神ヴィシャス(Jin Vicious)展 "Pretty Vacant"

開催概要

会期
2013年11月15日 〜 2013年12月22日
会場
unseal contemporary (東京都中央区日本橋馬喰町 2-5-17 (1F奥のスペース))
参加クリエイター
田井中善意
ジャンル
アート
タグ
レセプションパーティー、立体、現代アート

開催内容

近代から現代まで、アートは創造する「主体」が大前提になってきました。言うまでもなくこの主体は「個人」とされ、それは近代社会が個人を中心として組み立てられていることの反映だったわけです。しかしポストモダンと呼ばれる時代が始まるとともに、この主体=個人に懐疑の眼が向けられ始めます。主体とは孤立し、自足したものではなく、もともと他者の存在を織り込んだ多様体、複数の主体=欲望が束ねられたものではないかという問題意識が生まれ、作家たちも自己内部の複数の欲望に着目しはじめます。田井中善意は作為的にではなく、いわば自然にこの流れを体現する多重人格的な表現活動を展開している作家です。
本展はその田井中の内部に存在する一つの人格=神ヴィシャスが制作した作品を展示する展覧会として企画されました。神ヴィシャスは他の人格とともに、田井中のの多重人格的、ポリフォニー的な表現世界を構成する一員であるわけです。
神ヴィシャスの作品は、悪あるいは死の視点から生をとらえ返そうとしており、いわば積極的なニヒリズムが表現されています。絶望の中に希望を、希望の中に絶望を見るという逆説的な視点から制作された作品群は、呪術的なパワーを持っており、ダルな日常に予想を超えた方向から飛び込んできて私たちの意識を賦活してくれます。どうかご期待ください。

[ステーツメント]

神ヴィシャスという人物は私のネット上だけのアバターでした。
(ジン・ヴィシャス)と呼びます。
名前はsid viciousからとりました。

vicious=悪意のある、悪性の、危険な
という訳で、自分のviciousな部分をかき集めた存在です。

最初は自分がtwitter等で吐く悪意のある言葉から生まれ、
そこにアイコンがつき個別のアカウントとして独立しました。
そのうち私自ら神ヴィシャスに扮してメイクアップして写真や動画を撮ったりしました。

いつからか自分がつくっている美術作品も「これは僕のもの、これはヴィシャス
くんのもの」といった感じで分類するようになりました。

彼は存在は次第に大きくなりこの度は神ヴィシャスの個展を開くことになりました。
私ではなく神ヴィシャスの個展です。

彼の作品からは呪いとも祈りともつかないような行為の跡が見てとれます。
彼の不安定な生活や感情的な性格とは対照的に、冷静で穏やかな雰囲気すら感じます。
同時にそこにはとても大きな虚無感が漂っています。

もう神様はいなくなってしまった。
それでも彼はその祈りの記憶を手がかりに対象を探し続けているのかも知れません。

" Oh we're so pretty,,, oh so pretty,,, A vacant "
Sex Pistols PRETTY VACANT より

田井中善意

神ヴィシャス(Jin Vicious)展 "Pretty Vacant"