生誕180年記念 富岡鉄斎 -近代への架け橋-展
開催概要
- 会期
- 2016年03月12日 〜 2016年05月08日
- 会場
- 兵庫県立美術館 (兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 [HAT神戸内])
- ジャンル
- アート
- タグ
- 日本画
開催内容
1836(天保7)年に京都で法衣商を営む商家に生まれ、幼少時より国学、漢学等の学問を広く修める傍ら、19 歳ごろから絵を学び始めた富岡鉄斎は、幕末の動乱期には勤皇学者として国事に奔走し、維新後は神官の公職を経て1924(大正13)年に89 歳で亡くなるまで、文人画家として多くの書画を世に送り出しました。
日本全国を踏破して生み出された真景図や、文人の理想郷を描いた仙境図などの山水画、中国や日本の故事、古典に取材した人物画や神仙画、風俗画、花卉・鳥獣画など、その領域は多岐にわたり、奔放な筆致と豊かな色彩で描かれた、壮大なスケールの作品は、同時代のみならず後世においても他に例をみない傑出した存在感を放っています。終生学者を以て任じ、すべての作品に古典や実景を典拠とした賛を添え、文人画家としての理想を追求し続けた鉄斎は、後世の画家達にも大きな影響を与えました。
展覧会では、日本美術史上に大きな足跡を残した富岡鉄斎の画業を約200 点の作品で紹介するとともに、絵を賛とともに鑑賞し読み解きながら、絵画制作に貫かれている鉄斎の世界観を探ります。展覧会の最後では、鉄斎に影響を受けた近代の画家たちによる作品と、鉄斎をめぐる言説を紹介し、富岡鉄斎の日本近代美術における位置を再考します。
第1章 万里の路―山水画の世界
全国を行脚し、実景を前にしての体験や感興をもとに描かれた真景図、各地で目にした風俗など、鉄斎独自の空間構成で描かれた雄大な山水画を中心に展示。富士山を描いた一連の作品も紹介します。
第2章 万巻の書-人物画の世界
中国・日本の故事、古典から取材した人物画、文人の理想郷を描いた山水画や神仙画などを中心に展示。奔放な筆致で表現された迫力ある人物像や、ユーモラスな表情の人物、群像表現など、鉄斎の多様多彩な絵画表現に迫ります。
第3章 以て画祖となる-晩年の傑作
鉄斎の傑作と言われるものは主に70 代~ 80 代にかけて生み出されています。晩年に至るとともに筆力は逞しさを増し、八十歳を超えて画境は一段と新鮮な感覚を加え、八十五歳をすぎてさらに進境を見せたとも言われた鉄斎の70 歳代から80 歳代の名作を展示します。
第4章 文人・鉄斎の娯しみ
本章では、鉄斎が当時の名工たちによる工芸品に絵付けをした器や道具、自ら制作した陶器類をはじめ、所用印、筆録、書簡、そして愛玩の品々などを展示し、文人・鉄斎の多彩な活動を紹介します。
第5章 画家たちが見た鉄斎-鉄斎をめぐる言葉
大正期以降、鉄斎に関心を寄せた画家たちが様々な言葉を残しています。展覧会の最終章では、これらの画家たちの言葉と作品を紹介、鉄斎が近代の画家たちに及ぼした影響や、鉄斎がどのように受容されていたのかを考察し近代絵画史上での位置を再考します。