糸ものがたり 金井温子展
開催概要
- 会期
- 2015年06月25日 〜 2015年06月30日
- 会場
- Art Gallery 山手 (神奈川県横浜市中区山手100 サンセット山手101)
- 参加クリエイター
- 金井温子
- ジャンル
- アート
- タグ
- テキスタイル、平面、現代アート
開催内容
百年の歳月を経て色とりどりの糸が紡いだ輝きの世界
糸物語
ここにある作品は糸とアクリル絵具と木片から出来ています。
糸を作品制作に使うようになったのは三年ほど前からですが、以前から私は織物の美しさに魅かれていたので、糸を使うようになったのは自然の成り行きと言えるかもしれません。
三年ほど前、友人のロズが色とりどりの糸をプレゼントしてくれました。そしてこれらの糸には、ある歴史がありました。
ロズはアーティストで、現在アリゾナ州ツーソンに住んでいます。
彼女の父親はハンガリーからの移民で、二十世紀初頭にアメリカにやってきました。ニューヨークで糸工場を立上げ、いわゆるアメリカン・ドリームを実現させたのです。
父親が他界した後、糸は形見としてロズに贈られました。
1970年代に私はツーソンに6年間ほど住んでいて彼女と出会い親しくなりました。以来彼女は私の作品への良き助言者でもあります。以前から私は糸を作品に取り入れたいと模索していましたが、それを知ったロズが、形見の糸を私に贈ってくれたのです。
長い年月を経ても輝く木綿の光沢、美しい糸に私の創作意欲は刺激され、ふくらんでいきました。昨年春ニューヨークのアゴラ画廊での展覧会にその糸を取り入れた作品を出品しました。
アゴラ画廊はハドソン河沿いのチェルシー地区に位置します。このハドソン河をへだてたちょうど向かい側沿岸に、昔ロズの父親の糸工場があったそうです。
百年の歳月を経て、糸たちはアート作品となり里帰りしたと言えるかもしれません。
画家として折々途切れる年月もありましたが、油絵やアクリル画を制作してきました。
私にとってこれらの糸との出会いは、新しいアートの可能性にチャレンジするまたとないチャンスの到来です。