南聡展

開催概要

会期
2014年11月22日 〜 2014年12月07日
会場
みぞえ画廊 福岡店 (福岡県福岡市中央区地行浜1丁目2番地5号(よかトピア通り沿い))
参加クリエイター
南聡
ジャンル
アート
タグ
日本画

開催内容

■南聡展に寄せて
 
2001年、大分市のアートプラザでの大作を中心とした個展では、自然と対峙し格闘する迫力のある作品を発表し、注目された。市販の絵具や素材には満足できず、独自の色調や技法を考案し、マチエールにも拘った。荒削りであり稚拙な面も見せているが、ギラつく粘着質の世界であった。
そうした画風が大きく変化したのは髙山辰雄先生のアトリエに出入りを許され、直接指導を受けるようになってからだ。先生が亡くなるまで交流は続き絵画だけではなく、人間として大きな影響を受けた。「人は生かされている」と語る先生の後ろ姿を見て、自然に向き合う姿勢や絵を描く態度などが変化していった。自然界の現象を謙虚な眼差しで客観的に眺め、動ではなく静として、強さでなく穏やかさで捕らえるようになった。作品の中では風景を中心とした自然は背景へ退き、前面に描かれるようになったのは草や花であった。正確なデッサンに基いて描かれているが殆ど色彩のないモノクロームの姿である。一見枯れた草花のようであるが、逆手に取って「命」や「生きる」ことの意味を問い正しているのだ。静寂な画面であっても自然の壮大さや奥深さを追求しているのである。
日展を中心に発表してきたが、個展は久しぶりのことである。対象の表面だけでなく内面にまで迫る鋭い眼と訓練を重ねた確かな手が紡ぎだす作品は小品であっても魅力に満ちている。外から内へと向かう南聡の世界が今後どのように変遷するか楽しみである。
今回のみぞえ画廊の個展を機に一層飛躍する事を期待したい。             満生和昭 元大分市美術館館長

南聡展