白井 晴幸展「どろん景」
開催概要
- 会期
- 2014年12月02日 〜 2014年12月12日
- 会場
- 相模湖交流センター・アートギャラリー (神奈川県相模原市緑区与瀬259-1)
- 参加クリエイター
- 白井晴幸
- ジャンル
- 写真
- タグ
- 写真
開催内容
変化し続ける複数の作品群、映像作品、さらには撮影に使用した改造カメラ等、新進気鋭の写真家・白井晴幸の多岐にわたる写真へのアプローチを総括して展示する、白井晴幸展「どろん景」を開催いたします。
会場は高尾駅から一駅、緑豊かな相模湖の湖畔に立つ神奈川県立相模湖交流センターアートギャラリー。200 平米ある広い空間を白井晴幸の作品が埋め尽くします。
会期中 12 月 7 日には多摩美術大学・武蔵野美術大学などでも教壇をとる写真史家・大日方欣一氏とのトークイベントを開催。さらに、「うずしお」シリーズでベルリン国際映画祭短編部門に 2 年連続ノミネートされている映像作家・川本直人とのトーク及び上映イベントも開催いたします。
1.「どろん」
改造した大判カメラを撮影に使用し、レンズとフィルムの受光面の間に可動式のスリットを取り付け、それがフィルムの表面を移動しながら露光する装置を取り入れた作品。
露光中に静止していた被写体のみを再現し、運動する被写体を歪ませ、消去させる。撮影された1枚の画像は写真機を介した撮影の成果であるものの、撮された現実が記憶とは異なる再現を果たす。
2.「ASKS NEW THEATER スパイカメラ」
浅草は六区にあった、とある映画館はホモの痴漢、スリ、日雇い労働者や老人のたまり場であり、日活映画を毎週上映している貴重な劇場である。スパイカメラと称した被写体に気づかれぬ装いでカメラを隠し、
撮影に臨んだものである。「ASKS NEW THEATERスパイカメラ」は闇に隠れたアウトサイダーたちのささやかな楽しみをドキュメンタリーしたものである。
3.「図鑑」
図鑑に載った写真は一義的なまなざしで、ある特定の言語にのみ呼応するような「振る舞い」wp持っている。本来、写真はそれを見つめる個々人において解放されている。
「図鑑」は図鑑に載った写真が持つ独特な「振る舞い」を言葉から切り離すことで写真を解体し、再現したものである。
4.「invisible man」
「invisible man」は正体不明ななにかとの遭遇であり、実際に存在した部族をモデルにしながら、場所も時代も超えて、物語を拡張し、事実とはまた別の時間を想像した。
地球の裏側の、失われた部族の史実とは異なった、もう一つの物語を創り出し、想像力でその中へ旅する。「invisible man」とは、彼らが写真をみた者の想像力の中にしか存在しないという意味であり、また、同時に妄想の中を旅する作者自身である。
5.「日/光」
眼は光の下の形を見るために出来ている。何かを見るときには常に光があり物質がある。それぞれの光がそれぞれの物質に干渉することで、ものの見え方が生まれてくる。つまり私たちが記憶に立ち返り一つの風景を思い出すとき、
そなわちそれは光を思い出しているということであるのだろう。
光を吸い込んだ風景の、ふと立ち竦むような瞬きの感動は、この一瞬が記憶となって消え、二度と繰り返すことのない光の痕跡である。