になります。
 しかし物理的制約のある現実世界と「どこか」に置くことにした感覚は共存できず、結局もう一度その感覚を「どこか」へと置いてくるこ とになるのです。

 今回、oxymoron(自己矛盾と訳す事ができるでしょうか)を展覧会のタイトルとし、
上記のごとく2つの世界を1つにし、そこにいようとしては失敗する行為を、一つのインスタレーション作品として存在させようと思います。(文:上瀬留衣)

上瀬留衣 「一昨日見に来てください 」 - oxymoron -